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授業風景 ~1年1組の場合~
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次に当てられたのは隣に座っていた
深民 実々
だった。
ボランティアってほんとかなーどう見ても嘘だよなーとぼんやり考えていた深民は、突然の指名にハッと顔を上げた。
「えっ、私当てられたの……?」
「お願いしますねー」
島岡が笑顔で教壇に手招きする。うぐ、行きたくない、けど仕方ない。深民はため息をひとつ着くと、前に出て意を決して黒板に文字を書こうとした。が、
(ハッ……! 空いてるスペースが届かない!)
黒板は既に他の発表者の作文で埋まってしまっており、唯一書けそうなスペースは150センチ未満の深民にはやや厳しい位置にあった。
しかし負けん気の強い彼女はこれくらいのことでは負けない! くじけない! へこたれない! クラスメイトに届かない様子を悟られるのが嫌で、わざとなんでもないですよというような表情で黒板に文字を書いていく。ぷるぷると背伸びしながら……
「あの。深民さん。届かないんなら下のは消しても大丈夫ですよ……?」
島岡の不安げな声に、何がですか? と深民は強気に答える。
「全然届いてるじゃないですか先生! ほら、もう書き終わ……りまし、たあ」
最後のピリオドは点で終わらず、力尽きたようにへろへろとした軌跡を描く。黒板の上部には、無理な姿勢で見事に書き切ったみみず文字、もとい英作文が記されている。
I go to ONSEN with my family.
I talk with my mother about my school,my dormitory and so on.
Finally I drink coffee milk.
「あら。ちょっと惜しいですね、深民さん」
そう言うと、島岡は赤いチョークで訂正を入れていく。
「前にあったことを書く場合は過去形にしましょう。そして温泉は」
spring と文章の下に付け足した。
「あー、そっかぁ! すっかり忘れてた……」
うなだれながらつぶやく深民。英語はわりと得意だっただけに、ケアレスミスは非常に悔しい。
「リスニングは得意なんだけどなぁ。実々、耳がいいし!……ハッ!」
だ、ダジャレじゃなくてね、と慌てて弁明するもクラスメイトたちはくすくすと笑いを漏らしている。テンパって思わず一人称が自分の名前になってしまったことも地味に恥ずかしい。
「でもそれ以外は完璧ですよ。温泉は気持ちよかったですか?」
すっかりしょげてしまっていた深民であったが、島岡の言葉に彼女はすぐに表情を明るくさせた。
喜怒哀楽のはっきりした様子はまるで小さい子供のようであったが、その豊かな表情こそが彼女の魅力でもあった。
「はい、すっごく気持ちよかったです! お湯に浸かりながら、寝子島のことをママに……」
あっ、違う、お母さん……じゃなくて母に!
ぴょこぴょこ跳ねながら慌てて訂正する深民を、島岡は微笑ましげに見つめている。
「母に、いっぱいお話しできました。学校のこととか寮のこととか」
「そうですかぁ。それは何よりですね。お母様もきっと、大きくなった深民さんを見て安心していますよ」
「えっ、私ぜんぜん背なんか伸びてないですよ……?」
「ふふ、大きくなるのは身長だけじゃないですよ」
島岡は優しげな顔でそう言った。が、肝心の深民は小さく首を傾げる。
(身長だけじゃない……え? えーと……)
目の前には島岡の豊かな胸元が。
(む、胸とか?)
……彼女がそう思うのも無理はなかった。
深民がなぜか自分の胸元をしげしげと見つめながら席に戻っていくのを見送りつつ、島岡はふと時間のことを思い出した。
時計を見てみると、もう授業終了まで少ししかない。これは少しペースを上げないとね、と座席を見回す。
「それじゃあ……東雲さんと瑠璃条さん、それに御剣くん。三人一緒に書いてください」
名前を呼ばれた東雲は、思わず作文を手伝ってくれた
鷺守 昴
の方に目を向けた。
「間違ってたら申し訳ないけど……」
「いいえ、教えてくれて本当にありがとうございます。ちょっと緊張するけど書いてきますね」
軽く頭を下げると、ノートを片手に黒板へと歩いていく東雲。
彼女が通り過ぎていく横で、
御剣 刀
は指名されたという現実に頭を抱えてうなっていた。
(先生、そりゃないよ……ただでさえ腹減って死にそうなのに……)
しかしこうしていたって始まらない。
昼休みはみんなでご飯食べるんだ。俺が書かなきゃ昼休みは始まらないんだ……! と無駄に使命感を燃やすことで気持ちを奮い立たせる。
二人が黒板の前に立ったとき、
瑠璃条 ベガ
はまだノートに向かってペンを走らせていた。
(わー、ゴールデンウィークのこと思い出してたら、時間過ぎちゃってたよ~)
あと一文なのだが、英語となるとその一文ですら手間取ってしまう。
「先生、もー少しだけ待ってもらえますか?」
困ったように瑠璃条がそう言うと、島岡はうなずいた。
「あら、まだ書き終わってなかったんですね。じゃあ、先に前の二人に書いてもらいましょう」
分かりました、と書き始める東雲。
……俺もその手を使えばよかった、と後悔する御剣。
――喫茶店でバイトをしたり動物園に行ったりしました。
――楽しく過ごせて良かったです。
最初に書き終わったのは東雲だった。
