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異世界からの迷い人
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店舗の前で
ティー・リンクス
は忙しなく身体を動かす。ショーウインドウを鏡に見立ているようだった。
――これが今の僕の姿ですか。猫ではなくて、完全に人ですね。
白金色の短い髪は陽光の加減で銀色の輝きを放つ。右目は海のように青く、左目は森のような緑であった。服装はタキシードから一変した。カジュアルなパーカーに七分丈のカーゴパンツを穿いていた。
――少年らしいのはいいのですが、どうにも落ち着きませんね。
ズボンのポケットに手を入れる。掴み出した金色の懐中時計を目にして少し表情を緩めた。
「これだけは変わらないですね」
ゆっくりと深く息を吸い込んで吐き出す。繰り返している間に肩の力が抜けた。
――光の玉の導きと思って今を楽しみましょう。
ティーは店舗を離れた。旧市街の入り組んだ道を猫のように気ままに歩く。
小さな公園に突き当たった。そこで本物に出くわした。
砂場にいた白猫がベンチの方へと向かう。ティーの目が同調して右から左に動いた。
――四足歩行の猫を肉眼で初めて見ました。資料では何度か目にしたことはありましたが……。
忍び足で後を追う。白猫はベンチの下で丸くなった。ティーの方に顔を向けて、にゃー、と間延びした声で鳴いた。
「挨拶でしょうか。僕はティーと言います」
白猫は、にゃん、と短く返した。
――本物の猫は喋れないのですね。でも、不思議です。何となくですが、表情と鳴き声で思いが伝わってくるような気がします。
自然と笑みが浮かぶ。
「僕はもう少し、この世界を見て回りたいと思います」
一礼して公園の出入り口に向かう。そっと後ろを振り返ると、いつの間にか白猫がいた。甘ったるい声で鳴くとティーの足に頬を擦り付けてきた。
「気に入られたのでしょうか」
「あー、ねこじまにゃんこですなー!」
通り掛かったオーバーオールの少女が喜びを爆発させた。ふわふわとした髪を弾ませて走ってきた。ティーの足元にしゃがむと、すぐに白猫の喉をくすぐり始める。
「実にかわいいですなー。人から見るにゃんこは格別ですなー」
「あなたは元から人ですよね?」
ティーの言葉に少女、
ミーツェ・M・フェリス
が瞬時に顔を上げる。金色の瞳を歪な笑みの形に変えた。
「も、もちろん人ですにゃ、なー」
「にゃ、って言いました?」
「気のせいですな! にゃんこが鳴いたのですな!」
ミーツェは白猫の頭を撫でながら、そうですなー、と語り掛ける。ティーは考えるような間を取った。
「……あなたは光の玉を踏んだり、触ったりしたのではないですか?」
「な、なんで知ってるにゃー!」
叫んだあと、慌てて両手で口を押える。ティーは、大丈夫ですよ、と朗らかに声を掛けた。
「僕も光の玉でこの世界にきました。たぶん、あなたと同じ、ほしびとです」
「そうですにゃ~。焦ったですにゃ~。でも、安心はできないですな!」
すっくと立ち上がる。肩に掛けた鞄の位置を正す。
「ミーツェはねこじまには何回か来ているのですなー」
「そうなのですか。僕は初めてなので少し戸惑っています」
「最初は誰でもそうですなー。ミーツェと一緒に見て回りますかなー?」
平らな胸を張って言った。ティーは安堵の表情を見せた。
「よろしくお願いします。僕はティーと言います」
「ティーさんですなー。ミーツェですなー。にゃんことは、ここでお別れですなー。また、なのですな!」
白猫は二人を交互に見て、にゃー、と名残惜しいような声で鳴いた。
ティーとミーツェは旧市街を歩いて回る。見かけた猫には二人して笑みを浮かべた。
かなりの距離を共に歩いた。土産物屋が多く見られる一角で二人は同時に足を止めた。
左手の店舗で串に刺さった団子を焼いている。表面に塗られたとろみのあるタレが焼けた炭に滴って、甘くて香しい匂いを周囲に漂わせていた。
ミーツェは頻りに鼻を動かす。
「実に美味しそうですなー」
「残念ですが、僕はお金を持っていませんでした」
ティーは全てのポケットに手を入れた。
「ミーツェは鞄ですなー。中身がお金に変化してるかもしれないですな!」
早速、鞄を開けた。採取した素材はなくなり、代わりに丸い硬貨が底の方にあった。一握りにして取り出し、掌に乗せた。
「これで買えるのですかなー」
「金色のコインは金貨なのでしょうか。中央に穴があいていますが」
「こっちの銀貨にも穴があるなー」
二人は考え込むような表情で動きを止めた。
「どうしたであるマス?」
二人に青い瞳を向けるのは
トワ・E・ライトフェロゥ
であった。両肩に触れるくらいの金髪でポニーテールに結ぶリボンは赤い猫の耳のようだった。ふわふわとしたピンク色のワンピースが周囲の人々とは違う印象を与える。
ミーツェはトワに向かって掌を見せた。
