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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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寝子島海浜公園は、月守輝夜の予想通り、いや、それをはるかに上回る盛り上がりを見せていた。
せっかくなので混雑の合間を縫うように、輝夜は桜を見て回り、屋台もちょっとのぞいて、やがてステージ前に足を向けていた。
いま開催されているのはカラオケ大会らしい。といっても、ただのカラオケというには熱気がすごい。ステージが見えない場所からでも、歌声や歓声は聞こえていた。
せっかくだし見にいってみた。
その積極性が良かったのか、輝夜は幸運な偶然をつかむことになった。
青木 慎之介
と出会うことができたのだ。
「いやあ、なんつうか、ファンタスティックというかグレイトというか、オーサム! だよな」
輝夜を見つけるや、慎之介はほぼ一方的に感想を、早口でまくしたてる。
「おお寒……?」
「ノー、ノー、『O・W・E・S・O・M・E』でオーサムだっ、英語で『カンドー』とか『ヤベー』って意味!」
覚えたての英単語を得意げに語る慎之介なのだが、実際の綴りは『
A
WESOME』である。輝夜は気がついたのだが、黙っておくことにした。
「ところでカラオケ大会、慎之介くん出てみない? 飛び入り参加者を募集してるよ」
「えっ、俺か」
「カラオケとか行かないんだっけ?」
「いや-、行くよ。普段歌うのは洋楽ばっかだな」
「そうなんだ、じゃああのバンドとか?」
輝夜はいくつか海外のバンド名を挙げた。輝夜もそれほど詳しいわけではないが、まあ、名前くらいは知っているものを。
「お、おう、そういうのだな。ボルトを上げて歌っている……うん」
「ボルテージ?」
「イエス! そう! そうとも言う!」
「私、今さらだけど慎之介くんの歌声聞いたことないかも。ちょっと気になるな」
「あーうん、そうだなじゃあせっかくだし」
恐る恐る、といった風に手を上げたのに、司会者久保田美和の目は、びしっと慎之介をとらえていた。
「はい! じゃあそちらの方! ステージへどうぞ!」
オーノー、と慎之介は小声で言って、なんかお腹が痛くなってきたような顔で輝夜を見る。
「月守、チャレンジしてみる!?」
「私は普通だから遠慮しとくね。応援はしっかりするから!」
ううう……慎之介は眉間にしわを寄せたがそれは一瞬だった。視線を下に向けている。
「月守、俺、洋楽の国のロックも好きだけど……どっちかというと得意なのは『覆面バイカー』の主題歌のほうなんだ……」
「テレビ番組のヒーロー?
子ども向け
の?」
「うっ! まあほら、童心を忘れないっていうか、永遠の少年というか……」
今十分少年だよね? と言うのはやめておく。
「しかも……俺が生まれる前くらいの古いやつが特に……初代とか南米出身のやつとかが得意なんだ! こんな俺をせせら笑ってくれガール!」
もしかして恥ずかしがってるのかな、と輝夜は思った。自然に微笑んでいる。
「バカにしたりしないよ。なんていうか、慎之介くんらしい気もする」
背を押すように、そう告げると、なんだか物凄く嬉しそうな顔で、
「オッケイ! なら行ってくるぜ! ヒア・アイ・ゴー!」
意味の分からないかけ声とともに、慎之介はステージにダッシュした。そして大きな声で、ムチャクチャ古いヒーローの歌を熱唱したのである。なんか必殺技を叫ぶときはポーズまで付けて。
「すごいなあ」
そんなコメントしか出てこない。でも、楽しそうに歌う慎之介を見るのは楽しかった。結構上手いし。
2回目のサビの部分は、一緒に口ずさんだりもする。
ここに来て、と輝夜は思った。
ちょっと元気になれたかも。
宮祀智瑜と桐島義弘もカラオケ大会を見物していた。
「近くにいくだけだ」
と言いながら、なんとなく義弘は屋台でドリンクを買って智瑜にも与え、
「見ないぞ」
と言いながら、結局腕組みしてステージを見ている。
建前と本音を使い分けているということだろうか。分けられていない気もするが。
「カラオケと言いながら、ダンスを披露したかたもいますし、割と自由なパフォーマンスが許されているみたいですよ。先生も出てみませんか?」
すると、む……と口ごもって義弘は眼鏡の位置を直した。
「私は歌は……」
「いえ、私が歌っても構いません。義弘先生は横でパフォーマンスを……ほら、寝子祭で披露してくれたあの……」
むっ……また口ごもって、義弘は眼鏡を取ってハンカチで拭った。
「リンボーダンスとか」
「うぐっ!」
腰に痛みでも覚えたのだろうか、義弘は眼鏡を右手にしたまま、左手で腰を押さえた。
「上半身裸でワイルドな義弘先生の姿は今でも目に焼き付いてます」
「冗談はよせ」
と言っている義弘も自分の言葉を信じていない様子である。なぜならこのとき、智瑜の目は潤み、キラキラと輝いていたのだから。
「カッコ良かったですよ、とっても……」
智瑜の脳裏に焼きついている光景だ。たくましい半身を剥きだして、普段以上に真剣な顔で上体を反らす義弘、その美しさたるや――。
「忘れてくれ」
「絶対に忘れません!」
「それよりも三角関数の合成公式でも覚えたほうが役に立つ」
「義弘先生の三角筋も……大切です」
やらんぞ、私はやらん――! また腰を押さえながら、義弘はステージ前から歩み去る。
「あっ、待って下さい先生……!」
人がまばらな場所に来ると、智瑜は桜の樹の下にレジャーシートを広げた。
「先生、お弁当にしませんか?」
「弁当? 持ってきていたのか」
「はい。朝早く起きて作って来たんですよ」
「いや私は……」
言いかけた義弘は、智瑜の表情を見て諦めたように、
「長居はしないぞ」
と、靴を脱いでシートに座った。
サンドイッチとフライドポテトと沢山のサラダ、手軽そうだが作ってみると案外手間のかかる組み合わせだった。
「うちの野菜は新鮮でおいしいですから沢山食べてほしいです」
「まあ、ありがたくもらうとしよう。こういう場合、まずサラダから食べたほうがいいという話だったな……」
「まさか先生、まだお腹のことを!?」
「言ってみただけだ……ドレッシングは和風と中華風か、カロリーが低いのは和風のようだな……ち、違うぞ、お腹ぽっこりとか心配しているわけではなくだなっ!」
存外、隠し事のできない義弘のようなのである。
もちろん彼はまったく太っていない。お腹が出ている様子もない。ただ、もしかしたらそういう家系なので不安がっているだけなのかもしれない。そんな乙女みたいな義弘を見るのも、智瑜は好きだ。
「お茶はゴボウ茶です」
魔法瓶から注いで手渡す。
「お爺ちゃんがはまってて……あ、ダイエット効果もあるそうですよ」
「そうか。もらうとしよう」
カップを受け取る際、智瑜と義弘の指先は軽く触れあった。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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