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【星幽塔】第三階層 竜の肚には土の都
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双眼鏡に映るのは、竜の顎の内に広がる砂と岩塊。尖塔じみて立ち上がる数百もの牙の隙間から流れ込む夕陽に緋色の燃え上がる竜の顎の内を見渡しながら、亮は黒い瞳に力を込めた。見た限り、敵の姿は今のところは見当たらない。
念のためにと足軽小麦を口に放り込みつつ、腹の底にまで空気を満たす。
(発動)
心に念ずれば、星の力とは別に身に宿ったろっこんが亮の身体能力を底上げする。息の限り続くろっこんを使い、間近な竜の牙に手を掛ける。掌ほどの取っ掛かりを頼りに、身長の何十倍とある牙をよじ登りにかかる。
相当な速度で牙を登りながら、亮は上空を仰ぐ。
「何か見えるかー?!」
呼び掛けるのは、夕陽の色に満ちる竜の上顎付近を黒銀竜に跨り飛ぶ剛。
「見える限り敵影はあらへんなあ」
唇に当てていたミルクティー入りの水筒を離し、剛は首を横に振る。星の力宿すミルクティーで神経を研ぎ澄まさせ、もう一度視線を巡らせても、見えるのは砂に半ば埋もれた景色ばかり。不穏に動く影は捉えられない。
(普通に探しても都て分からんのやろか……)
相棒のアルスの首を一撫でし、剛は鞄から角灯を取り出した。影を濃くし始める周囲に灯を掲げ、
(竜さん)
ほんの一瞬、頭上を覆う竜の上顎を見遣る。
(なあ、何があったんや)
そうしてから、警戒解かぬ眼差しを再び竜の体内へ投げ続ける剛の傍らを、星の力帯びた風が吹き抜けた。
碧の光の粒子を時折瞬かせ、風は竜の口内から夕陽も差さぬ喉の奥へと駆けてゆく。
竜の気であると天馬が示した青い炎のもと、束の間の休息を取る仲間たちから少し離れた位置で片手杖を掲げ、美咲紀は耳を澄ませる。己の操る魔風が集める音の中、土の都への道標となりそうな音を探す。
聞こえるのは、竜の体内を流れる風の音、風に飛ばされ竜の体に当たる砂粒の音、風に打たれて崩れていく砂山の音、――それから、
「シュー君」
まほろや彰尋の献身を受け、ようやく動けるようになった夏朝の身を持ってきたマントで包んでやっている修のもと、美咲紀は駆け寄る。
「どうした、美咲紀」
愛犬が褒めて褒めてと体当たりをしてくるのにも似た美咲紀の様子に、修は僅かに口元を綻ばせた。
「ずっと奥、……小さな穴がたくさんあって反響が酷いのですけど、……ずっと奥から、声がします」
耳に捉えた微かな音を思い出し、美咲紀は白い眉間に皺を刻む。
「たぶん、小さな子どもです。たったひとりで息を殺して、……」
あの音は、声はなんだろう、と考えて、思い至った。あれは、嗚咽だ。我慢してもしきれない、悲しくて怯えた声。
「泣いてます」
美咲紀の言葉を耳にするなり、彰尋の治癒を受けていた円が立ち上がった。竜の尖兵の足止めをしていた折に受けた手足の傷にも構わず、竜の気の青白い炎に頬を照らされながら先を急ごうとする。
「桜庭さん」
「ありがと、大丈夫」
薄く塞がってはいるものの完治には至らぬ傷を心配する彰尋に横顔で笑い、円はここまで送ってくれた妖精たちに手を振った。
「勇敢なお嬢さん、乗って行くかい?」
愛馬に跨るまもるに誘われるまま馬上の人になるその前に、円は夏朝の前へと駆け戻った。手足に麻痺を残してまだ立てぬ夏朝の前に座り込み、頭を下げる。
ごめん、と小さく詫びられて、夏朝は慌てたようにぎこちなく首を横に振った。
「僕こそ」
短い笑みひとつ残し、今度こそ馬上の人となる円の背を、その先に広がる砂の景色を見つめながら、夏朝は竜の肚にあるという土の都に思いを馳せる。
――『山の内部ひとつ、そのすべてが土の都』
サジタリオで見た竜の肚への冒険者を募る貼り紙には、そんな風に記されていた。
(山の中の地下都市か……)
思い浮かぶのは、山中をくり抜いたその空間に作り上げられた都。
もしかすると他の誰かも同じように考えているかもしれないと思いながら、夏朝は竜の肚に続く暗闇を見遣る。
(呑まれて暫く経つなら)
例えば都が在る山の植物や土の破片、建物の一部がどこかに散らばっている可能性がある。
探さなくては、と痺れの残る四肢に力を籠める。立ち上がろうとしてよろけ、転がりこけて、けれど差し伸べられたまほろの腕が支えてくれた。
「遠野さん」
「夏朝ちゃん……」
無理しないでと言いかけて、まほろはその言葉を飲み込む。伏せた睫毛をもたげ、大切な友人を支える腕に力をこめる。
「行こう。手伝うよ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月20日
参加申し込みの期限
2017年02月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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