「同じほしびととして聞きたいですな! このお金で団子は買えるのですかなー」
「トワはほしびと、違うデスよ」
「仲間が増えて、えええ! そんな姿で喋り方は反則ですなー!」
慌てふためくミーツェの脇からティーが弱々しい表情で口を挟む。
「このことは秘密にしてください。話が大きくなりますと、何が起こるかわかりませんので」
「いいであるマス。トワもー、アストラルタワーで、かーんーげーいー、されたONがーあるますカラ。それとー、このmoneyで、お団子はムリですヨ」
「買えないですなー?」
「五十五円ではムリー。だーかーらー、ここはトワに任せるデス!」
ポケットに手を突っ込んだまま、トワは店舗に歩いていく。
「たのもー。お団子、三本をカードで!」
人差し指と中指に挟んだカードを瞬時に差し出す。店主は困ったような表情で笑った。
「あのー、現金でお願いできますかねぇ」
「カードはムリーであるマスかー」
全てのポケットを総当たりで調べて小銭を掻き集めた。トワは三本の団子を購入して二人の元にスキップで戻っていく。
「トワはやるましたデス! お団子をドーゾー」
「ありがとですなー」
「ありがとうございます」
各々が一本の団子を手にして近くのベンチに並んで座った。
トワは団子の側面にガブリと噛み付く。引き抜いて口をパクパクさせた。
「豪快ですなー」
ミーツェは同じように噛み付いた。あまりの熱さに、一度、口から遠ざける。息を吹きかけながら、そろそろと齧った。
ティーは二人の対照的な食べ方を見比べる。軽く頷いてミーツェの方法を選んだ。
「甘くて香ばしくて、実に美味しいですなー」
「この弾力が癖になりそうです」
「二人のsmiling faceでー、トワもニコニコになるマス」
三人は昔からの友達のように賑やかに食べる。
ティーは残り少なくなった団子を見て、ぽつりと口にした。
「帰りはどうすればいいのでしょうか」
「Back to Tower もーどーるーにはー、妖精の力でどーにかなるマス?」
「僕やミーツェさんは光の玉で、こちらの世界にきました。誰かの力ではないので、帰り方はよくわからないのです」
「そうであるマスかー。空のTowerにパッといけたらー……」
トワの目に力が籠る。ベンチから飛び降りると串を勢いよく掲げた。
「メリーGO!」
叫んだ姿で固まった。
ティーは心配そうな顔で言った。
「あの、それは何かの呪文なのですか?」
「ぐぬぬ、メリーがムリーになるましたヨ!」
悔しがるトワを余所にミーツェは指に付いたタレを舐めていた。
「にゃんこを愛でながら、時を待つことにするですなー」
「にゃんこ……テオがいるマス! ろっこん、使えるデス! かーかーり長ではなくてー、SO ぶちょー面のー、にゃんこ探しにGOネ!」
トワは元気に歩き出す。その勢いに乗せられた二人が付いていく。
延々と歩いた。最初に気付いたのはティーであった。それとなくミーツェに話し掛ける。
「同じところを回っているようなのですが」
「そうですなー。不思議ですなー」
「ノドがサハラでー、カードの出番デス!」
トワは先程と同じカードを手にした。道端の自動販売機に嬉々として向かう。二人は苦笑いで付き従った。
「トワはー、orangeデス」
オレンジジュースのボタンを押した。何も変化は起きず、二人は顔を見合した。その間にトワはカードを使って購入した。
「ミーツェ、ティーはどれ?」
カードの効果に驚いて二人の反応が遅れた。欲しい商品を指差し、カードの使い方を熱心に見ていた。
「魔法のようなカードですなー」
「紙のように薄い一枚なのに、驚きました」
「station 駅とかー convenience ネコンビでも使えるデス」
トワの説明に、ほー、と溜息に似た声が漏れる。二人の目は薄いカードに釘付けとなった。
「breaktimeは、こーこーまーでー! テオにゃんこ探しに行くデス!」
喉の渇きを癒した三人は笑顔で出発した。
五分後、早々にトワは脱落した。二人が電車に気を取られている間に姿を消してしまった。
「どうしましょう」
「困ったですなー」
そこに
真境名 アリサ
と
メリィ・ランページ
が通り掛かる。
二人の縋るような目に気付いたアリサは困ったような表情を浮かべた。
「そろそろ仕事が気になるんだけど、仕方がないわね」
「みんなでネコジマを楽しんじゃおうよ!」
メリィの明るい声が各々の気分を押し上げる。
「……今日は本当に、ほしびとによく会うわね」
アリサは先頭に立ち、案内役を続けるのだった。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年03月26日
参加申し込みの期限
2017年04月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月02日 11時00分
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