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ねこ温泉郷の三日間
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テーブルと椅子の並ぶ食堂からカウンターの向こうの厨房に入る。人気のない作業台の上には、ねこ温泉宿からの差し入れなのか、籠いっぱいの新鮮な野菜と卵が置かれていた。食器がずらりと並ぶ棚の傍には米に小麦粉にパン、業務用の巨大冷蔵庫の中には調味料に肉類魚介類。
「おお」
揃いに揃った素材に、亨は目を輝かせて腕まくりをする。
『足りるかね』
不意に裏口から聞こえた声に振り返れば、戸口から白い番頭猫が少しばかり誇らしげな顔を覗かせていた。
「充分だ、ありがとう。良ければ後で他のみんなも連れて食べに来てくれ」
返事代わりに尻尾を揺らして去る番頭猫に軽く手を振り、亨は調理場を見回す。
「さて」
手始めに軽いものから用意しようか。
戸棚の端に掛けられていたエプロンを腰に巻き、手早く準備に取り掛かり始める。薄切り肉は甘辛く炒め、魚は小麦粉とバターでムニエル、卵は茹でて輪切りに。軽く焼いたパンにパセリやトマトで彩りを添えてピンチョス風に盛れば、サンドイッチ代わりに出来る。
「お手伝いします!」
「わあ、美味しそうですぅ」
背後に聞こえた元気の良い声の主は、煮炊きの匂いに惹かれて食堂に辿りついた智瑜と因。
迷い込んだふたりに冷蔵庫で見つけた苺ジュースをご馳走しながら、亨は大らかに笑う。
「折角の女子会だぜ、女の子は楽しんで来なきゃな。映画鑑賞会とかするんだろ?」
出来立てのピンチョスを大皿に花を模して飾り、盆に乗せる。華やかな笑みを浮かべて可愛らしくつまみ食いしようとする因に困った顔をしながら、智瑜は盆を両手に持ち上げた。
「ありがとうございます」
「欲しい料理があればどうぞお気兼ねなく」
鑑賞会が間もなく始まるという広間へと運んでいく智瑜の背中に、亨は明るい声を掛ける。
「定番のポテトとかもいけるからね~」
言いながら、次はジャガイモの皮を剥きにかかる。粉をまぶしてカラリと揚げれば、クリスピータイプのポテトが出来る。インパクト重視に山盛りにして、その周りにココット皿に入れた調味料を置こう。塩にハーブ、コンソメにオーロラソース、バーベキューソースにハニーマスタードと風味色々にすれば、きっと飽きずに楽しめる。
「私も手伝います!」
「あたしもお手伝いしたい! ご飯づくりってしたことないけど!」
顔を覗かせたリリエルとメリィに先ほどと同じ言葉を返そうとするも、
「料理は得意ですからまかせてください!」
「むずかしそうー?」
リリエルには力いっぱい、メリィには好奇心いっぱいに押し切られてしまった。とはいえ、少女たちがきゃあきゃあと楽しそうに料理する様子は、
(眼福、ってものか)
くすりと笑みを零し、亨は大量に仕込んだポテトを揚げに掛かる。
「何か食べたい物はありますか?」
明るい金の髪をくるりとまとめ、リリエルは物珍し気に厨房のあちこちを見て回るメリィに呼び掛けた。そうしながら、メリィと同じに視線を巡らせる。
(設備も食材も、大分違いそうですね)
星幽塔のBarアストラルで調理場を手伝うリリエルにとって、料理は慣れ親しんだものではあるけれど、ここは火のつけかたひとつとっても星幽塔とは勝手が違う。
亨が黙々とポテトを揚げるガス台も、リリエルからすれば初めて見る設備。
「すごい……すごいですメリィちゃん! 見たことのない道具や食材がたくさん……!」
白い頬を上気させて興奮するリリエルにつられ、メリィもつい嬉しくなる。
「あたし、お肉が食べたい!」
「はーいっ」
メリィのリクエストを受け、リリエルは大張り切りで貯蔵庫らしい箱を開ける。
「すごいですメリィちゃん、この箱、中がこんなに冷たいです!」
「うおおっ、ほんとだー!」
冷蔵庫から出したナニカの鳥肉らしきものを切り分け、ボウルに入れる。調味料の味をひとつひとつ確かめながらボウルに足し、メリィにお願いして肉に味を揉みこんでもらう。
「おいしそーなにおいー!」
