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<三羽烏の襲撃2の2>ループ世界に囚われ、無限ループ中です
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●ループ:
92
・現在の寝子電スタジアム(5)●
【サッカーコート:センターサークル付近】
「そんな理不尽な現実を! 受け容れられる筈がないだろうっ!」
そう絶叫する代わりに、
獅子目 悠月
が聖歌の声量を倍に張り上げた。
「獅子目さん!?」
途切れて潰れそうだった歌声に、再び高く澄んだ響きが戻り、
黒依 アリーセ
と
青龍寺 琴理
、
後木 真央
の3人が、障壁の中心にいる彼を見る。
獅子目の疲労が、消えて無くなった訳では決してない。
十文字 若菜
の能力干渉による【Holly Knight】の亀裂は、今やドーム障壁の全周に及んでいる。獅子目は前回のループ同様、地面に両膝を付いて、もはや立っていることもできない有様だ。
それでも獅子目は、自らの障壁を消滅させまいと必死に戦っていた。
聞いたのだ。前回のループで、自分たちの身に何が起きたかを。アリーセのぼろぼろのメモ帳に、彼女が死の間際に残した走り書きがあった。そして獅子目は、前周の自分が彼女たちを守り切れずに、この場所で倒れたことを知ったのだった。
「あっら〜? 今回のループのあんたは、随分無駄に頑張るわねぇ〜」
ここまでの全てのループの記憶を持っているクローネが、面白そうに観客席から身を乗り出し、悪魔の言葉で獅子目の意志を挫きに掛かる。
「ほら〜、さっさと屈しちゃいなさいよぉ〜。
どうせ今回も負けるんだから、頑張っても無駄無駄。
前回のループであなたがやったみたいに、早く泣いて許しを乞いなさい。
どうか自分だけは助けてって、地べたに這い蹲って懇願するあなたの泣き顔、
本当にぶざまで見ものだったわぁ〜。アッハハ!」
嘘だ。絶対に、絶対にこの自分が、そんな真似をした筈が無い。
けれど反論すれば、歌声が途切れて障壁が消える。クローネの言うことになど構わず、必死で歌い続ける獅子目──その細い身体を、三方から3人の手が支えた。
「いい加減にして、クローネ」
アリーセだ。それに琴理と真央が、彼の背をしっかりと支えている。
「獅子目さんがそんな人じゃないってことは、私がよく知ってる」
「そうだわ。悠月君は、飛び出した私達をすぐに助けてくれたもの」
「喧嘩を売りたいならこの真央ちゃんが買うのだ、クローネ!」
──ああ、
その3人の声に励まされるように、獅子目は顔を上げる。背筋をまっすぐに伸ばす。
まだ、意識がある。
まだ、声が出せる。
(それならば、倒れるその瞬間まで歌い続けよう)
背を伸ばし、凛とあり続けよう。
自分の心が守りたいと思うモノのために。
この彼女たちのために。
つい先日受け入れたばかりの相方のことを思うと、少し胸が苦しい。
(それでも、理不尽を肯定して、
守りたいものを諦めて、
そうしてここで折れるくらいなら、
矜持を曲げ誇れない自分になるくらいなら、死んだ方がマシだ!)
【サッカーコート:ペナルティエリア付近】
──獅子目悠月、【Holly Knight】の障壁を継続維持。
そして、この時すでにピッチ上では。前周のループで起こった4人の死を回避するべく、2組の仲間たちが全力で走り出していた。
1組は、
十文字 若菜
の無力化に動いた、
志波 武道
と
壬生 由貴奈
、そして
浅沼 柳司
。
「若菜っ!」
浅沼 柳司
は、現在進行で獅子目の障壁に干渉している恋人の名を呼ぶと、
「先輩のろっこんは、誰かを守るためにあるんやろ!
誰かを傷つけるために能力を使うなんて、そんなのアカン!」
口笛を吹いて【有翼人 ─高林─ 】で変身し、背中の翼で一気に彼女の元へ向かう。その後を追って、同様に若菜めざして走っているのは、
志波 武道
だ。
(まず厄介なのは防御補助系……それにあの暴走能力、
早く対応しないと悠月くん達がまずい。
なるべく傷つけないよう、麻痺させて無力化を狙う!)
そしてもう1人は、こちらを衝撃波で狙う
雨寺 凛
に対応するべく動いた、
李 小麗
だ。
「悠月がまだ頑張って持ち堪えてくれているのだ、
でもあそこにもう1発、衝撃波を撃ち込まれたらアウトなのだ!」
小麗もまた獅子目と同様に、アリーセのメモ帳の記述によって、前周での4人の全滅を知らされた。護衛するはずだったのに、この自分も彼女たちを守りきれなかったのだ。
もとより、遠距離から一方的に攻撃してくる凛と小麗とでは、相性が悪い。それは前回のループに限らず、今回だってそうだ。こちらはピッチの中央、凛が今立っているのはコーナーポスト。
小麗の拳法では、どんなに頑張っても、あそこまで拳が届かない。
「それでも、しゃおりーは諦めるわけにはいかないのだ!」
届かないと分かっていながら、小麗はその絶望的な距離を、転がるように走る。
「だってだって……アリーセを傷つけたなんて知ったら、
いちばん悲しむのはきっと凛なのだ!
