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【星幽塔】第三階層 竜の肚には土の都
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制服の上に羽織った白い外套の裾が翻る。美咲紀が深緑の蔦が装飾として巻き付く片手杖を高らかに掲げれば、白翼広がる意匠施した片手杖の先端に緑光が一条、煌いた。
「行きます……!」
ここまで送ってくれた巨鳥の背から滑り降りるなり、美咲紀はアルスの衝撃波の轟音に惑う尖兵たちの一群に向け杖を振るう。渦巻く風が砂と共に尖兵を襲った。
「っ……」
気合いの声に応じ、風が鋭さを増す。鱗の薄い喉や目を狙い、風が奔る。喉の鱗を裂かれた尖兵が、目を突かれた尖兵が、毒々しい黒色した砂をまき散らして怒声を上げた。怒り狂い、我を忘れ毒鰭を蠢かせ突進してくる鮫を、美咲紀は魔風を叩き付け、動きを阻害しその場に押し留めようとする。
「美咲紀!」
巨鳥から盗賊の光を宿した修が身軽く飛び降りる。尖兵に向け美咲紀が放つ魔風の勢いに身を任せ、地を蹴る。美咲紀の風を味方に尖兵の眼前に滑り込むなり、美咲紀が魔風によって裂いた喉元の鱗の隙間に鞘走らせた短剣を突きこむ。
悲鳴にも似た咆哮が響いた。
身を立て直す修の傍ら、風に乗った炎が矢のかたちとなって駆け抜ける。
「行ぃっけー!」
魔火の光が変化したガントレットから赤い炎を放出しつつ、円が吠える。
狙い定めた炎は修に迫りつつあった尖兵の、鮫と同じ位置にあるエラに巻き付いた。炎に呼吸を奪われ、尖兵がもがく。大きく開けた口からも炎を吐き出しながら、巨躯をのたうたせたその先には、別の尖兵と対峙する修。
「シュー君!」
美咲紀が叫び、尖兵たちと共に修の動きさえ阻害する風を止ませる。
「おっと」
風が止まった隙を潜り、円が駆ける。炎に巻かれて転げ回る尖兵の毒持つ尾が修に触れる間際、
「ッ……!」
炎の壁を尖兵と修の間に作り出す。尾に纏う毒の粘液を焼く。
盗賊の光の恩恵を受け、ほとんど勘で振り返りもせずに修が横っ飛びにその場を退いた。炎纏った尾は修と対峙していた別の尖兵を打つ。同士討ちのかたちとなって、無傷だった方は怒り狂った。相手が炎に包まれているのも構わず、食らいつく。ガアガアと猛獣じみて吠えたて、炎に巻かれた相手の喉笛を食いちぎる。
炎に焼かれ、仲間に食われ、尖兵の一体が砂に倒れた。仲間を食い殺した尖兵が地を蹴る。
美咲紀が風を起こすより、修が短剣の刃を向けるより、円が炎を放つよりも速く、尖兵の片目を正確に射抜いたのは、音もなく飛来した矢。
美咲紀が矢を放った誰かを確かめるよりも先、尖兵の右鰭が、左鰭が、次々に射られ砂の地面に縫いとめられる。
「離れてー」
どこまでもおっとりとした声が由貴奈のものであると修が知覚し、同時に言葉通り、その場から飛び退る。視線を走らせれば、矢の届くぎりぎりの位置で弓を引き絞る由貴奈の姿があった。
(あれは)
次なる矢に括りつけられた真っ赤な円形の野菜を見るなり、修は目を見張る。転がるように美咲紀の傍まで退き、美咲紀を引き倒すかたちで地に伏せさせる。
(炸裂イモ……!)
