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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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あれから早、半月が過ぎた。
「あら蕾が開き始めたわ、と思ってたのにあっという間ねぇ……もうこんなに満開で!」
早坂 恩
は感慨を抱かずにおれない。
時間はまたたく間に過ぎる。ほんの半月ほど前のことだというのに、もう随分前のことのような気もする。
けれどもやはりまだ、あの日に負った『ぎこちなさ』は消えていないような気もするのだ。
早くも半月、あるいは、ようやく半月が経ったことになる。
あの日、つまり、
「あなたの事が大好きなの。特別な大好きなの」
恩が
御薗井 E セレッソ
に告げた、あのホワイトデーの日から。
恩は心の底に残る硬さをあえて無視して、踊るように軽やかに告げた。
「来てくれて嬉しいわぁ。思ってたのよ」
許されるのならセレッソの両手を握って言いたいくらいだ。
「花をいっしょに見れたらなって。来てくれてありがとう!」
一瞬、拒否か拒絶か、そういった反応があるのではないかと恩は危惧した。セレッソが示した沈黙は短かったものの、不安を抱かせる程度には長かった。
けれどすぐに、
「どういたしましてナノ! ワタシも、恩センパイに誘ってもらえてとても嬉しいノ!」
ぱっと花開くようにセレッソは笑った。
セレッソだって意識しているのだ。あの告白を、いつまでもうやむやにしておいていいとは思っていない。それに実は、恩のことを考えるたび、それまでしていることの手が止まったり、ドキドキしたりしてどうにもならなくなってしまうのも事実だった。
でも――それを正直に打ち明けていものだろうか。彼はどう受け止めてくれるだろうか。
それを考えると臆病になる。
どうしたらいいのか、わからない。
わからないのは恩も同じだった。セレッソにどう接すればいいのか。ぎこちなさから逃れられるのか。
いけないわ、と恩は自分に言い聞かせた。
こんなこと、いくら考えても正解なんて見つからないだろう。それよりも今は、この時間を、楽しさを分かち合いたいと思う。
告白のお返事の事とかは一切考えさせないようにこちらも気をつけなきゃ!
だから恩は、ごくごく当たり前のように言った。
「セレッソちゃん、手漕ぎボートに乗らない?」
「いい考えナノ!」
待ってました、とばかりにセレッソは答えた。
「ボートを漕ぐのは任せてほしいワ! こう見えてワタシ力持ちなのヨ!!」
腕まくりしてセレッソは、ボートの係留地に駆けていく。
今回はブラウスにキュロットという扮装だ。迷ったけど、動きやすい服装にして正解だったと思う。
力強くボートは進む。
泳ぐ、というよりは走っているように。セレッソがストロークするたび、水が左右にざぶっと分かれていく。ぐいっと桜が近づく。
「あら本当、セレッソちゃん漕ぐの上手ねえ」
「ふふ、そうでショ?」
「疲れたらいつでも言ってね。喜んで交代するわよ」
「できるだけ頑張るワ! ワタシ、勉強そこまで得意じゃないけど力だけはあるのヨ!」
体を動かしているせいかいつの間にか硬さは消えて、これまで通りに話せるようになっている。
勉強といえば、とセレッソは言った。
「進級できて本当によかったワ。恩センパイに教えてもらったりしたおかげだワ」
「なんのなんの、私は手伝いをしただけよ♪ 私だって、なんとか3年生になれてほっとしてるくらいだもの」
「進級となると、クラス替えがあるのネ」
「セレッソちゃんのクラスはとってもみんな仲が良かったわよね。セレッソちゃんからもよく聞いたし結構目立っていたんじゃないかしら? 全員は難しいけど、仲の良いお友達と一緒のクラスになれたらいいわねぇ……」
「うん、お友達とクラスが別れてしまうのはとても寂しいけど、でも、またお友達が増えるかもしれないと思うとそれはそれでとても楽しみナノ!」
「そうね、出会いと別れは春の風物詩、別れは惜しみつつ、出会いは大切にしたいわね」
はいナノ! とセレッソは手を挙げた。
「そのとき、その場にしか逢えない人や物ってあるから、これまでと今とこれからの出来事になるべく感謝するのが大事! ってパーパもよく言ってるノ!」
本当に明るい子ね、と恩は思う。太陽のようにポジティブだ。そんなところに惹かれたのだと思う。
「恩センパイは生徒会のお仕事とても頑張っていて、ときおりこっそり見ているけどとってもかっこいいのヨ! あ、でもでも無理はしないでネ。三年生になったら今よりももっと忙しくなると思うし 倒れたりしたら大変ナノ!」
「うふふっ、ありがとう。気をつけるわ。そういえば、私は最高学年になるのよねえ……」
ふう、とやや大袈裟に恩はため息をついた。
「そういえば大学受験の頃は髪の毛も切らなきゃいけないわねぇ……ちょっともったいないけど仕方がないかしら?」
「えー!? 大丈夫だと思うヨ! 長い髪はセンパイの個性だし、とっても似合ってると思うノ!」
「そうかしら? またまたありがとね。でもイメチェンも悪くないかも……まあ、これから考えていくわ」
そろそろ交代しない? と、さりげなく恩はセレッソからオールを受け取った。漕ぐのに一生懸命だと桜を楽しめない、そう思ったからだ。
恩の期待通り、漕ぎ役を替わるなり「わー!」とセレッソは水上から眺める眺望に目を見張った。
美しい桜色が空に映え、川面に映り込んでいる。川を花びらが流れる様も、いつまでも見飽きそうもなかった。
「パーパと一緒にいた頃はたくさんの国、たくさんの景色を見たのヨ!」
思わずセレッソは身を乗り出していた。
「でも日本の桜は寝子島に来て初めて見たし、今年は水の上から見れるなんてとても素敵だワ! 誘ってくれてグラーツィエ! 恩センパイ!」
セレッソは恩を見た。
その視線をまっすぐに受けて、恩は微笑みを返した。
完全にわだかまりが消えたとは言わない。またお互い一人に戻れば、また蘇ってしまうかもしれない。
けれどこうしてふたりで過ごすことが最高に楽しいということ、そのことだけは、間違いなく確認できたのではないだろうか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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