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ねこ島温泉郷の五日間
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「さあっ、今日も張り切ってご奉仕ですわー!」
調理場側のカウンターから半ば身を乗り出し、
上下 左右
は古びた食堂へ元気な声を響かせた。カウンターにズラリと並べた木製の盆に今日の朝定食の皿を次々と置いて行く。
出汁巻き卵にシシャモに納豆、青菜の味噌汁と沢庵漬け、極めつけはお代わり自由の炊き立てつやつやご飯。食堂のおっちゃんも兼ねる日暮を手伝って作ったご飯は、猫たちの御馳走に比べれば質素ではあるけれど、それでも十分に美味しい。
「おっはよー!」
「おはようございますっ」
「おはようございますですわー!」
仲居の着物姿で朝から元気に食堂に入って来る
桜庭 円
と
宮祀 智瑜
に挨拶し、元気な二人におまけとばかり、昨日の夜食用にと作ってうっかり余らせた左右特製プリンをつける。
「わ、ありがとうございます」
「左右ちゃんは今日はどこ?」
早速古びた食卓について朝定食を食べ始める円に問われ、左右は初日に番頭猫から言い付かったシフト表を頭に浮かべる。
「客室のベッドメイキングや備品の補充ですわね。桜庭先輩と宮祀先輩はどちらですの?」
同学年の左右から『先輩』と呼ばれるも、それはどうやら彼女にとっての愛称のようなものらしいと理解して、円は屈託なく笑う。
「ボクは掃除! お風呂と廊下の雑巾がけだー!」
「私も今日は掃除ですね。雑巾がけとかはたき掛けです」
掃除組のふたりは顔を見合わせ楽しげに笑いあう。
「折角だし真面目にやっとこう!」
「こういうバイトの経験ってなかなかできないから楽しいですね。猫さんたちに綺麗な場所で寛いでもらえるようにしましょう」
円と頷きあいつつ、智瑜はそっとお腹に触れる。バレンタインの準備にチョコレートをたくさん食べたせいでついたお肉も、これで少しは無くなったかな。
早々に食事を済ませ、本館の裏手にある人間用宿舎から出勤する掃除組を見送った左右が次に迎えたは、
「はいはい、どこに乗ってもいいですよ、できれば爪立てないで下さい」
肩と頭と背中に猫をくっつけた
御剣 刀
。
「あらまあ、モテモテですわね」
「ご飯……食えない……」
なつかれた挙句、宿舎にもついて来たお客様を追い返すわけにもいかず一緒の布団で眠り、一緒に出勤する流れで朝ご飯も食べられずに悲しい顔をする刀に、左右はお握りを作って渡す。
「ありがとう、上下」
「どういたしまして、御剣先輩」
にゃあにゃあとぶら下がった猫たちに急かされ、刀は食堂を出る。
「何処に向かいますか?」
「……これが実はみんな人でした、なんて言われた日にゃ、恋人が化けてでもない限りは一人ずつ打ち食らわせるだろうけど、そんなこともないようだねぇ」
猫をあちこちに貼り付けて歩いて行く刀の背を見送りつつ、食後のお茶をすするは
七峯 亨
。
「まあ、それは大変ですわ」
何かが浅い笑いのツボにはまり、くすくすと笑う左右に少し肩をすくめて見せ、亨は猫に振り回されっぱなしなここ二日ばかりを思う。
猫たちの気紛れに右往左往させられる日々ではあるけれど、彼らは何と言っても姿仕草が愛らしい。それに、振り回される楽しさこそが猫と暮らす真骨頂ではあるのだろう。
どれだけ宥めてあやして愛でようと、反対に自由に放そうと、猫たちはどこまでも自由に振る舞う。こちらが思ったようにはほとんど応じてくれない。それどころか、時にいきなり怒り出す。
甘噛みを甘受しているうちに本気で噛まれ、咄嗟に眉を顰めた途端に逆に怒られ引っ掻かれた掌を指先に撫でて、亨はほんの僅か苦笑いする。
(まるで報いのない試みだ)
それでも、楽しかった。気紛れでわがままな猫たちが愛おしかった。
それだけで十分だろうと、亨は思う。それは最早盲目であると、盲信であると、誰から言われようと構わない。
(その点ではちょっとだけ、恋愛の心持ちに似るか)
最愛の人を想って柔らかく笑んだ唇のまま、お茶の最後の一口を喉に流し込む。
「美味かった。ご馳走様」
(だから今日も精一杯、心ゆくまでお世話しましょう、ってね)
調理場の左右と、奥で黙々と食事の用意をする日暮に一声掛けて出て行こうとして、亨は足を止めた。くるりと踵を返し、奥の食卓でぼんやりとご飯をつつく
岡野 丸美
の前に立つ。
「どうした」
自分よりも大分上背のある男子から声を掛けられ、丸美は首を目いっぱいもたげた。ほとんど真上を見るように仕事仲間を見上げて、がくりと首を落とす。
「私、客商売にはちょっと向いてないのかも……」
俯いた途端に涙が滲みそうになって慌てて瞼をしばたたく。丸めた手で頬も瞼も一緒くたに擦り、誤魔化すようにごはんを口に含む。
「よう頑張っとるて番頭はんが言うてたで」
一番に食堂に来て、そのくせ食の進まぬ丸美を見かね、調理場から日暮が薬缶を片手に出てきた。食卓の端に重ねた湯呑を取り、薬缶から直接ほうじ茶を注ぐ。丸美や亨の分も注ぎ入れ、まるで面談でもするかのように向かいの椅子に着く。
「でも、……」
丸美は冷めてしまったお味噌汁をすする。
初日も昨日も、お客さんを怒らせてばかりいる。
――ちょっともう、ついて来ないで!
つんと澄まして喋らないお客さんのご希望を聞き出そうと後をついて回って、やっと口を開いてくれたと思えばうるさそうに罵られてしまったり、
――キミが寝るなにゃー!
冷たい布団をあっためろと命じられ、添い寝に応じている間にお客猫より先に熟睡してしまったあげく、お客猫を布団から押し出して引っかかれたり。
「なんぼ怒られても笑顔な、めげへん強い子やて。きちんとごめんなさい言えるええ子やて。言葉通じひんの多いさけ、難しことも多いやろ。ほれ、茶なと飲み。ごはん、あんじょうお食べ」
落ち込んだ顔を見せる丸美に熱いお茶を勧め、日暮はついでに自分もすすってちゃっかり休憩する。
「俺も、この通り」
引っかかれた爪痕と噛まれた小さな牙の痕も生々しい掌を広げ、亨がさばさばと笑う。
「そんな気にするもんでもないぜ」
「そうなの、かな……」
「温泉入って束の間だろうと休息はしっかり取るといい」
せっかくの経験だ、と亨は背筋を伸ばす。
「忙しくも楽しい日々となりますように、ってね」
おどけた仕草で立ち上がる亨の服の裾を丸美は必死の面持ちで掴んだ。このひとは上手に仕事をこなしていそうだ。
「ついて歩いてマネさせてもらっても、いい?」
「ん、」
ほんの僅か、黒い眼を丸めて後、亨は力強く笑った。腕まくりし、力瘤さえ作って請け負う。
「いいぜ、任せろ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月30日
参加申し込みの期限
2017年01月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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