「うわ?!」
炸裂イモが尖兵の足元に着弾しその名の通り炸裂する音が、円の悲鳴と重なった。
「無事かー!」
破裂音に続いて頭上に響いた声を円が追えば、黒銀竜に乗り斧を担いだ剛が空を滑り降りて来ている。
「大丈夫だ」
修が短く応じ、美咲紀の頭に被った砂を払って立ち上がる。短剣を手に見回す瞳に、音に引かれたか仲間の死体に引かれたか、こちらに向かってくる『竜の尖兵』の新手。
その新手に向け、剛はアルスの頸を巡らせた。合図し、衝撃波を放たせる。
空気すら震わせて衝撃波が地で爆ぜる。砂が舞い、尖兵が上体をのけぞらせる。
「鰭と尾には気をつけんと、」
星の力帯びた野菜や果物で作ったトマト&オレンジクッキーをかみ砕いて飲み込み、剛は手綱を離した。飛び降りる態でアルスの背から宙に飛び出し、
「なァ!」
振り上げた斧で勢いよく尖兵の毒尾を叩き斬る。着地した衝撃にも構わず続けて斧を振り回し、毒鰭の一部をも断つ。
剛と呼吸を合わせたように、アルスが翼を羽ばたかせ地面に一瞬肢を着ける。その一瞬で、剛はアルスの背に飛び乗った。毒尾と鰭を断たれ、陸に上がった魚のように跳ねる尖兵の牙が触れぬ間に再び空へと昇る。
「竜は動く要塞」
歌うように、剛は笑う。空の半ばを覆う土の竜の上顎を仰ぎ、吠える。
「俺の相棒もその竜や!」
「援護ありがと!」
竜騎士に笑みを上げ、円は再び立ち上がる。目の前には、尾と鰭を斬られて唸る『竜の尖兵』。とは言え、相手にはまだ牙がある。動きが鈍くなったとは言え、毒鰭も全て無くなったわけではない。
「もう一戦、ってところかな」
ファイティングポーズを取る少女の華奢な腕を護るガントレットに炎が生まれ巻き付く。
「手伝うよ……!」
短い声と共、猫の肉球型した戦輪が風を切った。ワイヤーを伴った戦輪は、尖兵の背鰭に巻き付き、その動きを阻む。
「このっ……!」
戒めから逃れようとして喚く尖兵の剛力に引きずられそうになりながらも、夏朝は必死に足を踏ん張る。
「ありがと!」
援護を無駄にすまいと円は足場の悪い砂を蹴る。接近し、炎纏った拳で尖兵の鱗ごと喉元を抉る。一度では抉れずとも、二度三度と拳を叩き込めば、鱗は砕ける。
(倒す!)
小柄な円を狙い、尖兵が牙だらけの口を開く。噛みつこうとしては軽々と避けられ距離を取られ、尾もない上に背鰭を縛られた尖兵は焦れた。半ばから断たれた胸鰭で砂を掻く。
激しく砂が舞い、視界が煙る。咄嗟に腕を上げた円が見たのは、取ったはずの距離を死にもの狂いに詰めた尖兵の振るう胸鰭。
「ッ!」
飛び退ろうとして、砂に足を取られた。
「だめ……!」
夏朝の悲鳴じみた声が耳を打つ。目前に毒々しい濃紫色した胸鰭の先端が迫る。せめても炎のガントレットで払いのければと持ち上げた腕の向こう、
「だめー!」
武器である戦輪さえ投げだし、己の前に飛び出した夏朝の姿が見えた。
地面に尻をつく円の上に被さるように、夏朝の身が降ってくる。
「っ、ちょっ……?!」
抱き止める円に申し訳なさそうに瞳を歪める夏朝の胴には、鋭い胸鰭によってついた傷があった。破れた服の下、溢れる血に混じる濃紫の粘液を目にし、円は唇を噛む。
「下がれ部長!」
動けなくなった獲物を前に歓喜の声をあげる尖兵の胴を、魔風によって軌道を操られたボウガンの矢が射た。さほどのダメージもなく獲物ににじり寄ろうとする尖兵の足元、投擲された炸裂イモが爆発する。
「部長!」
同じボクシング部に所属する亮から再度呼ばれ、円はゆらり、立ち上がった。
尖兵の動きを阻害すべく亮が投げつけた、テルミツ唐辛子と炸裂イモの入った小さな袋が先ほどのものよりも激しい爆発を起こす。
「これはどう?!」
続けざまの爆発の後、『竜の尖兵』のもとに別の誰かの手によりモグラダイヤが投げつけられる。
爆発に惑い歩みを鈍らせていた尖兵の足が止まった。迷うことなく口に運び、咀嚼する。好物というわけでもなく、空腹を満たすためだけにただ貪るそのさまに、モグラダイヤを投げつけた月詠は小さな息を吐いた。
そうしながらも、倒れ伏して動けぬ夏朝の元に駆け寄る。杖じみた巨大鍵を尖兵への威嚇に使いつつ、小柄ながらも己より背の高い夏朝を全力で抱き上げようとして、失敗した。
「手伝ってくれ、新田」
君も、と言いかけて、月詠は円の強い横顔を見上げた。交わった視線が一瞬のうちに外れる。月詠と亮は夏朝を左右の肩に支えてその場を離れにかかった。
錯乱気味の喚き声を上げ追い縋ろうとする尖兵の前、円は立ちふさがる。
「行かせない」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月20日
参加申し込みの期限
2017年02月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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