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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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陽が落ちた。
寝子島に降り立つと
アルレッテ・ザメニス
には変化が起こる。笹舟のように尖った耳が、丸みを帯びたいわゆる『人間』状になるのだ。触れるたび奇妙な気持ちになる。エンドウ豆のような耳だと思わないでもない。慣れるには、もう少し時間が必要かもしれない。
桜並木に立つ今のアルレッテは仮の姿、たとえるならばそれは、銀の焔に照らされた影絵だ。
けれども、地に立つ影が実体から離れえぬように、姿を変えたところでアルレッテがアルレッテであることは変わらない。神官の衣を脱いでいようと、そのそばに
レイリー・マクティーラ
の姿があることも同じだった。
「またこうして寝子島に来たわけだが」
レイリーはまぶしげに目をすがめた。夜であっても、星幽塔周辺と寝子島では光量が異なるように思う。
「行くあてはあるのか?」
レイリーの場合、寝子島を訪れようと耳はそのままななので、彼は頭を隠すため黒い中折れ帽を被っていた。おおむね帽子に飾り気はないが、側面に小さく、尾の跳ねた狼の絵が刺繍されていた。
特にコレというのがないのなら、と前置きしてレイリーは言った。
「九夜山でも登らねえか」
「山もいいけれど」
このとき風が吹いて、アルレッテの髪をなびかせた。プラチナの髪がさらさらと躍る。月明かりに照らされてきらめく。そんな髪に指を絡ませるようにしてアルレッテは続けたのだった。
「舟を貸し出してるところがあったよ。ゆったり揺られながら月と桜を堪能しないかい?」
「舟か」
思案げにレイリーは腕組みする。
「なら一番小さいのにしようぜ。アレなら余計な邪魔も入らないだろうしお前も寛げるだろ」
「ふふ、いいよ。じゃあ一番小さいのを借りよう」
小さいと言ってもボートではない。ちゃんと屋根のついた屋形船だった。
ああ、とレイリーはうなずいた。
あれならば余計な邪魔も入るまい。アルレッテもくつろぐことができるだろう。昨日のこともある。今のアルレッテに必要なのは、何よりも休息だとレイリーは考えていた。
月下を流れる屋形船、その舵を取るのはレイリーだが、船はまるで自分の行き先を知っているかのように、ほとんど手を触れずともまっすぐに進んだ。
河口付近まできて、舟を停める。真昼には多くの船が行き来したであろうこの場所も、今は水音が聞こえるほどに静かだ。
障子を開けてアルレッテは指をさした。
「ああ、レイ見てごらん。月と桜が川にうつってすごく綺麗だ」
レイリーは眼を向ける。
淡い黒の夜空。黄金色の月。薄紅色の桜。これら情景が、ゆらぐ水面の上で展開している。なるほど確かに、一幅の絵のような光景だ。
ここで何を思ったか、アルレッテは船べりまで出てさらに身を乗り出した。
「おい何を」
「大丈夫だよ、近くで水面を見たくなっただけ」
「そんな覗きこむと落っこちるぞ」
言いながらレイリーはもう、歩き始めた赤ちゃんを抱えようとする父親のように、両腕を前に出して背をかがめている。
レイリーの気配を察したのか、
「そこまで危なっかしくないと思うんだけどな」
と言ってからアルレッテは身を起こし、レイリーに顔を向けた。
「それに……万が一落ちてもレイが助けてくれるんだろう?」
ふっと笑み崩れる。ハッピーエンドを迎える映画を観た後のように。
その目を見つめ返す勇気が足りないような気がして、レイリーは視線をそらせていた。
「あー? まあ、放ってはおかね-が」
言葉を探しながら目を留めるべきものを探す。水面、そこに映る夜空に月、桜……落ち着かない。
そんなレイリーの心を見透かしたように、
「ほら、何も心配することなんてない」
と、アルレッテはやや語尾を上げて告げたのだった。
「そういうことじゃねえんだよ」
レイリーは頭をかく。ならどういうことなのか、と我が心に問うも答は見つからなかった。
そういう言いかたされちゃ強く止めれねえだろうが――ふてくされたように彼は思う。けれどその一方で、アルレッテに頼られているという事実には、決して悪い気がしないのだった。
言葉でなく行動で示したほうがいいのだろうか。だとしたら、どんな風に?
そんな自問に陥ったレイリーを救うように、アルレッテは障子の向こうに姿を消し、透明な瓶を手に戻ってきた。
「そんなことより」
もう片方の手には平らな陶器の杯がある。ふたつ。
「せっかく一番いいお酒を持ってきたんだ。そろそろ晩酌を楽しまないかい?」
「おお」
帽子の下で、レイリーの頭の耳が両方ぴんと立った。
「酒を断る道理はねえな」
「障子を全部開けるから、座敷で呑もうよ」
そそくさとアルレッテは器に酒を注いだ。
「どうぞ。私の分はレイがついでね」
「おっと待てよ」
レイリーは自分の荷をほどく。
「こっちもちゃんとご所望の団子を作ってきてやったぜ。おら、皿と器をだせ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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