小柄な体全体を使って一生懸命に手伝いながら、メリィは琥珀色の瞳をきらきらさせる。
「う。おなかへってきたー……」
「粉をつけて揚げましょう! 揚げたてが美味しいですよ」
ぐうぐうと鳴るお腹を見下ろし、今にもつまみ食いをしてしまいそうなメリィを必死に牽制しつつ、リリエルは亨から引き継いだ揚げ油で味付きの肉に火を通し始めた。
「賑わっているね」
穏やかに声を掛け、修も厨房内に参戦する。ぐるりと見回して物の配置を確認した次には、勝手知ったる場所のように材料と道具を取り出す。
作るのは映画鑑賞のお供。おそらくは紛れ込んで来るだろう猫たちには魚形で鰹節味の猫クッキー、人用には星型のプレーンクッキーを作ろう。
「うちと言えばクッキー」
ふらりと現れふわりと笑う由貴奈の後ろでは、衛が男子にしては小柄な体をちょこまかと動かし、由貴奈のもとに小麦粉の袋やバターや砂糖を運んで届ける。
「あと何が必要ですかっ」
「そうだねぇ」
大張り切りで冷蔵庫を覗き込む衛の後ろに由貴奈は立つ。ほとんど覆いかぶさるような恰好で冷蔵庫の中に手を伸ばし、製菓用のチョコチップや抹茶の缶、それから煮干しを探し出す。
真っ赤な顔をする衛に不思議そうな眼差しを向けながら、作業台に山盛りの野菜からさつまいもも選び出す。今日はおもてなしに色とりどりのクッキーを作るとしよう。ありがたいことに、衛も手伝ってくれる。
バターを室温に戻す間にさつまいもをふかす。衛は擂り鉢とすりこ木で煮干しを砕きに、修は鰹節を削りにかかる。
生地をオーブンで焼きに掛かる頃には、バターの甘い香が食堂中に広がった。
「いいにおいなのです」
「クッキー! クッキーなのだ!」
湯上りほかほかの体でクッキーの匂いを辿り、美咲紀と真央が揃って顔を覗かせる。裏口からは温泉宿の番頭猫に連れられた従業員猫たち数匹が好奇心に満ち満ちた顔で入ってくる。
つまみ食いの予感に胸を膨らませる腹減り女子ふたりと猫たちに、修は思わず噴き出した。くすくすと笑いながら、焼き立てのクッキーを皿に盛る。
「味見も歓迎するよ。熱いから気をつけて」
真央と美咲紀には星型クッキー、猫たちには魚型クッキー。几帳面に型抜きしたクッキーを手に取り、真央と美咲紀は嬉しい笑顔を交わし合う。
「うちらが作ったのもあるよぉ。皆で食べてねぇ」
次いで焼きあがったチョコチップと抹茶とさつまいも、三種類のクッキーが別の皿で出されれば、
「食べ放題なのだ!」
「あっ、私お茶を淹れますねー」
「うおおっ、クッキーもおいしそう! リリエル、あたしたちも分けてもらおー」
「あの、私たちも味見させてもらっていいでしょうかっ」
食堂内にはお腹を空かせた女子たちの歓声で満ちた。
見る間に減っていく手製のクッキーを横に眺め、修は美咲紀が淹れてくれたお茶を飲みつつ微笑む。作ったものを喜んで食べてもらえることは、とても嬉しい。映画鑑賞会用にと思っていたけれど、
「なくなっちゃいそうです……?」
「もう一回焼くから大丈夫だよ」
心配げに瞬く美咲紀に、修はこともなげに言ってみせた。
「ねこちゃんもどーぞぉ」
「おーい、入って来いよー」
由貴奈が煮干し入りとさつまいものクッキーを別の皿に乗せ、衛が裏口の猫たちを呼ぶ。猫たちは待ってましたとばかり、厨房から食堂へとなだれ込んだ。椅子に乗り、テーブルに乗り、果てには椅子に掛けた真央の膝に乗り、それぞれにクッキーを食み始める。
大人猫の勢いに圧倒されて戸口で固まる子猫を見つけ、衛は天板に残っていたさつまいもクッキーを冷ましながら近づいた。傍にしゃがみこみ、掌に乗せたクッキーを差し出す。どうぞ、と目配せすれば、子猫は大喜びでクッキーにかじりついた。おいしいか、と聞くまでもない子猫の様子に、衛は笑う。
「だよなー、由貴奈さんのクッキー美味しいよなー」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月03日
参加申し込みの期限
2017年04月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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