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……何かがいる!《2》
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『――ブリジットさん、悲鳴がしたから小学校へ入ってみるね!』
「あらあら。すばるったら、ひとりで勝手なことをして」
ブリジット・アーチャー
はスマホを切って、枕元に伏せて置いた推理小説の新書へと視線を流した。
残りのページ数はほんのわずか。すでに推理はあらかた済んでおり、殺人犯は最初から被害者の自宅内部にひそんでいたことが分かっている。
誘拐犯が最初から小学校内部にひそんでいる可能性は、どれくらいのものだろうか? 見つかっていない今も、内部でほとぼりが冷めるのを待っている可能性はどのくらい?
それについて考えていたとき、点滅するスマホが目についた。おそらく風呂へ行っている間にかかってきていたのだろう。留守電の吹き込みは
新井 すばる
。どうやら別れたあと小学校へ向かい、緊迫した事態に陥ったらしい。
「まったく、世話を焼かせるんだから」
タクシーを呼び、着替えをすませ、部屋を出ようとしたところで思い出し、ドレッサーの引き出しを開けて取り出した。
グランパが、最近は日本も物騒なようだから、と送ってきた
物
。
「まさかほんとに使うときがくるとは思ってなかったけど……」
念のためよ、とコートのポケットに突っ込んで。今度こそ、ブリジットは部屋を出た。
「おうくらちゃん、お疲れさん」
戻ってきた
南戸河 蔵人
を、
中之条 靖史
がねぎらった。
「やっさんお待たせ。とりあえず許可は取ってきたよ。
あれ? やっさんだけ? ほかの子たちは?」
靖史は肩をすくめた。もたれていた校門の壁を突き、身を離して蔵人へ近づく。
「突然何かに驚いたような顔をしたと思ったら校舎を仰いで、そのまま血相を変えて走って行っちまったよ」
「何かに?」
蔵人は眉をひそめた。蔵人はついさっきまで校舎にいた。そんな、驚くような音は何も聞こえなかったが、と靖史を見る。
しかしそれは靖史も同様だった。新しいたばこに火をつける。
「どうにもこの島の子どもらは無鉄砲なのが多いらしい。あぶねぇ事に進んで首を突っ込んで行きたがるみてぇだ」
「うーん。勢いがあるのは若さの証拠なのかねえ」
危険をかえりみず、衝動に任せて動く。ときにそれが良くもあり、悪くもあり……。
ため息をつき、校舎のほうを振り返ったときだ。壁際で、先までなかった小さな光が見えた。
明かりの届かない暗がりで、木々の間を縫うようにふわりふわりと飛んでいる。
「やっさん、あれ、見える?」
「ああ」
靖史は目をすがめた。
「蛍火みたいに見えるが、蛍にしてはちょい大きいな。この時期に蛍がいるわけもねぇし。
行ってみるか」
用心して、音をたてないようにしつつそちらへ向かうと、果たして両の手をポケットに突っ込んだ青年の姿が暗がりに浮かび上がった。見たところ、二十代半ばといったところか。球状の明かりも、ここまで近づくとその正体がよく見えた。直径5~6センチほどの球の中央に在るのは3本の尾を持つキツネで、今は青年の見上げる木にまとわりつくように飛んでいる。
青年もすぐにふたりに気付いて、首を大きく傾けるようにしてこちらを向くと、次の瞬間細い目を線のようにして笑顔になった。
人好きのする顔だった。「こんばんは」と呼びかける声も、親しみのあふれたものだった。
ふたりも、つられて「こんばんは」と返したあと、はっとなって首を振る。
まるで夜道ですれ違う近所の者のようだが時も状況も全く違う。
「お兄さん……この小学校に何の用だい? 用事があるんならちゃんと許可をもらっておいでよ」
蔵人の言葉に、青年は頭を掻いた。
「そうなんやけんど、面倒でつい、ね。
これ以上校舎には近づかんし、数分で終わるから、何も見んかったことにしてくれんかなあ?」
そう言って、右手をふたりの顔の位置まで持ち上げる。指を横に動かそうとしたところで、蔵人が先んじて言った。
「ところで何だい? その光ってるやつ……見せてもらってもいいかな?」
伸ばした指の先でふわふわと浮いている光の玉のなかに、かすかに見える生き物の姿を凝視する。
「これは……狐? もしかして、管狐ってやつ? まさか現実にこんなのがあるとはねぇ」
「あんた、こいつ見えるん?」意外そうな口ぶりだ。「めずらしなぁ。見えん人が大半やのに。あ、管狐ちゃうよ。これは気狐。ほら、尾が3つやろ? あともうちょいしたら天狐になるんや。なあ、チィちゃん」
名前を呼ばれて、キツネは青年のほうへ飛んでいく。
蔵人は視線を青年へと戻した。
「お兄さん、名前聞いてもいいかな。私はこういうものだけど」
蔵人から差し出された名刺を受け取って、青年はうなずく。
「ああ、作家さん。それでか。
おれは
華徳井 友幸
。これっきりかもしれへんけど、ま、よろしゅうな」
それじゃあ、とあらためて顔の前で指を振ろうとしたときだ。
「華徳井……? どこかで聞き覚えがあるな」
