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【お花見】桜の下で待ち合わせ
【桜色のにゃあ】「今晩は、彰尋くん」
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シーサイドタウンの駅前でチケットを貰っていたことを思い出したのは、千年桜に抱かれた八夜城を離れた後だった。
ポケットに入ったままだった観覧車のチケットを手に、
鴻上 彰尋
は月影の夜道を急ぐ。いつもなら諦めて家路を辿るはずが、今日ばかりは妙に騒ぐ胸をそのままにしたくなかった。それもこれも、
(凄かった……!)
八夜城で見た、フジコ先生の演技のせい。
生では見ることは叶うまいと思っていた伝説の演劇集団『野良猫座』座長の演技を偶然にも目にすることが出来た。
その興奮のまま、彰尋は眩しい光に溢れるアウトレットを横切り、大観覧車に向かう。半額チケットと半額代金を受け付けに渡し、係員の案内に従ってゴンドラに乗り込んだところで、
(……う)
夢から醒めたように、顔を赤らめた。
フジコ先生の演技を頭で何度もなぞるまま、ほとんど夢中で街を歩いて観覧車にまで乗ってしまったけれど、
(これは、ちょっと、……)
男子ひとりで乗り込むにはちょっと恥ずかしかったかもしれない。
見れば上のゴンドラはカップル、下のゴンドラもカップル。思わず頬を赤らめかけて、
(……ええい!)
フジコ先生ならきっとこんなことで恥ずかしがったりすまいと思うことで、何とかこの局面を乗り越えようとする。
たった一人で夜の真ん中へ登り始めるゴンドラの中から見る夜の寝子島の景色は、それでも綺麗だった。ずっと向こうで明滅する光は星ヶ丘マリーナに停泊するヨットだろうか。旧市街に見える明るい光に照らされたいっぱいの桜は寝子島神社のものだろうか。
(桜……)
光を浴びていなくとも、春爛漫の桜は花自身が光を帯びているようにうっすらと光って見えた。月の光のせいもあるのかな、と彰尋は九夜山山頂に掛かって見える月を見遣る。千年桜も、眠り猫城も、月が沈む頃にはきっと消えてしまう。
(でも、幻じゃなかった)
確かにこの目に映した。
求められるままに能を舞った後、手を取って喜んでくれた人々の手の温もりも、笑顔も、きちんと覚えている。
(夢なんかじゃない)
窓の向こうの夜を映す硝子に頭を寄せ、そう思って微笑む。夢の欠片を掴むように、小さく開いた小窓から迷い込んできた桜の花片を掌に受け止めて、
――私、七夜あおい
ふと、初めて彼女に会ったときのことを思い出した。朝まだ早い秋の空の色も、あの時兄から借りて読んでいたミステリーも、物語に夢中になりすぎてぶつかった彼女の華奢な背中も、そのときに彼女が見せた人懐っこい笑顔も。あの時の何もかもがふわりと胸に舞い降りる。
何故だろうと考える間もなく、彰尋は瞬間的に頬を薄紅に染めた。鮮明に思い出してしまった記憶は、思い出すだにとても恥ずかしかった。
(ああ、でも)
ことことと鳴る心臓を掌でひとつ叩いて、熱を持つ頬を冷たい窓に押し付ける。
(見えるだろうか、あの海岸)
初めて彼女と出会った場所を空から探して、彰尋は外を眺めた。
眺めるうちに観覧車はぐるりと空を一回転、近づく地上の観覧車乗り場に小さく息を吐く。係員の手で開かれた扉から降りたところで、
「あおいさん……?」
乗り口にひとり立つ、少女の姿を見た。
「あっ、彰尋くん!」
ついさっき想ったばかりの少女の姿を現実に見て、彰尋は咄嗟に係員に向けて手を合わせる。男子高校生が必死の面持ちで財布から出した全額分の乗車代金を受け取り、係員は心得た笑顔で親指を立ててみせた。
「あの、一緒に……!」
言い切るよりも先、係員の手に背を押され、彰尋とあおいは同じゴンドラに乗り込む。
「今晩は、彰尋くん」
「っ、うん、……こんばんは」
あおいが彰尋よりも先に八夜城を訪れていたこと、一緒に千年桜を見た友人と別れた後も幻の城を見た興奮を抑え切れずに海岸まで歩いてきたこと、もしかすると山頂の三夜湖が見えるかもしれないと思って観覧車に乗ろうとしたこと、――夜の観覧車で、ふたりが別々に訪うた幻の城について語り合ったのは言うまでもない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
110人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月13日
参加申し込みの期限
2017年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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