異世界からの迷い人｜リアクション

異世界からの迷い人

　寝子温泉の沢野屋にレヴィ・カステラノスは立ち寄った。新鮮な魚介類を腹いっぱいに食べた。少しの酒も嗜んだ。
「肌がベトベトだぜ」
　その声に反応した従業員が温泉を勧めた。
「そりゃ、いいね」
　フロントで金を払い、場所を聞く。タオルを肩に引っ掛けて女湯に踏み入った。
「ここか」
　用意されたカゴに衣服を投げ込んで風呂場へと入る。むせるような湯気がレヴィを包み込む。
「こりゃ、火山だな」
　近くにあった桶を手にした。浴槽の湯を掬って頭から被る。設置されたカランには、なんだ、ありゃ、と口にして素通りした。
　外にある岩風呂に入った。岩を枕にして浮かぶ月を眺める。
「癒されるねぇ」
　その時、遠くの方から複数の声が重なって聞こえてきた。
「なんだ？」
　湯から上がって山の頂上の方に耳を傾ける。ぶつ切りになった言葉が降ってきた。
　レヴィは鼻で笑って岩風呂に入り直す。
「こんなところに天使なんかいねぇよ」
　両手で湯を掬って顔を洗う。熱い息を吐いて浮かぶ月と向き合った。
「極楽だねぇ。また来ようじゃないか」
　琥珀色の瞳が輝きに満ちた。

　寝子島の一日が終わった。人々は静かな眠りに就き、ほしびとは思い出を胸に星幽塔に戻っていった。

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あとがき

担当マスター：黒羽カラス
ファンレターはマスターページから！

今回のシナリオはいかがでしたでしょうか。
ほしびとの方々は、星幽塔との違いに戸惑いながらもちゃんと見て回れましたか？
服装や容姿の変化には少なからず驚かれたことと思います。
お金の有無もアクションに大きく作用しました。しかし、悪いことばかりではありません。
親切な島民の方々に助けられて、交友関係が広がる切っ掛けにもなりました。

それとこれはリアクションに書かれていないことなのですが、
こちらの世界（寝子島）で手に入れた物は、向こうの世界（星幽塔）に持ち帰ることができます。
ただし、物によっては持ち帰れないこともあるかもしれません。
寝子島で購入した物を記念にアイテム化してもいいですね。いい思い出になります。
あと、向こうの世界に戻ると、元のところ、または第一階層の街中にいることが多いようです。

最後になりましたが、参加していただいた皆様、
今回も素晴らしいアクションをありがとうございました。
詰まることなく一気に書き上げることができました。

また、次のシナリオでお会いできれば幸いに思います。

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