this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
……何かがいる!《2》
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
9
つぎへ >>
「走って隠れろ! また見つけてやるから!」
曲がり角で待ち伏せしていた木霊の奇襲攻撃を、ぎりぎり刃引き刀で防いで叫ぶ。
佐藤 瀬莉
はにらまれたカエルのように硬直していたが、その瞬間脱兎のごとく走って逃げた。
(こんなことならやはり明日まで待つべきだったのかな……?)
隠れた先の教室で丸くなり、切れた息を整えながら、そんなことを考える。
教室に忘れた時計のパーツ、取りに来ただけなのに、どうしてこんなことになるの?
暗くなったら外へ出ちゃだめ、って大人は言う。あやしい人に声かけられてもついて行っちゃだめ、って。危険だよ、って。
だけど夜、外で瀬莉が会ったのは、あやしい人じゃなくて得体の知れない『何か』だった。
「……夜の学校にあんなのいるなんて、分かるわけないじゃん……っ。
もうやだっ。帰りたい。今すぐおうち帰る……! 迎えにきてよ!」
衝動的に口走ったあと、こみ上げた吐き気にうっとのどを詰まらせて、口元を手でおおう。涙がこぼれそうになって、熱くなった目をぎゅうっと閉じた。
見つけてくれるというのを信じて待っていたけれど、いつまで待っても現れない。
「おにいちゃん……やられちゃったのかな……」
――もしそうなら?
いつまで待ったって、だれも来ない。彼女が学校にいることを知る人もいない。
だれも助けてなんかくれない。
「――こんな所でひざ抱えておびえてたって、しかたないじゃない……!」
自分でなんとかしなくちゃ。
「考えて、私。私は何をするべき?」
まずは武器。武器を探そう。
教壇の下から出て、まだ震えの残る足でよろよろと立ち、教室の後ろにある掃除道具入れへ行く。
モップと箒。モップは重いけど、着脱式の布の部分をはずせば箒より軽くなる。
あの木の化け物にこんな物がどれほどの役に立つか。それを考えると心細くて、抵抗なんか無駄に思えてくるけど、見つかるまでただひざを抱いて泣いてるよりはマシだ。絶対。
お守りのように両手で握り締め、廊下に出た。
「大丈夫……絶対大丈夫……」
ぶつぶつと口のなかで繰り返して、周囲を警戒しつつ進む。
だがそんな健気な決心も、ぬっと角から顔を出した木霊を見て、泡沫のようにあっけなく、一瞬でこなごなに割れて砕けた。
「うぅふぅふ。みぃいつぅぅぅうけたぁぁああぁ」
「!!」
ひっと引き攣った声を発し、一歩下がった後ろで、ぬうっと何かが伸び上がる。
「に、ににに、にぃがあぁさぁ……な、ななないぃぃぃよ……」
「! ぃ、やああああっ」
めくらめっぽう振り回したモップの柄が、偶然木霊の目元を打った。木霊はぎゃっと声を発して目に手をあて、のけぞる。
痛がるその姿を見て、パニックをきたしかけていた瀬莉に正気が戻ってきた。
痛がる相手なら、やれるはず。
「えいっえいっ!」
柄を槍に見立てて、白シャツの残骸のような物を着た木霊に突き込んだ。ねらうのは人の体を残した部分だ。かわそうとしたところで、めいっぱいばんばんたたく。
「ひぃっ、ひぃっ、かぁぁずうぅちゃ……た、たたた、たぁすぅけてぇええぇ」
効いてる、いけると思ったのもつかの間。次の瞬間モップの柄に横から伸びた細い枝が絡みつき、あっという間にへし折った。
「あっ!」
強い力でモップの柄を引っ張られ、引きずり倒される前にと手を放す。折れたモップの柄は勢いよく飛んで、壁にぶつかった。
瀬莉は硬直した。唯一の武器を奪われては、もう何もできない。
絶体絶命の窮地に、へなへなと尻をついた瀬莉を木霊が見下ろす。
「こぉいぃいつに、しししぃよぉおおぅう」
恐怖にまばたきもできずにいる瀬莉の目に、這い寄ってくるほかの木霊たちの姿が入った。全部で6体。見るもおぞましいその姿は、人間の部位が半分残っているものもいれば、ほとんど木そのものといったものもいる。
「さぁけんでぇ」
モップの柄をへし折った木霊が言った。
「さあ」
別の木霊が促す。
「さぁけぇんんんで」
「さぁあ」
「さぁけべ、ったらあぁ」
「さぁあぁ」
周囲を囲い、見下ろした木霊たちは口々にそう言って促したが、瀬莉はひと言も発しなかった。
叫ばないのではない、あまりの恐怖に声が出ないのだ。
木霊たちは互いに視線を合わせた。そして、やはりモップの柄をへし折った木霊が、手のような枝をふるって瀬莉の腕や胴、ふとももなどを切り裂く。次の瞬間。
「ぃやああああああああああああああああああ……っ!!」
恐怖と絶望に真っ黒く染まった瀬莉の悲鳴が校舎じゅうに響き渡った。
その声を聞いた瞬間。
「しまった!」
御剣 刀
は踵を返し、教室を飛び出すと声のしたほうへ走った。
こっちに逃げたと思っていたが、違ったのか。
幸い声は近かった。間に合うはずだ。
「……間に合わせる」
ろっこん
加速
を使い、渡り廊下へ飛び込む。前方に木霊の集団がいた。足を止めて警戒すべきだったのだろうが、隙間から床にへたり込んでいる少女の姿が見えて、刀は突っ込んだ。
