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授業風景 〜1年9組と10組の女子の場合〜
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chapter.5 跳び箱にまつわるエトセトラ
時折マットの方で起こる歓声を耳にしながら、有紀は跳び箱に挑む生徒たちに目を向けていた。
と、ひとりの生徒が列に並ばず、ぼんやり窓から外を見ているのが目についた。
「ん? どうした、具合でも悪くなったか?」
有紀は近づいて、声をかける。するとその生徒——
後木 真央
は、目をうるうるさせながら有紀に言った。
「有紀ちゃんセンセー、ひどいのだ!」
「お、おいおい後木、何があったんだ?」
わけがわからず尋ねる有紀。すると真央は、先の言葉の真意を語り始めた。
「なんで体育館で授業するのだ!? ここじゃ、素敵なおネコさまとの出会いが欠片もないのだ! 欲求がフンマンするのだー!」
「ああ……そういうことか」
自分のクラスの生徒でもあるので、真央の猫好きはある程度分かっていた。要するに、もっと猫が見れそうな場所で授業を受けたいということらしい。
「女子も、男子みたいにマラソンが良いのだ!」
「後木、お前それこないだも言ってたみたいじゃないか。こないだってのは、梅村なんたらって人の
『授業風景 〜1年9組と10組の男子の場合〜』
の1ページ目でのことだけどな」
「……? 有紀ちゃんセンセー、何言ってるかわけわかんないのだ」
「あれ、今私なんかおかしなこと言ってたな、悪い悪い。なんだろな、梅村って」
無意識のうちに変なセリフを口走ってしまったことを謝る有紀。しかしそれとマラソンがしたいという要望を聞き入れることは、別問題であった。
「なあ後木、残念だけど今日は跳び箱とマットなんだ。さ、どっちか選んで列に並ぼうか」
「うー、有紀ちゃんセンセー横暴なのだ、体育科の本分は体力作りにあるのだガンガン走ろうなのだー! どこかのゲームでも、ガンガンいこうぜって言ってたのだ!」
手をバタバタさせてごね出す真央。有紀はそれを、少し真面目なトーンで制した。
「後木」
「うにゃっ」
「体育の授業はな、いろんなことをやらなくちゃいけないんだ。だから、たとえ今日マラソンにしても、その次は体育館でマットとか跳び箱をしなきゃいけないんだぞ」
「……うー」
もっともな有紀の言葉に、真央は黙り込んでしまった。すると有紀は、そんな彼女の頭をぽんと撫でた。
「でもな、逆に言えば、今回体育館でやったってことは、次はマラソンの機会があるってことだ。だからとりあえず今日は、体育館で授業を受けよう。な?」
「むぅぅ……分かったのだ」
真央はひとまずそれで落ち着きを取り戻すと、「じゃあ真央ちゃん、跳び箱やるのだ」と列に加わった。一安心した有紀だったが、その跳び箱は跳び箱でまた有紀を不安にさせる出来事が起きようとしていた。
柔軟を終え跳び箱の列に並んだ月乃の前には、八段の跳び箱。
「たしか中学の時はここまでは跳べていたから、今日はこれを跳べるようになりたいな」
自分に言い聞かせるように呟くと、月乃は助走の後、踏切板をぐっと踏み八段制覇を目指す。
がしかし、さすがに一発クリアとはいかず、お尻が最上段の布地に乗っかってしまった。
「うーん、失敗しちゃった……でも、まだまだ」
諦めず、再チャレンジに熱意を燃やす月乃。その横では。
「跳び箱楽勝にっ!」
遅刻寸前で授業に参加した侑が、軽快に跳び箱を跳んでいた。
その言葉が嘘ではないと証明するかのように、いとも簡単に高めの段数をクリアしていく。
「ぴょーんって跳ぶのが楽しいんだよにー。あ、そうだ、今日はろっこん発動しないように気をつけるに!」
スニーカーを履いた状態で地面を2回、つま先で叩くと発動してしまう彼女のろっこんは、空中での跳躍が可能となる。
が、侑は今の自分の力でどれくらい動けるか、確かめたかったのだ。
「うにっ、確かめるにはやっぱり大技だに!」
侑はそう言うと、軽やかに助走をつけ、踏切板を勢いよく踏んだ。そして両手が最上段の布地部分に触れると、助走の勢いそのままに体をふわっと宙に舞わせた。
そのまま空中で一回転して、すたっと着地する。跳び箱というよりは、さながら跳馬のような動きであった。
これにはどよめきと歓声が同時に上がり、侑も「にゃは」と上機嫌になる。
侑のそんな様子を見て、密かに闘争心を燃やしたのは、ひびきだった。
「すごい動きだな……あそこまで出来るかは分からないけど、それなりに跳べれば多少は人目を集められるはず……」
先ほどの柔軟で思いがけず知り合いが増えたのは嬉しかった。声をかけてもらえた喜び。それをもっと味わいたい。だから彼女は、この跳び箱で活躍して、より多くの人たちにアピールしたかったのだろう。
侑の隣の列で、ひびきが跳び箱と対峙する。
