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【星幽塔】第十一階層 極圏のハレーション
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時間は、十数分前。
「着いたね」
足からスキー板を外し、ゴーグルを上げて、サキリは顔を上げる。
曇天の中に佇立する、巨大な建築物。
「廃工場か……」異様な構築に、亮も眉根を寄せる。
「敵の本拠地でも、十分イケそうだな!」なぜか嬉しそうに轟が言う。
気遣う桜にナビゲートされつつ、ようやくたどり着いた由紀奈を確認する。
――少し、中を探索してみよう。
敵に警戒をしつつ、一同は神妙に足を踏み入れる。
いったいどのような理由で、この工場が作られたのか。
そしてどのような理由で、廃棄されたのか。
風化した天井と壁は突き破られ、内部はほとんど雪にうずもれている。
雪を払ってみると、剥き出しの鉄骨や、古びたコンクリートの外壁が現れる。
「あの龍列車と、何か関係があるかもしれないな」
サキリの言葉に、一同はハッとする。
あの異様なドラゴントレイン。
その一部は、たしかに機械で出来ていた。
「かつてこの工場で作られた列車が、あの怪物のベースになっているのかもしれない……」
廃棄されたガントリークレーンが、地平線の彼方に朧に見える。
かなり大規模なコンビナートでもあったのかもしれない。
奥まった通路の先は、立ち入り禁止区域。
「……燃料庫か」
轟はカギを打ち壊して、その中に侵入する。
何か策があるらしい轟を残し、一同は内部をさらに探査する。
機密の倉庫のドアをサキリがこじ開ける。
雪塗れの書類キャビネットをひっくり返すと、中から膨大な書類が溢れた。
「工場の地図だね」
図面を探し、機械に詳しい壬生先輩に渡そうとしたのだが、これはこれで掘り出し物。
nyaphoneで撮影したものを、由貴奈に提示。
通信機能の使用できない星幽塔、若干不便だが、こうするほかない。
――めぼしいものはなさそうだし、こちらの準備をそろそろ始めよう。
誰かの言葉に、皆が頷く。時間はない。
なんといってもドラゴントレインの殲滅、それが一番重要だ。
「何て、タフな野郎なんだ!」
グレッグが舌打ちをする。
先ほどの崩落で、かなりのダメージを追っているというのに、竜列車の勢いが途切れることはない。
武道に打ち込まれた麻痺も、徐々にその効果が薄れつつある。
それでも、腹部から飛び出してくるワイバーンの数は減ることはない。
一同の眼前に、巨大な廃工場の姿が広がる。
竜列車は、かまわずあの工場をなぎ倒しながら進むつもりだ。
(それにして……)
(よくも、あんな作戦を次から次へと……)
正面の外壁を突き破って、竜が廃工場の内部に吸い込まれていった。
一同は注意しつつ、そのあとを追う。
闇に包まれた工場内を、壁をなぎ倒しながら進む竜列車。
柱がなぎ倒され、梁が落ち、壁がドミノ倒しになり、パイプが爆ぜる。
一同は巻き添えを食わないよう、注意しつつ進行する。
一部の巨大な建物を残し、工場はほとんどその原形を残していない。
古代の廃墟のように、起伏のある土地に遺構が点在するのみ。
ただそれらが鉄骨を無残に剥き出しにし、間断なく嫌な臭いのする液体をしみださせていたり、明らかに超常的な力でえぐり取られたとしか思えない様子なのが、ひどく超現実的だ。
まるで、異星の表面のような風景――。
(光源を持ってくるべきだったか……)
一同は臍を噛むが、だからと言って光源があったとしても、まともに竜に攻撃できたともかぎらない。
夜目の効きそうなメリィにしても、手を出しあぐねている状況だ。
下手に攻撃し、巻き添えを食ったらまずい。
なにか手があるのなら、邪魔はしたくない……。
先行部隊の作戦に、すべてを委ねるしかない。
射出直後のワイバーンを、ひたすら潰して、優位な状況を防ぐしか道はない。
突然、その遠近法の彼方から、鋭い光の筋が走った。
竜が苦しみの悲鳴を上げる。
続いて銀の光がひらめき、またも苦しみの呻き声が響き渡る。
水上 桜
。
