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……何かがいる!《2》
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「おーいゆきのー……! いるかー……?」
3階の廊下で走っていた足を止め、
東条 あんず
はきょろきょろ周囲を見渡した。
目を離した瞬間、ひょっこり廊下の角からあの化け物が現れそうで落ち着かない。しんと静まりかえっているが、あの化け物は木の根のような足で、タコが海底を這うように進んでいた。ばたばたしていたからあまり覚えていないけれど、足音はしてなかったような気がする……。
「あーあ。まさか逃げてる途中ではぐれちゃうなんてなあ」
ゆきののことが心配だった。自分はいざとなればなんとかなる。足だって速いし、すばしっこいから走って逃げればあんな化け物に追いつかれたりしない。だけどゆきのはどうだろう?
「うーん……やっぱ、早くゆきのと合流しないと! ゆきのひとりじゃ危ないし。
ここ、うちが知ってる学校と違うみたいだけど……でもきっと、似たような場所だよねっ」
寝子島小学校はこんな、どこもかしこも木造じゃないし、古ぼけてもいない。だけどたぶん、ゆきのは3年2組の教室に行こうとするはず!
「うん! なんかそんな気がしてきた! もしそうじゃなくても、ゆきのの行きそうな所に片っ端から行くことにするぞー!」
よし! と決心して、あんずは階段へ向かった。単純なあんずはもうすっかり忘れていて気付いていなかったが、前のときのようにいつまでも階段にたどり着けないということはなかった。
とにかく化け物と出くわさないように角を曲がるときには飛び出さないよう気をつけて、ゆきのの名前を呼ぶにもあまり大きな声は出さないようにする。そうして3年2組に無事到着し(学級表札は3年ろ組だったがあんずは気付かなかった)、そろっとドアを開けてなかを確認した。
「ゆきのー……いるかあ? ――いないなぁ……」
とすると、次にいそうな所ははどこだろう? あんずは首をひねった。
楠木 ゆきの
はそのころ、図書室のあった場所にある教室の教壇の下に隠れていた。
胸に手をあてて、走って乱れた息を整える。耳をすましたけれど、あの化け物が教室に入ってきそうな気配はない。
「……よかった……逃げ切れたみたい……。ここだったら、きっと大丈夫……」
ふうと安堵の息をつく。
はぐれてしまったあんずの行方が気がかりだった。それに、さっきの人も。
ゆきのとあんずを逃がすために、化け物を自分に引きつけて足止めしてくれた。あれからあの化け物は追ってこなかったところから考えるに、彼が無事か心配だった。相当無茶をしたのではないだろうか……。
また廊下に出るのは怖い。開けたら向かい側にいそうな気がして、ドアを開けられない。さっきの化け物は出てくるのを見越して待ち伏せしていたみたいだったし。
「……でも、出なくちゃ……」
とにかくあんずと合流しないと。あんずはちょっと危機感が足りないから心配だ。たぶん隠れるなんて思いつかないで、はぐれたゆきのを捜しているはず。
ドアに耳をぴたりとつけて、廊下の様子をうかがった。
「……うん。音、しない……」
なるべく音がしないよう、そろそろとドアを開けて、そっとすべり出る。
「……何か物音がしないか、気を付けて歩こう……」
自分に言い聞かせるようにつぶやいて、ゆきのは歩き出した。早く合流したくて気が急くが、なるべく足音をたてたくないから、走ったりしない。
こんなことをした犯人を捕まえたかったけれど、それももう無理だと思った。
(……さっきの化け物……ええと、木霊、だっけ? ……あれが相手じゃ、勝ち目ないかも……)
姿を思い出すだけで、心臓がきゅっとなる。
(……弱気になってる場合じゃない……まだ危険なままなんだから……)
追い出すように、頭をぶるぶるっとふるったゆきのは、保健室へ向かうことにした。ただ当て所なく歩くよりは、目的があったほうが気がまぎれる。
あんずの身ばかり案じていたせいだろうか。果たして保健室へとつながる廊下に入ったところで保健室から出てきたあんずとばったり再会したとき、ゆきのはその場にひざをつきそうになるくらい、深く安堵した。
「あ! ゆきのだー! ゆきのー!!」
ぱたぱたと軽い足音をたてて走り寄ってくる姿に、どこもけがはしてなさそうだと思う。
「……あんず……。……どこ、行ってたの」
「ゆきのこそだよ! ついて来てるとばかり思ってたのに、後ろ振り返ったらいないんだもん、あせったー。
でもよかったー無事で。……って、保健室にってことは、ゆきの、どこかけがしたのかっ?」
「……あんずこそ」
「うち? うちは元気だよ!」
ほらっ、とガッツポーズして見せる。
安心したりあせったり笑ったり。いつものことながら、ころころとよく表情が変わる。面に出にくいゆきのと正反対であんずは感情の起伏がとかく激しい上、そこに身振りも加わって落ち着きがなく見えるが、今はそれにほっとした。
「……それに、あれに傷つけられた人が、いたりしないかと思って……」
「あー、そっか。ゆきの、よく考えてるなあ。
なかにはだれもいなかったよ」
「……そう。じゃあ、けがをした人を見つけたとき……手当てする道具とか、持って行こ」
「そっか。そうだね。じゃあそうしよ」
ふたりは保健室へ入り、まずは救急箱を探した。しかしそれらしい箱がなかったため、適当に見つけた箱に、戸棚から消毒薬や脱脂綿、包帯など、けがの治療に使えそうな物を取り出して詰めた。
「事件のこと、何も分かんなかったね。ここ危ないし、もうかなり遅くなっちゃったし……おうちに帰ろう!」
あっけらかんと言う。あんずは現在自分のおかれている状況を、完全には理解できてなさそうだ。昇降口へ行けば外へ出られるとか、単純に思っていそうだった。
ゆきのも確認したわけではないが……。
「……あんず。あの人に、会った?」
「え? おにいさん? ううん。うちも心配なんだけど……」
「……無事か、知りたくない?」
「知りたい!
