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ねこ島温泉郷の五日間
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番頭猫の部屋に明かりが灯っている。
障子に揺れる老猫の影を見つけ、
柏村 文也
は廊下に膝をついた。
障子の向こうに声を掛けるよりも先、誰だい、と問われ、文也は淡く苦笑する。
「ちょっと、いいかな」
返事の代わり、薄く障子が開く。障子の内側に身を滑り込ませ、旅館の番頭である白い老猫と相対する。
燭台の光を傍ら、文机に両の前脚を置いて宿帳を捲っていた番頭猫が顔を上げる。花の色のような青い瞳に見据えられて、けれど文也は飄々と笑った。
「なあ、番頭さん」
猫たちの温泉郷に迷い込んで、明日で五日となる。猫たちのわがままに右往左往させられる生活にも慣れてはきたものの、そうは言ってもやはり家のことが心配だ。
店のこともある。店番をしてくれる甥っ子はしっかりしているとは言えまだ中学二年生。本人に言えば怒るだろうが、任せきり、というわけにもいくまい。
それに、と思う。集められた子たちは己以外全員、甥っ子とそう変わらぬ年頃の子らばかり。そろそろ家に帰してやらねばなるまい。
「そろそろ僕らを元の場所に返してくれないだろうか」
居住まいを正し、頭を下げる。
「心配なんだ……いろいろと」
そうか、と頷く番頭猫と再度向き合う。真剣な様相を一変させ、ケロリと笑ってみせる。
「とはいえ、ここでの暮らしは楽しかった。たまにでいいなら働きたいな」
『またいつなりと』
透明髭を震わせ、空色の瞳を細め、番頭猫は笑い返す。
■五日め
五日目の朝、人間の使用人たちは石段の前に集められた。
「え?」
番頭猫の手から渡された唐草模様のポチ袋を受け取り、その意外な厚さに
岡野 丸美
は目を丸くする。忙しい日々ではあったけれど、基本毎日三食昼寝付き。ちょっと落ち込みもしたけれど、まずまず楽しくのんびり仕事も出来た。その上、
「お給料こんなにもらっちゃっていいの?」
番頭猫は丸美のふくふくとした手を肉球でぺたぺたと叩く。お疲れさま、と労われ、丸美はふんわり笑った。わーい、と思わず歓声が漏れる。
「また来るね!」
『またおいで』
「有難うございましたー、たのしかった!」
番頭猫の手伝いをして人々に給料袋を配る日暮に、
桜庭 円
は溌剌と挨拶をする。
「にゃーくんかえろー!」
両手をメガホンに、石段の上の旅館に大きな声で呼びかければ、主の声を聞きつけた茶虎の子猫が旅館の暖簾の奥から転がる勢いで駆けて来た。慣れた仕草で円の肩に駆け登り、にゃあ、と鳴く。
「またうちでもバイト宜しくお願いしますね」
日暮から給料を受け取りつつ、
宮祀 智瑜
は屈託のない笑顔を浮かべる。
「ここの待遇には劣りますけど」
「いや、智瑜のとこは野菜分けてくれるし。誰もわがまま言えへんし。こっちこそ、またよろしゅうお願いします」
お互いに頭を下げ合う智瑜と日暮から少し離れて、スノウを抱いた
椿 美咲紀
と
八神 修
。
「名残惜しいが、そろそろお暇します。お世話になりました」
足元に愛猫たちをまとわりつかせながら、修は番頭猫や見送りに来た仲居猫たちに挨拶をする。
貰った賃金はどうやら寝子島でも使えるものらしいと見当をつけ、考えるのは猫達の風呂あがりタオルの新調。家での風呂あがりにふかふかのタオルを使えば、猫達もきっと喜んでくれるだろう。
「ほんま、楽しかった」
「また来ますわ~」
「お世話になり申した!」
マリベル・ロイス
が、
上下 左右
が、
小犬丸 信乃
が、それぞれに手を振り石段を降りて行く。足元にすがりつく猫をひと撫でして追い遣る
如月 蘇芳
の後を、三匹の子猫に見送られた
来島 アカリ
が追いかける。
仙藤 紫
が風になびく黒髪を抑えて旅館を一瞥し、
七峯 亨
と
柏村 文也
が着物の裾を捌き石段を悠然と降りて去る。
ライオンじみた猫と
新田 亮
が別れを惜しみ、
御剣 刀
がお客の猫たちににゃうにゃうみゃう、口々に行かないでと言われて困る。
猫の温泉郷を去っていく人々の背を眺めてから、
マリベル・ロイス
は五日間を過ごした旅館をもう一度振り返った。
(ニャンスタグニャムはあかんかったけど)
右手と左手の親指と人差し指を組み合わせ、写真のフレームを作る。手のフレームを覗き込み、春の初めに迷い込んだ猫の温泉郷に向け、カメラのシャッターの代わり、ぱちり、翠の瞳でウインクひとつ。
(忘れへんよ)
ここで過ごした五日間が、たとえ夢であったとしても。
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あとがき
担当マスター:
阿瀬春
ファンレターはマスターページから!
お待たせいたしました。
ねこ温泉郷の五日間、お届けにあがりました。
みなさまの楽しいアクションのおかげで、リアクションもとてもとても楽しく書かせて頂きました。
ありがとうございました!
みんなでわあわあ楽しく働いたり遊んだりも楽しいものですねえ。
機会がありましたら、ねこの温泉郷のお話、また書かせて頂けましたら嬉しいです。
元気なみなさまにお会い出来まして、書かせて頂けまして、とても幸せでした。
読んでくださいまして、ご参加くださいまして、ありがとうございました。またいつか、お会いできましたら幸いです。
ありがとうございました!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月30日
参加申し込みの期限
2017年01月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年01月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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