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北風の歌う空に無数の星が輝いている。
(もう大分暗いし)
夕陽の光さえ絶えた空に白い息を吐き出し、
卯木 衛
は傍らを並んで歩く二年先輩の
壬生 由貴奈
の横顔を見遣る。紅茶色した髪を制服の肩に揺らして、眠たげな眼をしているその癖、凛と背を伸ばして歩くこのひとは、やっぱりとても綺麗だと思う。
(送るくらいいいよな)
いつも眠たげに黒い睫毛の影を落としがちな黒い瞳が、衛の視線を感じてか瞬いた。不思議そうに見下ろされ、微かに首を傾げられ、思わず視線を逸らしそうになる。それをどうにかこうにか堪え、まっすぐに見上げる。
街灯の少なさがありがたかった。頬の赤いのがばれなくて済む。
「遅くなったねぇ……」
「でも、由貴奈さんの用事が片付いて良かったです」
おっとりと微笑む先輩の声が心地よかった。これでもう少し自分の背が高ければ、せめて先輩と同じくらいの背丈があれば、もっとその声を近く聞けたのに。
「付き合ってくれてありがとー」
「由貴奈さんの役に立てたなら嬉しいです」
十センチと少し違う由貴奈を真っ直ぐに見上げ、心からの言葉を臆することなく口にするも、
「ありがとねぇ」
由貴奈のふうわりとした笑顔を見た途端にまた照れた。
「うーちゃん」
「え!? はい!」
「うちに泊まらない?」
手伝ってくれたお礼、と軽く言う先輩を、衛は二度見する。
「え!?」
「いやぁうちも暇だしー? あ、嫌なら遠慮なく断ってね?」
「あ、行きます!」
からかうように笑う由貴奈に脊椎反射で即答してから、気づく。このひとはただただ遊び相手が欲しいだけだ。
(……うん、わかってる)
それでも、少し嬉しかった。暇つぶしの相手とは言え、少なくとも楽しい遊び相手としては認めてもらえている。
(とりあえず)
「家に友達んちに泊まるって連絡入れときます」
「はーい」
ひらりと手を振る由貴奈に頭をひとつ下げ、衛は鞄から携帯電話を取り出して家族に今夜は帰らない旨を伝える。
一歩下がって歩きながら、家族と電話越しに会話する後輩のいつもより少し低い声を耳にしながら、由貴奈はちらり、肩越しにその後輩を盗み見る。
銅よりも柔らかく金よりも深い、手触りの良さそうな髪の下、大抵元気いっぱいな琥珀の瞳がくるくると表情を変える。腕まくりした大きめの制服は、これから大きく育つに備えてのことなのだろう。
下手をすれば小学生に見間違われそうな彼は、けれどこれからぐっと成長する。そうしてきっと、
(……んー?)
きっと、の先の言葉が今は思いつけず、由貴奈は自分で自分をはぐらかしてこくりと首を捻ってみた。
「由貴奈さん?」
家族との電話を終えた衛に声を掛けられて、何でもない、と首を振りつつ、由貴奈は知らず熱を持った自身の耳を冷えた掌で隠す。
「うーちゃんがうちに来るのはバレンタイン以来だっけ」
「そうですね、バレンタイン以来です」
高級住宅地である星ヶ丘の優雅な街並みの中、その景観を乱さぬ程度に頭ひとつ飛び出たマンションの最上階の一邸が、由貴奈がひとり暮らす家。
大理石のタイルが敷き詰められたエントランスを住人である由貴奈と共に歩きながら、衛は思わず右手と右足が同時に出そうになる。
(すっげええ緊張するな)
マンションの豪華さも緊張の一因ではあるけれど、大きな原因はそれではない。
(来たことはあるけど泊まりは初めてだ)
常駐のコンシェルジュに迎えられ、監視カメラと警備員の脇を過ぎ、四方を通路に囲われた吹き抜けの屋内庭園を横目に、エレベーターホールに向かう。
ふたりきりで広いエレベーターに乗り込む。五階の最上階、エレベーターから出て左手最奥が彼女の家。
「くつろいでいってね」
「はい!」
「寝室は客間をどれか好きに使っていいよぉ」
「はい!」
数歩先を歩く先輩の後を機械じみたぎこちない動きで追いながら、衛は由貴奈の言葉のひとつひとつにいちいち頷く。
『MIBU』と書かれた簡素な掛札の重厚な扉を部屋の主に続いて入った途端、ふわり、甘く香ばしい匂いが鼻先をくすぐった。
(……由貴奈さんの匂い)
うっかり思ってしまってから、衛は首を激しく横に振る。
(違う、クッキーの匂いだ)
塵ひとつなく清められた広い玄関に靴を脱ぎ、お邪魔しますと上がり込む。以前来たときも今日も、この家は主の手によって綺麗に掃除され整えられている。
「空き部屋多いから掃除大変でねぇ」
廊下の電気を点け、由貴奈は眠たげに瞬いた。廊下の先にある広いリビングに衛を通し、
「あ、お風呂入ってこよっと」
風呂の湯を汲みに向かう。
「うーちゃんも入るでしょー?」
「風呂! はいります!」
「上がったら教えるからちょっと待っててねぇ」
廊下の向こうから呼びかけられ、緊張のあまり反射で答えてしまってから、衛は目を瞠った。
「……風呂?」
廊下の何処かにある風呂場に由貴奈の姿が見えなくなって、衛はつい頭を抱えるようにその場にしゃがみこむ。
(わあ……)
今更ながらに思う。
(そうか、お泊まりだもんな)
「パジャマパジャマ、っと……あれ、うーちゃん?」
不意に戻ってきた由貴奈とうっかりばっちり目が合って、衛は赤い顔をますます赤く染めた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年12月08日
参加申し込みの期限
2016年12月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年12月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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