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【お花見】桜の下で待ち合わせ
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月の光を浴びて、大観覧車が春の夜に浮かんでいる。
「いいお天気ね~」
蜂蜜色して緩やかに波打つ長い髪を海からの風に揺らし、
恵御納 理沙
は鮮やかに青い瞳を夫の
恵御納 久隆
へと向けた。
「……そうだな。月が美しい」
厳つく見られがちな顔を穏やかに笑ませる大好きな夫の肘に、理沙は小柄な体ぜんぶで抱き着く。
「こ、……こら」
月の宵の寝子島シーサイドアウトレットの人の多さを気にして少し動揺した様子を見せながら、それでもそれ以上は何も言わずに腕を組ませてくれる夫に理沙はくすくすと笑みを零した。
「たまの息抜きもいいわね」
「ああ」
専業主婦であった理沙がパートを始めたのは最近のこと。ともすれば根を詰めすぎてしまう妻を気遣い、久隆はふたりでの外出を提案した。昼前に茨城にある家を出て電車に乗り込み、娘の通う高校がある寝子島にまで足を延ばした。
島のあちこちを観光し、シーサイドアウトレットには夕飯に訪れている。
(車は私がぼこぼこにしちゃったから)
以前までは寝子島へ来るには夫の運転する中古車を使っていたことを思い出し、理沙は青い瞳を伏せる。やむを得ない事情というか事件のためにペーパードライバーであった理沙が車を運転し、車のあちこちをへこませてしまった。
パートを始めた理由のひとつに、現在見積もり中の車の修理代を弁償したいということも実は含まれている。言ってしまえば、夫はきっと必要ないと首を横に振るだろうから、これは費用が貯まるまでの秘密事項だ。
腕を組んで歩くふたりの前、アウトレットの店員らしい男が、ひょいと何かのチラシを差し出した。
「あら、なあに? ありがとう~」
何の警戒もなく受け取り、理沙は渡された広告に目を落とす。そうして『空から桜を見てみよう』と書かれた広告の下部にある大観覧車の半額チケットを確かめるなり、
「旦那様、折角だから大観覧車乗りましょ~!」
理沙はこどものように目を輝かせた。嬉しさのあまり飛び跳ねでもしそうな勢いの妻を見遣り、久隆は頷く。
駆け足気味な妻に手を引かれ、月に照らし出される大観覧車に乗りこむ。
「あら、桜の花びら……」
風に乗って紛れ込んできた桜の花びらが散らばるベンチに並んで腰を下ろした途端、ふたりはふと揃って口を閉ざした。
しばらくの後、最初に口を開いたのは理沙だった。
「旦那様旦那様!」
掌に乗せた花びらを宝物のように見せつつ、理沙は白い頬を桜色に染めて笑う。
「花びらに触れたら、旦那様と初めてドイツで会った時の事が見えたのよ~!」
ふたりの初めての思い出を口にする理沙を黒い瞳に映し、久隆は優しく笑み返す。
「……そうだな」
「旦那様にも見えていたのね、嬉し……」
「あの頃の理沙はスシヤマゲイーシャな日本文化感があったから訂正が大変で」
夫の言葉に、妻はぷっと頬を膨らませた。
「……ひどーい!」
こどものような仕草で、理沙は久隆の厚い胸板を拳で軽くぽかすか叩く。
「確かに昔はサムラーイテンプラーとか思ってたけど~!」
初めて出会ったとき、髪も目も黒曜石のような凛々しい日本人の彼をサムライなのだと思い込んだ。彼がいくら違うと訂正しても、トノサマの命令で隠さなくてはならないのだろうと一人合点した。
(だって、そのくらい素敵だったもの)
それはきっと、誤解が解けた今も変わらない。
胸を叩く手を止め、くすりと笑って首に抱き着く妻の華奢な背を抱きとめながら、久隆は困った顔をする。
(流石に言えん……)
妻と同じに、唐突に思い出を胸に見た。けれど見えたのは、中古車を買って家族で初めて乗った時のこと。
言ってしまえば、その車をぼこぼこにして少なからず責任を感じている妻にまた悲しい顔をさせてしまう。
「……あら?」
久隆の肩越しに窓の外の夜景を見つめていた理沙が不思議そうな声をあげた。
「どうした」
「三夜湖の辺りに何か見えたわ~……?」
首を傾げる妻の視線を追いつつ、久隆は瞬く。
帰路につくまでまだ時間はある。腹ごなしと花見ついで、ねこ電とロープウェーを乗り継いで三夜湖に行ってみても良いかもしれない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
110人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月13日
参加申し込みの期限
2017年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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