だから!
凛にまたそんなことをさせたら、絶対にいけないのだー!」
またそんなことをするために、操られた雨寺凛がこちらを見る。暴走ろっこんの砲撃を開始しようと、その口を大きく開く。
「排除します……」
発動のキーとなる、右耳に触れる動作をするのが見える。もう絶対に間に合わない。考える前に小麗は、衝撃波の砲撃コースに自らの身体を入れる。これで防げるとは思えない。それでも何かせずにはいられなかった。そして最後に助けを求めて叫んだ。
「お願いなのだ! だれか! 誰でもいいから凛を止めてくれなのだ!」
「凛ちゃんチョーキャワユイネッ! 抱きついちゃってもいーい?
いや、聞かなくてもお兄さん、だーいーちゃーうーぞっ!」
凛のすぐ側で蹲っていた
飛吹 蓮太郎
が、小麗の呼び掛けに応え、とつぜん凛にダイブした。
「きゃあっ!?」
洗脳されてるはずの凛が、ちょっとだけ色っぽい声を出し、即座にパンチやキックの応酬で蓮太郎をボコボコにした。凛は近距離もいけるのだ。
「許さない……」
ひどい。割と容赦なく滅多打ちにされた蓮太郎が、それでも不死鳥のように立ち上がる。
「けど挫けん! だって世界一のイケメンだから!」
「助かったのだ蓮太郎! 顔ボコボコだけどイケメンなのだ!」
ともかく凛の砲撃を阻止した蓮太郎に、走りながら小麗が叫ぶ。けれども、クローネに心を折られていた筈の蓮太郎がどうして? 彼女が教えた真実に絶望していたのではなかったのか?
「……凛ちゃん! 聞いてくれ、目を覚ますんだ!」
確かにいちどは絶望した。いや絶望なら、あの九夜山での敗北以来、何度だってした。
(でも、僕は若菜ちゃんに約束したんだ)
きっと助けを連れて戻ると。
(テオに約束したんだ)
本当に皆を救えるまで元の世界に帰らないと。
「だから僕は、何千回、何万回でも同じことを呼びかける!
無駄だと言われても、何度ループしても、伝わるまでは絶対に諦めない。
今度は僕が
大事な人達の元へ帰って来るって信じている
から!
早く帰って来い!」
その蓮太郎の必死の呼び掛けに、ハイライトの消えた凛の瞳が一瞬おおきく揺れ、
「……排除、します」
けれどその動揺を打ち消すかのように凛は首を振り、そして蓮太郎に向かって口を開けた。超至近距離からの暴走【サディスティック・フェイク・ショウ】──
「!!!」
「みんな、待たせてごめん!」
その瞬間、箱状の物体が横殴りのように凛をさらい、彼女を強制移動させた。「!?」とその進行方向を見た蓮太郎と小麗が、その先にいる人物に向かって叫ぶ。
「圭花ちゃん!?」「あれは圭花なのだ!」
眼鏡を外した
桃川 圭花
だ。そして圭花は、自分に急速接近してくる凛入りの箱に、同じサイズの金属板を向けると、その板を素早く手放し、自身は転がるように地面に身を伏せる。
引き合う磁石のように空中で、その箱と板が1つに合体した瞬間、カッッ!
ドッカアアアンンン!!
内部から突如爆発が起こり、衝撃波でロッカーの破片がばらばらに吹き飛んだ。
そう、ロッカーだ。圭花が持って運んでいたのは、そのロッカーの扉。彼女のろっこん【all in one】の進化能力で、残りの箱部分を引き寄せ、内部に閉じ込めた凛を本人の衝撃波で自爆させたのだ。
「あ…………?」
全身からぷすぷす煙を上げ、ぐるぐる目でその場に倒れる彼女。洗脳された雨寺凛、ここで気絶して戦闘から脱落。小麗と蓮太郎がその圭花に駆け寄り、
「助かったのだ、ありがとう圭花!」
「うん、こっちこそ準備で遅くなっちゃってゴメン」
圭花はそう言いながらも慌ただしく、もう一方の戦いの方を振り向き、
「でもまだこれで終わった訳じゃない。十文字先輩の方は……!?」
【グラウンド:メインスタンド下】
「若菜、俺や。どないしたんや、しっかりしてくれ!」
変身していち早く、恋人の元までたどり着いた
浅沼 柳司
は、空から必死の呼び掛けを続けていた。けれどもその恋人、
十文字 若菜
はまるで彼の声に耳を貸してはくれなかった。氷の女王のように無慈悲な表情で、変わらず獅子目の障壁への干渉を続けている。
「アッハハ、やだあんた達、恋人同士だったの〜?」
泣かせる三文芝居ね〜、と観客席で笑い転げているクローネにも、若菜は、
「過去はそうだったかもしれないけど、今はそうではないわ。
私は忠実なクローネ様の僕……」
そう返答する恋人の変わり果てた姿に、浅沼は痛みで胸が張り裂けそうになる。それからよく見ると地上の若菜の影が、まるでコウモリのような異様な形をしていることに気付き、
(何やあの影……? 若菜、クローネの手下か何かに操られてるんか!)