彼の速さに対処できないでいるうちに体当たりをかけ、ぐらついた胴を思い切り蹴っ飛ばす。開いた所から瀬莉の腕を掴んで引っ張り出した。
「無事か?」
「……う、うん……っ」
見開かれていた目が刀を大きく映した瞬間、恐怖に固まっていた表情が崩れた。涙がぼろぼろこぼれる。
「言っただろう、見つけるって」
そして背後へ瀬莉を突き飛ばした。
「や、ややや、やぁっぱりぃ、きぃたあぁあ」
喜々とした声で、瀬莉ごと貫こうとしてきた突きを回避し、刃引き刀で次々来る攻撃を受け流す。しかし数が多すぎた。敵は6体いる上、攻撃する木の枝は人の倍以上ある。
すべてを完璧に防ぐのは無理だった。本当に危険な攻撃のみ防ぐことにしてじりじりと下がる刀の体に、ピシッピシッと音をたてて切り傷や打ち傷が増えていく。
枝がしなるぴぅんという音に反射的、腕を上げる。上段から振り下ろされた太い枝をぎりぎりと食い止めた。
木を全力で殴りつけたようながつんという重い手応えに手がしびれる。直後。
「ゆぅうう、そのまぁまぁあ……。
ぃぃぃま、こぉいつぅ、や、やややっちゃぁう、かぁらぁ……っ」
憎しみに燃えた赤い目で、カッターを握った手が振り下ろされたのが見えた。
脇腹を切り裂く痛みを覚悟したとき。
白い何かが間に放り込まれ、カッターを防いだ。
(……カーテン?)
視界をふさいだカーテンは、氷結した固さでカッターを跳ね返した一瞬後にふわりと元の柔らかさに戻って、木霊の腕にかぶさるように落ちる。
「早くこっちへ!」
刀に向かって叫ぶと、由貴はろっこん
氷掌
で凍らせたカーテンを、刀を囲もうとしていた木霊たちへ順にぶつけていった。ぶつかったカーテンは元のカーテンに戻ったあとも、木霊たちにかぶさって視界や動きを奪っている。
何が起きているのか分からずとまどっているその隙に、反対側の通路から駆けつけた遥斗と左右が加わった。
「あなたたち、危険ですからそこの教室に入っていなさいな」
「うん! みんな、こっち」
孝明が率先して角の教室に全員を誘導するのを横目で確認していた遥斗に、木霊が襲いかかる。
「ぉおまえぇえらぁがあああぁ、ささ、さぁっさと、ししししししぃなぁないぃ、からぁ!!」
「……かんしゃくを起こした子どもみたいなことを言う」
目の前の木霊を遥斗はよく観察した。幹や枝がほうぼうに伸びているため2メートルを越えて見えるが、頭のある位置はせいぜい130センチといったところだ。あれが本来の背の高さとしたら。
(やはり、子どもか)
だが孝明やそのほかの子どものように、わずかに元の寝子島小を見せるあの光は発していなかった。周囲は木造校舎のまま、それどころかよりはっきりと、現実的に見える。
(あの光が完全に消えたとき、子どもたちもこうなる、のか?)
分からない。
「とりあえず、考察はここを凌いでからか」
十分引きつけたところでろっこん
風の籠手
で吹き飛ばし、壁へたたきつける。左右が床に置いた本にろっこん
Open to close
を使ったり、ハサミを武器にして突き刺したりなどして戦っているのが視界の隅に見えた。由貴も、凍らせたチョークを投擲して刀が攻撃するタイミングを作ったり、木霊の攻撃を邪魔したりしている。
しかし木霊は腕である枝が多数ある上、どこも岩のように硬い。刀、由貴、左右、遥斗だけだったなら押し切られたかもしれない。だが悲鳴を聞いて、校舎に散らばっていた者たちが続々とここに集まってきていた。
鍋とめん棒で武装した玲音と瑠樹も、ふたり1組となって対抗している。枝が四方に伸びている分、体を動かせる許容範囲が狭く、動きがぎこちないことを見抜くと小柄な体でのすばしっこさを活かし、回避主体で自分たちに引きつけることで仲間から引き離して戦力の分散をしていた。
だが完全に攻撃を避けきることは難しく、玲音を死角からねらっている枝を見て、瑠樹が鍋蓋の盾を構えて壁になろうとする。ぐっと踏ん張ったが、軽い体は簡単にはじき飛ばされてしまった。
「瑠樹おにーちゃんっ!」
床にたたき付けられるのを覚悟して瑠樹は目をつぶったが、危ういところでそれは避けられた。
「よかった、間に合った」
抱きとめた
新井 すばる
が、ふーっと止めていた息を吐き出す。
「キミ、無事かい?」
「……うん。ありがとうねぇ、おにいさん」
頭を下げてお礼を言うと、瑠樹は心配する玲音のもとへ駆け戻る。その動きに、どこもけがを負っていないことを確認して、すばるもまたろっこん
ちくわ☆ガン
による冷凍ビームで参戦した。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
9
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
……何かがいる!《2》
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
前回シナリオ
……何かがいる!
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月13日
参加申し込みの期限
2017年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!