「えーと、これで大丈夫でしょうか……?」
おそるおそる尋ねる東雲に、島岡はにっこり笑って英文に花マルを付けた。
「完璧です、東雲さん。とてもよくできていますね。喫茶店のバイトも楽しいみたいでよかったですねぇ」
「はい。このあいだは花壇の手入れを手伝ってもらって……あ、そうだ、刀くんも一緒のバイトなんです」
花マルをもらった安堵に若干空気を緩めさせながら、東雲は笑って御剣の方を向いた。
一方の御剣は英文の板書に四苦八苦している様子だ。ノートに書いてある英文に自信がないのか、文字を書いては首を捻って書き換えたりしている。
「うーん……なあ東雲、~と一緒に、って、どう書くんだっけ?」
「ん? 前置詞? だったらwithだと思います」
壇上で手伝ってもらいながらも、御剣もどうにか英作文を完成させることができた。
――ゴールデンウィークは友達と一緒に水族館へ行きました。
ずいぶんあっさりとした短文だが、空腹と唐揚げで頭がそれどころではなかった彼にとっては精一杯の作文だった。
「はい、御剣くんもよく書けました! ~と一緒に、はandではなくwithですからね」
覚えておいてくださいね、とにっこり笑う島岡。黒板で書き直していた様子はしっかり見られていたようだ。
彼女の意外としっかりした一面に安心するとともに、復習はきっちりしないとな、と御剣は前置詞にしっかり赤ペンでマルを付けておくのだった。
先生のチェックと発表を終えた二人は、自分の席へと戻っていく。
「昴くんのおかげです。本当にありがとうございました!」
小走りで自分の席に戻った東雲は、教えてくれた鷺守に感謝の言葉を口にする。
鷺守は少し面食らったような表情を浮かべたが、すぐに首を振って言った。
「ほとんど東雲さんが自分で考えたものだよ。でもあっててよかった」
相変わらず淡々と話す鷺守であったが、それでも最初のぎこちなさは少しだけなくなったかもしれない。
本当によかったです、と東雲は嬉しそうにもう一度つぶやいた。
二人が席に戻った頃、ちょうど瑠璃条も作文を書き終えたところだった。
「先生すみません! 今終わりました~」
「大丈夫ですよ瑠璃条さん。あっ、そんなに慌てないで、ゆっくりでいいから」
机の間を小走りでくる瑠璃条。今にも机に脚をひっかけそうで島岡はひやひやしてしまう。
「えへへ、大丈夫ですよ。小さい子じゃないんだからコケたりしませんよ」
明るくそう言う彼女は、黒板の前に立つと軽く背伸びをしながら英作文を書いていく。
――ゴールデンウィークの思い出は、ひこにゃんにさらわれたことです。
――「つまらない舞踏会も、キミみたいなレディーと二人ならとってもハッピーさ(爽」と彼のおうち関係の社交界に連れて行かれました。
――初めての社交界でドキドキしつつ、いろんな人が挨拶に来るのにたじたじでした。
――よく遊ぶ友達がやっぱりすごい人なんだなあと実感したのと、貴重な体験で楽しかったです。
(男の子と遊びに行ったこと書くってどうなんだろうと思ったけど……)
まあいっか、ひこにゃんだし☆
ゴールデンウィークといえば、他には孤児院の家族たちのお世話をしていた記憶しかない。それも彼女にとってはもちろん大切なことであるが、一方であまりに日常的すぎた。せっかくなら非日常のこと書いた方が思い出っぽいよね~、と瑠璃条は社交界ことを思い出す。
(みんなキラキラしたお洋服着てて、すっごいキレイだったなー)
ホールに集まったきらびやかな人たち。女の人なんて、もうお人形さんのようにキレイな人ばかりだった。
「えっと、……ひこにゃん?」
そのキラキラした思い出に浸っていた瑠璃条は、島岡のぽかんとした声にハッと我に返った。
首を傾げる島岡の頭の中には、一匹の白いネコのような何かが……
「あー、すみません! 八十八旗くん!
八十八旗 信彦
くんのことです!」
つい癖でひこにゃんと書いてしまったことに気づいた瑠璃条は、慌てて「Hikonyan」を「Nobuhiko」に書き直した。
書き直して、信彦くんって名前だったな、と彼のファーストネームを書いたことにほんのかすかな気恥ずかしさを感じる。
そんな瑠璃条の小さな心の機微を知ってか知らずか、島岡は合点がいったというようにうなずいた。
「ああ、二組の彼のことだったんですね。社交界……先生もいつか行ってみたいですねぇ」
「でもひこにゃんはつまらないって。あんなに楽しかったのに」
「でも、瑠璃条さんが一緒だったなら、きっと八十八旗くんも楽しかったはずですよ」
そうだといいんだけど。そう言って彼女は小さく下を向いた。
うつむく彼女を励ますように、島岡は瑠璃条にだけ聞こえる小さな声でそっとささやいた。
「一緒にいて楽しくないなら、お昼前からあなたのことを待っていたりしませんよ」
そういって島岡が向けた目線の先には、一足早く授業を終えたらしい八十八旗の姿があった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
23人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月20日
参加申し込みの期限
2013年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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