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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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「次のエントリーの方ですよね?」
急に声をかけられたので、三宅葉月は、えっ、と聞き返すことすらできなかった。
誰かと間違えたのだろうか。浮き世離れした服装と雰囲気が、出場者と見なされたのだろうか。
「……私が、ステージに上がれと」
ただ葉月は休憩がてら、ステージでも見ようかな、と思っていただけなのに、なぜかカラオケ大会のスタッフに出演者と間違われて、そのまま壇上に上げられていたのである。
ステージでは司会者こと久保田美和も、「あれ?」という顔をしている。
「ええと、エントリーナンバー……」
すると葉月は慌てず、
「飛び入りです」
と告げた。
「飛び入り?」
するとスタッフが飛んで来て、美和の耳になにか小声で告げた。
「あ……本来の出場者さん、急病でリタイアしたのね。男性って書いてあったから戸惑っちゃいました。じゃあOK、このままどうぞ! でも曲は何を……?」
「本来の出場者用に用意されていた曲でいいです」
でも――と美和は困った顔をしたのだが、そのときにはもう、スタッフが楽曲を流しはじめていた。
爆発的な音圧だけで、美和の髪はたちまち逆立った。ツーバスドラムが爆発的に叩きつけられる・地震かはたまた爆撃か、破壊的な音量だ! しかもそこにツインギターの、悲鳴のようなリフが野獣のように飛びかかったのだ。ベースも暴走列車のように唸りをあげている! これぞメタル! まさにメタル! メタル者なら誰でも知っている、ヘビーメタル最高傑作の一つと呼ばれるあの曲だった。
ところが葉月は静かな湖面のように動じることはなく、どこかアンニュイに観客席を見回すと、おもむろにマイクを取ったのである。
難易度が高いばかりではなく、殺人的なハイトーンボイスを求められるあの曲を、葉月は難なく歌いきった。しかも、内に秘めた激しさのままに歌ったのだ。
葉月は立ち位置をほとんど動かなかった。だが観客の目には、長い髪を振り乱した黒いメタルモンスターが暴れ狂う幻が一瞬、ほんの一瞬だが浮かんだのだった。
自身の存在そのものを叩きつけるかのように歌いきった後、葉月は振り返ることも感謝の言葉を述べることもなく、さっさとステージを降りてしまった。
「……あ、ありがとうございました……」
美和はただただ圧倒されて、その場にヘタヘタと座り込んでしまった。
客席ではさすがのレント・イナホも、これには歓声を上げる暇もなかった。
「あ、あの人……さっきの人……ですよね……?」
凄いもの、見た……。
いやはや寝子島、恐るべしである。
「ふーん」
腕組みして立ったまま葉月のステージを眺めていたティオレ・ユリウェイスは、葉月の絶唱を聴き終えて思わず手を叩いていた。
カラオケ? なる伝統行事らしいが、その表現方法は様々らしい。歌を披露するだけにとどまらず、謡ながらダンスを見せる者もあった。いずれも面白い。
「さあ、さらに飛び入りの人を歓迎しますよ。飛び入りの方、いませんかー!?」
呼びかけた司会者とティオレは目が合った。
ハードコアパンクな服装で、腕組みして仁王立ちしていたのだから、どうしても目立ったのだろう。
「お! あなた、やる気ですね! ステージにどうぞー!」
「私が?」
挑まれたからには逃げるわけにはいかない。大股でティオレはステージに上がった。
「…………」
黙ってティオレは立っている。やはり腕組みはしたままだ。服装のせいもあって威圧感がある。
「え、えっと、今日はどちらから来られましたか……」
「言うと長いので、遠いところから、とだけ言っておくよ」
「そうですか、えーと、お名前、よろしければ……」
「ティオレ・ユリウェイス」
「外国の方ですか?」
「知らないけど、そうなんじゃないか?」
美和は困ってしまったようで、場をつなぐために慌てて言った。
「さしつかえなければご年齢を……」
「890歳くらいだと思う。忘れた」
「で、ではティーオーレさん」
「ティオレでいいよ」
「ティオレさん、曲を」
「なにが踊れるやつ」
「えーそんなアバウトなー!」
ところが世の中恐ろしいもので、『ナンカオドレルヤツ』という曲が見つかったのであった。しかも、わりとすぐに。
踊る。BPMは超高速、狂ったような変拍子ながら、乗れば猛烈に乗れるその曲と、ティオレの肉体は一体化した。もともと表の稼業は軽業や踊りというティオレである。巧みに踊りこなし踊り抜いて、最後は激しい蹴りを空中で連発、一回転して締めくくった。
このところ色々あって鬱屈していたところだ、その感情を思いきりぶつけまくり、すっきりした顔でステージを降りる。
会場が大いに盛り上がったのは言うまでもない。
カラオケ大会をとらえる熱い視線があった。
樋口 弥生
、寝子島高校の美術教師だ。本業は教師ながら、プロ顔負けの演奏力をもつスリーピースバンドを率いるロックスターたる彼女だ。この状況を見ていて落ち着いていられるはずがない。
新年度の準備が忙しくリハーサルの時間が取れない、との理由で、このイベントの出演依頼は断った弥生であったが、正直、後悔している様子だった。
ふらりと訪れたカラオケ大会、手拍子して拍手して、ただの一観客として眺めているうち、ハートに火が付いてしまったものらしい。無意識のうちに指がギターリフの動きを刻み、足がリズムを取っている。
葉月による怒濤の歌声、ティオレの激しいステージアクションにはとりわけ刺激を受けたらしく、だんだんと弥生の動きは大きくなっていった。もう苛立ちすら感じられるほどに。
「あの……もしかして」
唐突に声をかけられ、弥生はハッとしたように身を固くした。
「あ、すいません、私、何かチャカチャカしちゃって……迷惑でした?」
「いえ、なんだか歌いたくてウズウズしてるみたいで……良かったら一緒に参加しません?」
とまで言ったところで、三折部朝衣は相手が誰か気づいた。
「樋口先生!」
「あら? 三折部さん」
朝衣はは寝子高の卒業生、かつて弥生は担任だった。
「どう? 役所の仕事は?」
「いやもうこの時期大変で……先生たちの苦労もやっとわかった気がします」
「社会の荒波に揉まれてるみたいね。でも、頑張ってるようで安心したかな」
と教師らしいことを述べたかと思いきや、ところで! と弥生の声のトーンが変わった。
「三折部さん、さっき、『一緒に参加しない?』って言った!?」
「え、言ったような言わなかったような……」
思わず朝衣は目をそらす。まさか弥生とステージに上がるなんて、それはあまりに分が悪いというか、大人の前の子どものようというか……。
「言ったよね!?」
けれど今の弥生に、ごまかしは効かないようだった。
ややあって、
「飛び入り参加の方ですね……って!」
赤いジャケットの美和の眼鏡がずり落ちた。
「樋口先生!?」
「はい」
弥生は口元を隠しつつ穏やかに笑った。
「元教え子と協演します。ええと……曲はすごくポップスですけど……」
「お願いしまーす」
恐縮しいしい、朝衣は弥生に続いた。
……ま、始まってみれば朝衣も、大いにノリノリで歌い始めたのだが!
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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