やがて助走を始めたひびきは、踏切板を強く踏み、手をしっかりと跳び箱の前の方へとつけた。そして足を広げ、お手本のようなフォームで飛ぶ。
「おお、いいじゃないか笠原。その調子だぞ」
どよめきなどはなかったが、代わりに有紀から褒め言葉が贈られた。
しかし、ひびきはまだ満足してはいなかった。
なぜなら、隣で飛んでいる侑は、自分と同じくらいの段数を軽々と、しかもアクロバティックな動きを混ぜながら飛んでいたからだ。
「……ここで負けてらんない。負けられないんだ」
友達をつくるためにも、と小声で付け加え、再度チャレンジする。今度はさっきより、二段も高い跳び箱への挑戦。
目の前にそびえ立つこの木箱の圧迫感に気持ちで負けてちゃ跳べるわけない。
そんな覚悟を持って挑んだひびきの挑戦は、その執念も手伝ってか無事成功した。
「うに、うちより高いの跳んでるに。すごいにー」
すると、侑が話しかけてきた。それを待っていたはずなのに、スムーズに言葉が出てこない。散々迷った挙げ句ひびきの口から出た言葉は、
「あ、あんたこそあそこまで技出せるなんて根性あるじゃん。気に入ったよ」
という、そこまで可愛げのあるものではなかった。けれど、相手を称えようとするその気持ちはしっかりと伝わっていたのだった。
「にゃはっ、ありがとに!」
侑の言葉と笑顔は、それを証明していた。
さらにそこへ、もうひとり、生徒が会話に混ざってきた。先ほど近くで跳んでいた、月乃だ。
「あの、ふたりともとっても上手でいいなって思って。良かったら、参考にさせてもらっていいかな?」
「上手ってほどでもないけど、教わりたいっていうならいくらでも教えようか」
「うにっ、一緒にぴょんぴょん跳ぶに!」
彼女の申し出に、ひびきと侑はそれぞれの口ぶりで応じる。
「ロイター板をきちっとつま先で踏むのがコツなんだね。なるほど……」
それからふたりに跳び方を教わった月乃は、見事目標の八段を突破出来たのであった。それぞれの希望が叶い、喜び合う三人。
こうして和気藹々と跳び箱は進んでいった……かに思えたが、この会話がきっかけで競技の待ち時間にも会話をしていた彼女たち——とりわけ侑とひびきは、互いの番が来る度その技を競うようになっていた。当然、段数も増えていけば技の難易度も上がっていく。
そしてふたりに教わっていた月乃も、それにつられるようにハードルが上がっていった。
「こーらー」
当然、それを見過ごす有紀ではなかった。彼女は跳び箱に熱中する彼女たちの元へやってくると、軽く注意を与えた。
「熱くなるのはいいことだけど、危なそうなことはせめて私が近くにいる時にやってくれよ?」
「すみませーん」
そう謝りつつも、侑は有紀が去った後こっそりふたりに「また怒られちゃった、にゃはは」と笑いかけるのだった。
◇
北校舎にいる利平は、マットや跳び箱を頑張る爽やかな女子生徒たちを相変わらず眺めていた。
教師に立っていなさいと言われひとり辱めを受けながらも、その視線はやはり窓へと、その先にある体育館へと向けられている。
「ああ……やっぱりおなかはいいな。普段は隠れた乙女のおなか。白くて柔らかい乙女のおなか……いやまあ、体育科だから硬いのかもしれねえけど」
教師に聞こえぬよう、ぼそぼそと呟いては素晴らしい景色に感激する利平。彼にとって柔軟もなかなかのものであったが、マットや跳び箱など動きが激しくなるものはよりお腹が見えるチャンスであり、彼はそのチャンスを逃さなかった。チャンスに強い男だった。
がしかし、そのチャンスの多さ故に、彼は苦悩していた。
「おいおい、跳び箱ってヤツはやばいなアレ……体操服がダイナミックに捲れるばかりか、おっぱいが跳ね上がったりしてるじゃねえか」
言うまでもなくやばいのは利平の方だが、彼はお腹と胸、どちらにフォーカスをあてるべきか悩んでいた。
「俺はどっちを見つめればいいんだ……やはりおなかか。腹チラなのか。それとも……」
「えー、ではこの問いの答えを、握」
「おっぱいなのかっ!」
ガタッ、と椅子を倒しつつ唐突に叫んだ彼は、またしても教師が指名したタイミングと被ってしまった。悲しき偶然である。
「……握」
「あ、えっと今のおっぱいっていうのはそういう意味じゃなくて……」
「そのまま立ってろ!」
「もうたってます!」
「握!!」
つい勢いで言ってしまった利平は、教師に思いっきり頭をはたかれた。
その日から一週間ほど、彼のクラスでのあだ名はアサダチの利平になったという。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月28日
参加申し込みの期限
2013年06月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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