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……何かがいる!《2》
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廊下の壁の窪みに飛び込んで身を隠し、
上下 左右
はひと息ついた。
木の化け物、木霊が追ってきている気配はない。
「ふう、何とか逃げ切れましたわ」
念のため、20数えて陰から出る。そうして周囲に動くものが何もないことを確信して、元の教室――6年1組へ戻った。古い木造校舎のなかで、なぜかここだけは寝子島小のように学年表札は1組だった。目をこらすと、壁も、窓も、寝子島小とダブって見える。
不思議に思いつつ、本の下になっていた木霊が落としたハサミを回収し、音がしないよう気をつけながらドアを開いて教室へ入った。
6人の子どもたちは部屋の中央に固まっていた。化け物がもし入ってきたらいつでも戦えるように、箒やモップで武装して、緊張に身を硬くしている。
意識して見ているせいか、彼らのいる周囲が特に明るく、ほかの所の床や壁とは違って見える気がする。
どういうことだろう? と思ったのもつかの間。
「おねえさん、けがはない?」
長田 孝明と
一原 みと
の駆け寄ってくる姿を見て、左右はそちらを優先させた。
「皆さんこそ大丈夫でしたか?」
ひそめた声で問う。
「うん。あの化け物、教室には入ってこなかったから」
へにゃりと気の抜けた、それでいて見る者をほっとさせる笑顔でみとが答えた。
「みとたちがなかにいるの、分かってたみたいなのに……どうしてかなぁ」
「分かりませんわ。ですが、ここにいることを知られてしまっている以上、いつまでもここにいては危険ですわね。いつ戻ってくるか、しれませんもの」
もしかしたら仲間を引き連れてくるかもしれないとの可能性が頭をよぎったが、口には出さなかった。みとや孝明は気丈に平静をふるまっていたが、後ろの4人の子どもたちは顔面蒼白で満足に言葉も出せないでいるようだ。これ以上思い詰めさせるのは良くない。
「危険ですが、移動しましょう。元の学校へ戻るための出口が見つかるかもしれませんわ。それに、ほかにも私たちと同じような者たちがいないとも限りません」
走り回っているうちに、自分たちでない者がつけた戦闘の痕跡を見かけていた。たぶん、もれいびの技によるものだろう。
(彼らと合流できれば脱出も楽になるでしょう)
「皆さんは武器を持って私の後ろを歩いてください。決して気を抜かないよう――」
そのときだ。
ぶつんとスピーカーのスイッチが入るような音がして、チャイムが流れ始めた。
「おにいちゃん、どうしたの?」
一歩踏み出した姿勢で動かなくなったとなりの孝明に気付いたみとが、不思議そうに見上げる。
「……
もどら、なく、ちゃ
……」
ようやく聞き取れる小さな声でつぶやく。そしてみとを押しやって、孝明は一番近い後ろのドアへ向かった。
「おにいちゃん!?」
呼んでも、そでを引っ張っても、孝明はみとを見なかった。
がたがたと音がして、ほかの年長の少年たちも席や窓辺に戻りだす。机上に伏せたままだったトランプを取ったり、黒板に浮き上がっていた文字を黒板消し消し始めたり……。
まるでみとや左右を忘れてしまったように、楽しそうにおしゃべりを始める。
何が起きているのだろう? 分からなくて、みとはおろおろするばかりだった。
「これは……何が起きているんですの?」
息を飲んだ左右に、黒板を消し終えた少女が次に花瓶を持ち上げて言った。
「お水換えてくるから、そこどいてくれる?」
驚いたのは
優木 遥斗
もだった。
新田 亮
と別れ、校舎の探索を続けていた遥斗は、6年2組の教室で窓の外を眺めていた。
「……何らかの理由で校舎内が『異界化』しているのは確かなようだな」
空は茜色で、桜の花びらが舞っていた。グラウンドに人はおらず、その向こうは光の加減ではっきりしない。校舎に入ってかなり時間がたったというのに、外の景色が変化した様子はなかった。咲いていないはずの桜が舞っていることもおかしいが、日が暮れたようにも昇るようにも見えないということは、時間が経過していない可能性が高い。あるいは、知覚できないほどゆっくり進んでいるか。
どちらにしても、長時間いると危険な気がした。感覚がおかしくなる。数時間のつもりが戻ってみれば数日経過していたということも十分あり得る。
「さっさと探索を終えて戻らなくてはな」
つぶやき、教室をあらためて見渡した。様相がだいぶ変わって、どこもかしこも木造の、すっかり昭和初期の校舎と化している。
これの意味するところはと考えた矢先、突然チャイムが鳴り始めたのだ。驚き、身構えて様子をうかがっていると、後ろのドアががらりと開いた。
思わず息を飲む遥斗の前、うつろな目をした少年が入ってきた。無表情で、遥斗に気付いている様子はなく。少年は中央付近の席に行くと、ランドセルを机上に下ろした。
(む?)