よーし! それじゃあもう少しだけ。この校舎、ぐるって回ってから帰ろ!」
「……分かった。早く歩いて」
そう言いながらも、廊下へのドアを開いたのも、即席の救急箱を脇に抱えているのもゆきのだった。
あんずはへへっと笑うと、先に出たゆきのに続いて廊下へ出た。
あんずが言う「おにいさん」、
双葉 由貴
はそのころ、とある教室に身をひそめていた。
正確に何年何組かは分からない。ふたりを逃がすため、とにかく時間を稼げるだけ稼いで、それからは後ろを振り返らずにひたすら走って逃げて、目についた教室に飛び込んだのだ。
対面していたあの化け物――木霊のことを思い出すだけで、心臓がばくばくして体ががたがた震えだす。指先もしびれて、感覚がなくなってきて……。
「……くそ」
かじかんだ指に血の気を戻すときのように、両手を強く握り込んだ。
ただぼーっとしてなんかいられない。居場所がバレたときのために、カーテンと箒、チョークが必要だ。
「それにしても、あいつらって何なんだ。木霊っていう怖いやつらって認識してたけど、人間の言葉話してたぞ。すごく古そうでぼろぼろだったけど、セーラー服みたいなの着てたし」
話しかける相手はいなかったが、そうして声に出して言葉にするのは良かった。考えがまとまりやすい。
「ここは寝子島小じゃないみたいだけど、学校だし」
ということは。
「あれ、元はこ、子どもだったりするのか……?」
怖いことに気付いてしまったと、生唾を飲む。
「そ、そういえば、学校の幽霊って大体子どもだよな……。例外として、教師や用務員っていうのもあるけど、圧倒的に子どもの場合が多い。ということは……。
あいつらも元は俺たちみたいに迷い込んだ子どもで、ここから抜け出せなくて、し、死んだやつらなんじゃ……」
どんどんどんどん怖いほうへ考えが進んでしまって、たまらずぎゅっと目を閉じた。
ここから出られないとか、自分も同じようになるんじゃないかとか、考えたくない。
「俺やあいつらを閉じ込めた元凶がどこかにいるはずだ。そいつをやっつければ、きっと……」
でも、どこにいるんだろう?
「――最初に行方不明になったのは、6年生だよな。元凶はいなくても、教室に行ってみれば、日誌とか何かで手がかりが掴めるかもしれない。
……よ、よし!」
男なんだからな! 頑張らないと!!
カーテンや箒を持てるだけ持って、勇気をためてドアをがらりと開けて飛び出す。ここが何階かも分からないけれど、6年の教室は最上階だ。とにかく階段へ向かおうとした矢先、廊下の角から現れたゆきのともう少しでぶつかりそうになった。
「うわ!」
「あーっ、おにいさん!」
たたらを踏んだ由貴を見て、後ろのあんずがうれしそうに叫ぶ。
「……おまえたちか。無事だったんだな」
「うんっ! おにいさんも無事でよかった!」
「……どこか、行くところだった……?」
由貴の様子を見て、ゆきのが冷静に質問する。
「あ、うん」
元気なふたりと再会できて、心細さが薄まった思いで、由貴は歩きながらさっきまで考えていたことを話した。
「……死人……」
「うん、たぶん。だって、こんな場所で何年も過ごせるわけないからな。
きっとあいつは分かってないんだ。どうやれば成仏してもらえるんだろう? 言ったって、きっと通じないだろうし。でも死んでることは分からせないと」
「おにいさん、優しいんだね!」あんずは感心した顔で由貴を見上げた。「うち、そんなこと全然思いつかなかった。おにいさん、追いかけられて怖い思いした相手なのに、そんなふうに思えるなんて。すごいなあ」
「そ、そんなこと」
あんずの率直さに、由貴はどぎまぎする。
「……そんなこと、ない」
上手な返し文句が浮かばず、赤くなった顔を隠すように、カーテンに顔を押しつけたときだ。
「きゃああああああああああああああああああああああああああっ!!!」
心臓をわし掴みにするような悲鳴が走り抜けた。
「……あれ」
「行こう!」
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寺岡志乃
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……何かがいる!
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月13日
参加申し込みの期限
2017年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月20日 11時00分
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