「若菜ちゃん!」
そこに、
志波 武道
と
壬生 由貴奈
の2人も駆け付けた。
「クローネぇ!」
由貴奈はちらりと若菜の位置を確認すると、観客席のクローネに向かって怒鳴る。そして素早くクッキーを齧ってろっこんを発動させると、すぐに観客席の崩落箇所の一画で、ガタガタと鉄筋が動き出した。【ヘンドリック・モーメント】の進化能力で、金属を動かしているのだ。
「若菜ちゃんの能力を、別のことに使ってていいの?
クローネ、あんたの守りがお留守だよぉ!」
宙に引き抜いたその鉄筋を、そのままクローネに向かって射出する由貴奈、しかし命中寸前で、その鉄筋がキンと音を立てて真上に跳ね上がった。
「そんな攻撃、通じないわ」
若菜が獅子目の障壁への干渉を一時中断し、クローネの周囲に鏡要らずの結界を張り直したのだ。仲間が危機的な状況の時には即座に発動する、【Bai sema】の進化能力。クローネがあざ笑う、
「アッハ、残念でした〜」
「チッ……なんてねぇ、本命はこっちだよぉ!」
くるくると空中で回転する鉄筋が、時間差で今度は若菜の頭上に落下する。若菜が進化能力で結界を張れるのは、仲間に対してのみ。本人にはその効果は適用されないので、これをガードするのは不可能。若菜の能力の弱点を突いた、見事な作戦──しかし次の瞬間、由貴奈がエッと声を上げた。
背後から回り込んだ浅沼がこの時、若菜を羽交い絞めにしていたのだ。
「危ないっ!?」
若菜に対応する者同士、細かな打ち合わせをしている暇がなく、意思の疎通に乱れが出た。呆然と頭上を見上げている浅沼、このままでは彼にも鉄筋がぶつかる!
次の瞬間、鉄筋が【Bai sema】の結界に空中で弾かれて、くるくると地上に突き刺さった。
「えっ……どうして?」
この条件では若菜ちゃんは結界を張れないはず……そう呟く由貴奈の隣りで、武道が目を見開く。
「マサカ……柳司君を、咄嗟に仲間だと認識した?」
「若菜! 本当は俺のことが分かるんやな!?」
羽交い絞めにしたまま、必死にそう恋人に呼び掛ける浅沼に、キッと若菜が背後を睨んでもがき暴れる。
「知らない、知らないっ、知らないっっ!
貴方の声は不快……私の名前を呼ばないでっ」
ハッとそこで我に返った由貴奈が、武道に向かって叫んだ。
「しばちゃん! 今ならチャンスだよぉ!」
「ああ! 分かってる……!」
武道が潜るように身を低くして若菜の懐に飛び込み、彼女の下肢に素早く手刀を打ち込む。続けざまに2発。ろっこん【スイ・マー】で両脚の神経を麻痺させられた若菜は、自身の体重を支えきれなくなり、浅沼の腕からそのままずり落ちるように──
【サッカーコート:センターサークル付近】
どさり。
ピッチの向こう、サイドライン際で地面に崩れ落ちた若菜の姿を見て、
後木 真央
はまだ半信半疑の表情で、
「やった……のだ?」
「凛ちゃんの方も! 小麗ちゃん達が、何とかしてくれたみたいだわ」
もう一方の戦いを見ていた、
青龍寺 琴理
の立て続けの報告に、
黒依 アリーセ
がドーム障壁の中心にいる少年の腕を掴んで叫ぶ。
「獅子目さん! 大丈夫、もう障壁を解除していいのよ!」
けれども
獅子目 悠月
は歌い続けることを止めない。もはやアリーセ達の声すら、耳に届いてはいないのだ。3人が彼を揺さぶり、戦いが終わったことを口々に告げてようやく、獅子目はその歌声を止めた。それから、不思議そうに彼女たちの顔を見回して、
「……そうか。守れたん……だな。俺は、最後……まで」
「獅子目さん!?」
ふっつり糸が切れるように、倒れて昏倒した獅子目を、慌ててアリーセが抱きとめる。全ての精魂を使い果たし、意識を手放した彼の口許は、それでも少し微笑んでいるように見えた。
衝撃波直撃による4人の死亡を回避。アリーセ&琴理&真央の3名は、92ループ目で生存。
孔雀のヒルズも存命。
凛は戦闘中に倒され、気絶。獅子目も体力消耗により、今ループで気絶。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
バトル
動物・自然
定員
50人
参加キャラクター数
50人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年01月31日
参加申し込みの期限
2017年02月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年02月07日 11時00分
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