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秘められた思い出
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道場に隣接した
伊織鍼灸接骨院
は閉められていた。
休診日を利用して
伊織 紘之助
は朝から出掛ける。作務衣に半纏を羽織り、小粋な雪駄で界隈を歩いた。白髪が目立つ坊主頭。痩身ではあるが存外に足取りはしっかりとしていた。
「ここは何にも変わっちゃいねぇなァ」
旧市街の町並みを見て呆れたような表情を浮かべる。間口の広い店舗に目をやった。畳屋の店主が大きな針を駆使して手縫いの作業を行っていた。
「爺さん、精が出るじゃねぇか」
「九十に近いお前が何をほざく」
「かっはっは。そりゃ、違いねェ」
紘之助は自身の額を小気味よく叩いた。鼻歌交じりにシーサイドタウンへと足を伸ばす。
九夜山に近い建物の前で立ち止まった。少し首を傾げて顎先を撫でる。
――あァ、見覚えがねぇのは当然か。ここは昔、空き地だったところじゃねぇか。
昔の痕跡を探すように目を動かす。露出した土もない。全てが真新しいタイルで覆われていた。
「随分と様変わりしたもんだなァ」
ふと畳屋の店主の言葉を思い出して苦笑した。
――まぁ、半世紀以上も過ぎりゃあ、当然っちゃあ、当然なんだが。この場所が妙に引っ掛かるんだよなァ。
紘之助は自身の額に人差し指を当てる。過去の記憶を呼び起こすかのようにトントンと小突く。半眼となった目が急に開いた。
――……ヤスオ、そうだヤスオの奴だ。
狭苦しい頭の中が急激に広がった。モノクロの思い出はカラーとなり、若々しい自身の姿が再現された。
九夜山の近くの空き地で学生達が屯していた。全員が車座になって花札に興じている。
「この辺りだとヤスオ君が最強なんじゃないかな」
「俺もそう思う。番長の器だよ」
「お前ら、いくら褒めても勝負の手は緩めねぇぞ。勝負事は全て勝ちにいくぜ」
ヤスオは巨体を揺らして豪快に笑う。
「でけぇ、ブタは見苦しくて仕様がねぇな」
独り言にしては大きい。花札の手が止まり、全員が殺気立つ。学生服を着た紘之助が空き地にやってきた。両手をズボンに突っ込んでニヤニヤと笑っている。
「てめえ、ヤスオさんに向かって」
立ち上がった一人の足元を払う。数人には動く間も与えずに蹴り飛ばした。残った二人は尻餅を搗いた状態で後ずさる。
ヤスオが勢いよく立ち上がった。怒りで顔が赤銅色に変わる。
「紘之助、舐めんじゃねぇぞ!」
「舐められてんじゃねぇよ!」
紘之助が右を出す。ヤスオは左腕を掲げた。
「読めてんだよ!」
怒鳴った直後、周囲に動揺が走る。ヤスオの左手首を紘之助の右手が掴んだ。強引に下に引っ張ることで体勢が崩れた。
一瞬、ヤスオは無防備となった。その顔面を紘之助の左拳が打ち抜く。くぐもった苦鳴を上げて派手に倒れた。
「ヤスオ君、しっかり!」
心配した一人が駆け寄った。側にいた連中も集まる。
「よくもやりやがったな」
地面から怨嗟の声で睨み付ける。集まった仲間を手で払い除けてヤスオはふらふらと立ち上がる。右頬が赤く腫れていた。
「実力もねぇくせに偉そうに踏ん反り返りやがって。俺が根性を叩き直してやるよ!」
警察官が駆け付けるまで騒動は続いた。
「お互い若かったなァ」
孫を見守るような優しい目となる。急に興味を失ったかのように紘之助はぶらぶらと歩き出した。
九夜山の山道へと踏み入った。歪な段差を身軽な様子で登っていく。
その過程で落神神社を目にした。
「ここで果し合いなんてのもあったな」
目の端に入れながら荒れた境内を歩いて回る。
――面倒なんで行かなかったが、あいつは夜まで待ってたって、後から聞いたぜ。あの時は悪かったな、ミツル。勘弁しろよ。
片手で拝むようにして紘之助は山頂に向かう。
やがて展望台に立ち、寝子島の風景を眼下に収めた。
「不摂生の限りを尽くした俺が生き残り、全員くたばっちまった。人生って奴は皮肉なもんだ」
吹き付ける風が後の言葉を攫う。
――もう少しだけ、待っててくれ。直にそっちに行くからよ。
親友に語り掛けるような目をして、独り佇んだ。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
9人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年02月04日
参加申し込みの期限
2017年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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