眉をひそめての蔵人の言葉に、友幸はぴたりと動きを止めた。
「西のほうの陰陽師家だったか。だいぶ古い家だ。かなり歴史のある」
「いやあ、さすが作家さん。詳しなあ」
「もっとも、そんな怪しげな商売を今の時代もしているとは知らなかったけれどね……」
華徳井の名で蔵人が思い出したのは、その名にまつわるあまり良くない類いの伝承話だった。
(先祖のした事で疑うのも悪いとは思うが、どうにもこの青年はうさんくさい)
そんな蔵人の心中を見抜いたように、にこにこと邪気なく笑う笑みの陰で蔵人を見る目の光が若干鋭さを増す。
「まあ家だけは細々と続いとってな。つーてもこんなご時勢や、真面目に陰陽なんてしてるもんなんかおらん。おれかてただのバイトや」
「へぇ、アルバイターの祓い屋さんね」
後ろにいた靖史が興味津々に首を伸ばして友幸を見る。
「俺も仕事柄そういうのを生業にしてる人らには会ったことがあるが」
「仕事?」
「フリーのルポライターだ。地方に残る伝承なんかをメインでやってる」
その言葉に、靖史から名刺を受け取った青年の顔が一変した。いや、笑顔は笑顔なのだが、印象ががらりと変わったのだ。
「……ふーん、記者さんか。記者さんに作家。まいったなぁ。このまんま返すわけにいかんなったやないか」
「は?」
「おれ、あいにく記憶消す術は持ってないんよね。終わるまで眠っててもらおか思てたんやけんど。なーんか、それですまんよなぁ、あんたら」
「……っておいおい、マジもんかよ。こいつは驚いたな」
漂い始めた不穏な気を肌で嗅ぎ取って、靖史は無意識に後じさりする。
「こんな時間にここにおるくらい、仕事熱心な人らやし。記事にする気満々なんやろ」
違う、とは言えなかった。無事子どもたちが帰ってきて事の顛末を聞けたら聞きたいし、そうなれば書かずにいられないだろう。それは後の世で伝承になるだろうから。
「ちょ、ちょっと待って」
じりじりと近づいてくる友幸に、何か言わなくてはと、あせりながら口を開いたとき。
ぱちんと小さく鋭い音がして、突然強烈な白光がすぐ近くで生まれた。
直射を受けたわけではなかったが、暗さに慣れていた目にはかなりまぶしい。思わず手庇しをつくった直後、木の陰から飛び出してきた人影に銃を突きつけられて、友幸は目を瞠った。
「動かないで。少しでも不審な動きをしたら撃つわ」
ブリジット・アーチャー
だった。突きつけているのはベレッタM92、もちろんエアソフトガンだ。
「うわ。ストップストップ! 怖がらせようとしとっただけや! それでおらんくなってくれたらええと思とっただけで、何するつもりもないわ!」
「そう? さっきから見ていた限り、疑わしいけど。
でも、どうやらあなた、今回の事件についていろいろと知っているようね」
ブリジットはもう片方の手でスマホを取り出し、すばるから入っていた留守電の内容を聞かせる。
「ここで何が起きてるの? 聞かせてもらえるかしら?」
「……気の強い娘さんやなあ。あんた美人やし、こうして向かい合って話するの悪ないけどなぁ。ちょっとこれはいただけんわ」
ふう、とため息をつく。それからの動きは素早かった。
ひねられた手首にしびれるような痛みが走ったと思った次の瞬間、ベレッタM92は友幸の手に落ちた。
「!」
すかさずブリジットはポケットに手を突っ込み、スタンガンを取り出そうとする。しかしポケットのなかは空だった。
「これ探しとるんか?」
友幸は悪びれた様子もなく、すり取ったスタンガンをつまんで振って見せた。
「ずいぶん物騒なもん持っとんなあ、美人さん。撃たれたらしゃれならんくらい痛いんやで、これ。知っとるやろうけど」
「…………」
無言で見つめるブリジットに、友幸はスタンガンとベレッタM92を差し出した。
「何するつもりもないって言うたやろ? ほら、返すわ」
「……それで? 答える気はないってこと?」
「いや? 今回に限っては話すとあかんって言うやつもおらへんし、べつにええけど。ただ、記事にされるんは困るなあ。華徳井の名前出るのにうるさいやつもおるし、これに限っては、もう終わってるはずの仕事やしな」ちらと靖史に視線を向ける。「書くんやったら、おれ抜きにしてほしいんやけど?」
「事件そのものは書いてもいいのか?」
「もううわさになっとるやん、行方不明やて。それ聞いて、おれもここへ来たんや。
難儀したで。この木が移された先がどうしても分からんかった。書類紛失だの担当者が退職しただのいうて。
こいつが妨害してたんや」
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3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月13日
参加申し込みの期限
2017年04月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月20日 11時00分
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