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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
【お花見】ひさかたのひかりのどけき春の日に~
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日が沈み宵闇が空を覆う頃、すっと静かに弥逢遊琳が立ち上がった。
「花を眺めるだけでは飽きる子のために、ちょっとしたゲームを用意してきたよ」
と、出してきたのは投扇興の一式だった。寝子島に来てからは仕舞い込んだままだったものだ。
「蝶と呼ばれる標的を、この、枕と呼ばれる台に置く。蝶にむかって扇を投じて、扇・蝶・枕によって作られる形を、源氏物語や百人一首に由来する点式にしたがって採点し、得点を競いあうという遊びなんだ」
「お公家さんの遊びって感じっすねー」
まったく初めて見る、と楢木春彦は興味津々の様子だ。続けて神嶋征一郎が、
「やったことはなかったが興味はある。源氏物語にちなんだ『夕霧』という役……もとい、『銘』と呼ばれるものがあるんだよな」
と言ったところで、被せるようにシグレ・ナイトウォーカーが口ずさんだ。
「山里の あはれをそふる 夕霧に 立ち出でん空も なき心地して」
征一郎は彼に顔を向けた。
「夕霧大将(ゆうぎりのたいしょう)が詠んだ和歌だ」
と説明すると、是非やってみたいなとシグレは続けた。
「遊興、こと勝負事は容赦しないぜ?」
「それはこっちの台詞だ」
征一郎の視線がシグレの視線とぶつかる。ばちっと火花が散った。
かくてシグレと征一郎、二人のバトルが始まったのである。
「僕は遊ぶより楽しむ皆を眺めるのが好き」
遊琳は審判をつとめることにする。紅茶とお菓子を楽しみながら。
「これは『夕顔』の銘になるね」
遊琳が告げると、シグレは悔しそうに腕組みした。
「もう一戦だ……!」
彼は大量得点となる『胡蝶』の銘を狙って失敗したところである。交互に10回投げた結果、簡単な銘を着実に取っていった征一郎の勝ちと決まった。
「……なあ、楢木」
このとき、服部剛が楢木春彦ににじり寄っている。
「俺な、時代劇とかで見る『あ~れ~』って帯ひっぱって回すやつあるやん? あれ一回やってみたいんよ」
パンと手を合わせて、
「っちゅーわけで、やらせてくれんか」
投扇興を見物していた春彦は、「はぁっ!?」と頓狂な声を洩らしていた。
「服部先輩ナニ言ってんすか!」
「やりたくならん?」
「俺だってやってみてぇっすケド、回すのがやりてぇんすよっ!!」
「返事はノーや。剛さんと目ぇ合ったのが運の尽き、実験台になってもらうでぇ! 観念しいや!」
「そもそも回る役は俺みてぇのじゃなくて、可愛い子の専売じゃねーっすか!!」
可愛い子、という言葉と同時に、春彦の眼は向いていた。
遊琳のほうを。
これは剛も同じだ。やっぱり見ていた。
遊琳を。
桜が激しく舞い散るなか、遊琳の白い肌が乱れる、回転する。帯が解け着物が脱げていく。陶磁器のようなすべすべの肩が剥き出しになる――そんな光景が、春彦と剛の脳裏に同時に浮かんでいた。
鼻息荒く剛は言った。
「うん、だからそっちは本番っつうことで! ほんまにあないな感じになるか試してからチャレンジっちゅー話や……! さあさあ、観念しいや!」
「俺リハーサル対象なんすかっ!! っていうかご無体なーっ!」
逃げようとする春彦。追う剛。当然船はグラグラ揺れた。
「いやいや、男の帯回しって虚しくない……?」
花厳望春が苦笑いするも、征一郎がぴしゃりと告げた。
「
やるならウォーカーも道連れにしろ
」
「えっ!」
なぜ俺?
ていうか本気か!? とシグレが硬直した頃合いで、征一郎は言い直した。
「……じゃなかった。はしゃぎたい気持ちもわかるが落ち着け。迷惑だ」
「うぅっ、マジすんません……」
「すまん、反省しとる……」
春彦、剛はそろってうなだれた。
さすが神嶋先輩だなあ――望春はその手腕に内心舌を巻いていた。
へたに一喝すると座が白けかねないから、事前にワンクッション置いて和らげたのだ。おかげで、楽しい気持ちに水が差されることはなかった。
「揺れると危ないよ。それに、僕は川に落ちた事もあるからさすがに少し……ね」
遊琳がそうしめくくると、再び場に平穏が戻った。
「よし、じゃあ俺も投扇興に混ぜてもらおかな」
遊琳に帯回し、という目的は諦めてへんけど――という気持ちは口に出さず剛は言う。すると、
「見ててルールはだいたいわかったから」
俺も、と望春が腕まくりした。
「狙ってできるものでもないのわかってるけど……夢浮橋を狙いますとも!」
生来の負けず嫌いが出てきたのだった。たとえ相手が先輩であろうと、いまの望春は勝つ気でいっぱいだ。
「言うなあ、花厳」
じゃあ俺も、と春彦は手を挙げた。
つまりこれで、審判役の遊琳以外の全員が参加することになったわけだ。
それはまるで春の夢、夜桜のぞむ屋形船にて、男子六人、扇に興ず。
「ヤベっ勢いつけすぎた……ぐあっ、跳ね返った扇が!?」
なんていう呻き声もまた風流だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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