ランドセルを下ろした机が木製の古いそれでなく、寝子島小で使われているパイプ製の物になる。よく見れば、床も少年が歩いた所だけが丸い水たまり状に光って、別の床になっていた。
どういうことだと混乱しかけた遥斗は、いつの間にかドアの所に立っていた左右に気付く。左右は口の前で人差し指を立て、少年を見るよう視線で促した。
目を戻した遥斗の前、少年は開いたランドセルから取り出した教科書をまたランドセルに詰め始めた。そして、はっと我に返った様子で頭を上げ「いけない。帰らなくちゃ。おばさんたちが心配する」とつぶやくと、ランドセルを背負って後ろのドアへ向かう。そこでドアをふさいだ左右に気付き、「あれ?」と左右を見上げた。
「あれ? おねえさん……え……? どうして……ここ……。
ぼ、ぼく……」
「いいのです、分かっていますわ」
しぱたかせた目に正気の光が戻ってきたのを確認して、左右は混乱した様子の孝明をぎゅっと抱きしめる。
「あなただけではありません。ほかの子たちもです」
左右は身をずらして後ろを孝明に見せる。そこにはみとと、ふたりに正気に戻されていまだ困惑げな表情の1組の4人がいた。
「俺は一向に分からないんだが、どういうことだ?」
「つまり、またあのチャイムが鳴る前にここを出ればいいというだけですわ」
左右は孝明を放し、遥斗を見た。
「それであなたはどうしてここにいますの?」
ふたりは、ここに至る経緯と情報交換をしながら、子どもたちを挟んで移動を始めた。遥斗が先頭、左右が最後尾だ。急がず、別の廊下へ移るときはまず角で耳をすまして動くものはないか気配を探り、ほかに取り残されている子どもはいないか、教室を1つ1つ覗き、声がけをしていく。
「いかい……? ここ、寝子島小学校じゃないの?」
みとは絶句した。ほかの子どもたちもざわついている。化け物が校舎をうろついているというのと、自分たちが知らない別の場所にいるというのとでは全く違う。
「それで、みとのろっこん、使えなかったのね……」
左右を待つ間、みとは孝明にろっこんを使ってみたのだ。みとのろっこん、
かえるがなくからかえりましょ
は、最後に目覚めた場所へ対象をワープさせる能力だ。孝明に説明をして、一緒にろっこん名を唱和してもらったのだが、パシッという、弾かれたような感覚がしただけだった。
それを聞いて、遥斗はうなずいた。
「窓から入ることはできたのだし、全てのろっこんが使えないわけではないから、完全に寝子島から切断されているというわけでもないんだろう」
遥斗のろっこん
風の籠手
は発動できた。ただ、言われてみれば少し威力は落ちていたかもしれない。
(ということは、完全に使えなくなる可能性もあるのか?)
嫌なひらめきに、目をすがめる。
ないとは言えない。どんどん変わっていく周囲の景色。変化が完了するまでがタイムリミットなのかもしれない。でなくとも、こんなことをした元凶が寝子島小との接続を切断するか、あるいはだれかに倒されるでもして、切断が切れたとすれば……?
倒せば元の世界に戻れるという保証はどこにもなく、ここに取り残されることになってもおかしくないのだ。
「……だめだ」
あせりから乱れそうになる思考を平常に保とうと、一度頭を振る。
一刻も早く脱出しなくてはいけないのは変わらないが、慎重さを欠いて敵に見つかっては元も子もない。
考えはひとまず押しやって、遥斗は前方の気配を探ることに集中した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
前回シナリオ
……何かがいる!
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月13日
参加申し込みの期限
2017年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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