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ねこ島温泉郷の五日間
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磨き抜かれて飴色に艶々光る床に、
新田 亮
は正座する。
石段のところで出会った法被姿の男はここが寝子島だと言っていたけれど、猫を客として迎えもてなす温泉旅館が己の住む世界と同じ場所にあるとは、亨にはどうしても思えない。
ねこの温泉旅館に迷い込み、途方に暮れている間に旅館の従業員の枠組みに押し込められ、猫の従業員やたまに混ざっているひとの従業員の中で右往左往しながらも、それでもなんとか仕事を覚えて、三日目。未だ帰る方法も分からない。
『湯』と染め抜かれた暖簾を潜り、今日も新たなお客がやって来る。
「いらっしゃいませ」
卒なく挨拶し、下げた頭を上げて、
(なッ……)
亮は目を瞠る。
玄関口に二足歩行の白いライオンが立っていた。
(なんでライオンが来てんの!?)
ふっさふさのたてがみじみた首回りの白毛にふっさふさの長い尾、体重は下手をすれば周囲の猫たちの三四倍はあるだろうその猫は、正に猫の王様な風格を備えている。
思わず膝立ちになったところで、同じく客を迎えていた番頭猫からライオンの世話役を指示された。
(いや確かにネコ科だけども……)
動揺を隠し、亮は普段通りの対応に努める。受付に通し、旅館内の案内をする。
横に並べば、巨大に見えたお客は亮の胸ほどまでしか体長がなかった。人間の体格で言えば、小学校低学年ほどだろうか。それでも、もしも他の猫たちのように機嫌を損ねて猫パンチでも繰り出されてしまえば、きっとただでは済まない。被毛に覆われた猫の身体は全身筋肉と言っていい。増してこれほどの大きさであれば、油断していれば容易く吹き飛ばされてしまうかもしれない。
旅館の廊下を音もなく歩き白い尾を揺らしながら、ライオンは穏やかに微笑む。
(まぁ知能は有るようだし)
食われはしないだろう、と亮は見当をつける。
(たぶん)
客室棟へと向かう、平静を装った亮と威風堂々たる白いライオンに道を譲り、
八神 修
と
椿 美咲紀
は顔を見合わせた。
「……ライオン、です?」
「ああ、いや、」
足元にじゃれつきよじ登って来ようとする子猫を抱き上げ、修は記憶を探るように目を細める。
「メインクーン、だな。だが、あれだけ大きいのは初めて見たかもしれない」
「猫です?」
「猫だよ。ジェントルジャイアント、とも呼ばれる穏やかな性格の猫だ」
「ふわー……」
器用に二足歩行して旅館の法被姿の亮について行くライオンのような猫を見送り、美咲紀は胸に抱えた愛猫スノウの頭をそっと撫でる。
まだどこか眠たそうなスノウに頬ずりした途端、膝に別の猫がしがみついた。見れば、修の愛猫たちの一匹である白猫が自分も撫でろと言いたげな顔で見上げてきている。
「ミルクだ」
「ミルクも可愛いですよー」
美咲紀は甘えん坊な白猫をスノウとは反対の腕に抱き上げる。
「今日はどうしますか、皆さん」
広い廊下の端に膝をつき、修の足元でそれぞれに寛ぎの体勢を見せる修の愛猫たちに問う。
猫たちが主と共に過ごすことを選んだのか、番頭猫が修と美咲紀に命じたのは、己の家の猫たちの専属となること。そのお陰もあって、修と美咲紀は初日から今日までずっと、愛猫たちの世話にかかりきりになっている。
三毛のマーブルが慣れた足取りで廊下を歩き始めれば、鯖虎のパトラがしゃなりしゃなりと後に続く。他の猫たちもそれぞれにはしゃいだ様子で廊下を駆け出すのを追えば、辿り着いたのは八神家と椿家の猫たち用に用意された客間。
畳敷きの部屋に転がるように入るなり、猫たちはそれぞれに居心地の良い場所を探し始めた。無造作に置かれた藤籠に収まり丸くなるブルー、気紛れに近寄ってちょっかいを掛けるミスト、畳に転がっていた猫じゃらしに飛びかかるブラック、修の足元で両前脚を揃えてじっと座るタイガ。それぞれにそれぞれの個性を見せる猫たちを優しい眼差しで眺め、修は微笑む。自宅のようにキャットウォークやキャットタワー等があるわけではないけれど、場所が違えば猫たちも気持ちが異なるのだろう。
おしゃまなパトラがブラシを咥えて胴を擦りつけて来るのに笑い、修はその場に膝をついた。胡坐の膝にパトラを乗せ、パトラの持ってきたブラシでパトラの毛並みを整えてやる。
ここにいる間は猫たちだけに構おうと、そう決めている。
だから愛猫たちの望むまま、修は猫が望む場所を撫でる。突進を受け止め、身体に登られ、頭に乗られる。遊ぼうとねだられ押入れに仕舞われた玩具を惜しみなく畳に広げる。
手慣れた様子で猫たちの世話に掛かり切りになる修の傍ら、美咲紀もそれに倣う。
トイレに定められた場所の猫砂の入れ替えに、猫たちの散らかした玩具の片付け。することは山のようにある。
そうこうする間に、仲居猫たちがご飯の乗った膳を運んできた。新鮮な水を用意すれば、座敷はたちまち猫たちの宴会場になる。
猫の料理人が用意したとはとても思えない、鰹や鮪の刺身や鯖の煮つけや蒸し野菜。それらを無心に食べる猫たちを修と共に眺めているうち、美咲紀のスノウが煮物の椀を引っ繰り返した。
「わ、スノウ、大丈夫ですかっ?」
汁塗れになったスノウをタオルに包み、びっくりして固まる子猫の体を丁寧に拭き清める。驚いたあまりご飯はもういいとそっぽを向く子猫の頭を撫で、ついでにブラシもかける。
「毛並みがとっても綺麗になるですよ、気持ち良いですよ」
嫌々をするスノウに根気強く話しかけ、撫でるように優しくブラシを掛け続ける美咲紀に、修は猫たちの風呂を提案した。
「スノウ、お風呂嫌いみたいなのです」
美咲紀の手から逃れ、ご飯を終えたミルクとブラックに構ってもらいに向かうスノウを複雑な表情で見送りつつ、美咲紀は首を横に振る。
「定期的に風呂に入れて水に慣らすといい」
水を怖がらぬ猫たちは洗いやすい。清潔を保ちやすい愛猫たちをあやしながら、修はふふ、と思い出し笑いをする。
「うちの子達は風呂が好きで泳いだり遊んだりするよ」
修の言葉に、美咲紀ははたと気付いた。
「ここで温泉の魅力にハマったら、スノウもお風呂好きなにゃんこになる?」
膳の片付けに現れた仲居猫を手伝って膳を部屋の外に出してから、美咲紀は修と共に戯れる修の家の猫たちの傍に正座する。
「シュー君ちの猫達、お風呂の魅力をスノウに教えてあげて」
お願いします、と美咲紀は至極大真面目に頭を下げた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月30日
参加申し込みの期限
2017年01月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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