彼女はこの状況を利用し、ひたすら冷徹なスナイパーとしてふるまうことを決意していた。
曲がり角や、遮蔽物に身を隠す。
慎重に、周囲を警戒する。
相手に巻き込まれたくはないし、何かとんでもない罠が待ち構えているかもしれない。
崩落した瓦礫に、巻き込まれてしまうかもしれない。
パニックに陥ってしまうのが、一番恐れること。
努めて冷静に、地形を利用して、間断なく攻撃を行う。
相手に一番効果的な攻撃を続ける。
力を籠めれば、クロスボウの蔓が固く軋む。
おぼろげに浮かび上がる、自分の影がひどく巨大だ。
それでも、湧き上がる恐怖の心に必死で目をそらす。
(ビビってるなんて、絶対表に出さない。
それって、みっともないし、カッコ悪い)
彼女の美学。
狩人の光を宿して、スナイパーとして最高に近い技量を持つ彼女。
相手の先を常に予測する『見越し』の技で、ドラゴンの急所を狙い続ける。
奇怪な液体を迸らせながら進むドラゴン。
その直上から、無数の矢が降り注ぐ。
恐ろしい苦悶の声が響き渡る。
雨あられと射かけられた矢。
しかもそれは、ただの矢ではない。
複数の金属をより合わせて作った、由貴奈特製の『クラップ・アロー』だった。
棘を無数に持ち、破壊力は通常の矢とくらべものにならないほど上昇。
銃と比べて遜色なく、銃の欠点を一切持たない、人が携帯する飛び道具としてはほぼ理想的なもの。
命中精度が、きわめて低いことを除けば。
常人に倍する筋力と、確実な軌道計算が可能でなければ、とても実用になるものではない。
通常ではけして実用に供しないその武器を、しかし彼女は秘策によって使いこなしていた。
由貴奈は手の中のクッキーを順に頬張る。
第三階層の農園で、研究の末に完成させた「鷹の胡椒」「焦熱小麦」「足軽小麦」の三種を素材にしたもの。
彼女特製の、三種類の素材を一度に頬張れるクッキー。
これが、彼女のろっこん発動をスムーズに促すトリガーアイテムとなるのだ。
さらに胡椒による神経賦活能力、焦熱小麦の筋力増強の恩恵も得ることができる。
壬生 由貴奈
のろっこん「ヘンドリック・モーメント」。
三種類以上のクッキーを、一度に頬張る。
特製クッキーにより即座に発動する効果は「金属を自由自在に動かせる」というもの。
ほとんど制御不可能なまで操作に厳しいクラップアローを、確実に命中させる、彼女の秘策であった。
すさまじい破壊力の金属片を降らし、さらに追い打ちとばかり、金属の廃材を操作してぶつける。
(樹とか、工場の上とか、高いところに陣取って……)
サキリから受け取った図面から、攻撃のための櫓となりそうな場所をいくつかピックアップ。
此方から一方的に攻撃。さらに相手の攻撃を回避できる。
相手が攻撃範囲から逃れたら、即座に移動を開始。
足軽小麦により得られる跳躍力の増強は、相手の攻撃を回避させて移動を速やかに行わせる。
さまざまな性質をもつ材料を、複合させて発動させる。
極めて効率的だ。
素材を知り尽くした由貴奈の、理想的なマジックアイテムの利用法だ。
鷹の胡椒を使ったクッキーは、ちょっと胡椒を多めに入れてみたのが、却って香ばしさを増して独特の味になった。
これは成功。店に並べてもいいかもしれない。
――ひょっとしたらこれが、一番の戦果になるのかもしれないねぇ。
そんなことを考えつつ、由貴奈は再び弓を引き絞った。
敵も、攻撃は無駄打ちと悟ってか、ひたすら先を急ぐ様子だ。
正面ファサード、倉庫地帯、構内、歩廊……。
無数の影が行き交う。
その殆どを踏破し、あとは工場跡を残すのみ。
(来たか……)
ドラゴントレインが突入した瞬間、
「待っていたぞ、ドラゴン!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年04月22日
参加申し込みの期限
2017年04月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年04月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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