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慣れない鍵に戸惑いつつ、鍵穴に鍵を差し込む。
(やっぱり外で待っていた方が)
許可を得ているとは言え、家主の居ない家に入り込むことに気が引けて、鍵を開けずに扉の前で待っていようと考えた瞬間、
カリカリ、扉の内側からナニカが扉を引っ掻く音がした。続けて、にゃあにゃあにゃあ、必死に開けろと喚く、あからさまに小さな猫の声。
「わ、」
猫を飼っていない彰尋は咄嗟に慌てる。慌てたまま、気が付けば鍵を開け、アカリの家の扉を開けてしまっていた。
「わわっ、」
扉が開いた途端、玄関口に居た子猫が疾風の勢いで彰尋の制服の脛に抱きつく。甘えた声で鳴きながら、見境なしに足を這い登って来ようとする。
「ごめん、飼い主はまだなんだ」
うっかり落ちてひっくり返ってしまいそうな子猫を恐る恐る抱き上げる。
「ウィル?」
サバ虎模様の子猫の両脇に両掌を差し入れ、目の高さを合わせて名を呼びかけてみるも、猫はそんな名前ではないと言いたげな顔をするばかり。
「……うどん?」
飼い主の言葉通り、飼い主につけられた名前ではない名称に猫は反応を示した。目を輝かせ、はーいとばかりにゃあと鳴く。
落ち着いたらしい猫を床に下ろし、どうしたものかと迷う。玄関で待つか、いっそのこと本当に先にお邪魔させてもらうか。
猫が外に出ないようにと扉を閉めた途端、猫は彰尋を客と認めたらしかった。つけっぱなしの玄関の電気の下、前脚を揃えて座り、入らないのとばかり、遊んでくれないのとばかり、不思議そうな顔で彰尋を見上げて来る。
「お邪魔します」
猫の視線に負け、彰尋は靴を脱いだ。猫に招かれるようにダイニングに踏み入る。手探りに壁のスイッチを押して電灯をつけ、窓のカーテンを閉める。
遠慮がちに小さなテーブルに着く。手持ち無沙汰にぐるりを見回し、床で伸びをする子猫と目が合った。他人の家を眺めるのも悪い気がして、膝の上に視線を落とす。どうしようかと迷っているそのうちに、膝の上、猫が飛び乗ってきた。
撫でろと催促され、そろりと艶やかな毛に覆われた小さな小さな背中を撫でる。子猫の体温の高さに目を丸くすれば、猫は気持ちよさそうに目を細め、彰尋の掌に頭を擦りつけた。
懐いてくれるのが嬉しくて可愛らしくて、思わず頬が緩んだところで、子猫は不意に三角耳をはためかせた。彰尋の手に猫パンチをくらわせ、膝から飛び降りる。足音もたてずに玄関口まで駆けて行った子猫が迎えたのは、
「帰ったぞー」
家主であるアカリ。
「ウィル、いい子にしてたか?」
扉を開けるなり愛猫を抱き上げようとしてそっぽを向かれ、アカリは肩を落とす。
「おーいうどんー!」
そう広くはない玄関に立ち止まるアカリを押しのけ、ロベルトが勝手知ったる家とばかりに廊下に踏み入る。飼い主が望んでいる名ではない名で呼ばれ、子猫はけれど即座に反応を示した。にゃあ、と返事をし、しゃがみこむロベルトの膝に飛びつく。顎をくすぐられ、ごろごろと喉を鳴らす。
「ウィル……」
「猫の心は難しいね」
情けないような目をして愛猫を見つめるアカリにロベルトは笑った。
「おかえり、来島さん」
家主を迎えに立った彰尋は、廊下で猫と戯れるアカリとロベルトを見、玄関口で悠月にさり気なくドアを開けられエスコートされるかたちで入って来る璃音を見、目を丸くする。
「ロベルトさん、七緒さんも」
「やあ、鴻上」
「おっすおっす、祝いに来たでー」
ロベルトが栗色の瞳を人懐っこく細める。璃音が何の気兼ねをすることもなく靴を脱ぎながらひらりと手を振る。
独り暮らしのクラスメイトの部屋に雪崩れ込むなり、ロベルトは時折寝泊りに訪れている気軽さからかすぐさま寛ぎの体勢に入り、璃音は子猫と遊び始めた。
買い込んできたお菓子やジュースをテーブルに並べ始めるアカリの隣、悠月が精肉店のレジ袋を置く。
「プレゼントだ」
「あ、ありがと、う……?」
肉の包みとソースの素を袋から出し、堂々と宣言する悠月に礼を口にしつつも、
「肉……?」
彰尋はちょっと途方に暮れる。
「んで、だ」
立ち尽くす彰尋の肩を叩くは猫を片腕に抱えて大真面目な顔の璃音。
「ねーアッキーさー、好きな子とかいないん?」
改まったような表情を一瞬で消し、にっっこり、満面の笑顔で問えば、
「なッ? えっ、ええ、と」
(おやおやぁ、これは……)
軽い気持ちに反して、予想外にいい反応がもらえた。
「そういえば鴻上、最近……」
「ッ、ちょっ、ロベルトさん……?!」
ロベルトの援護射撃も受けて、璃音はますますいい笑顔になる。
「微笑ましいですのぅ微笑ましいですのぅ」
「いや、好きとかそういう……」
からかい混じりの揺さぶりを受けて慌てる余り、彰尋はテーブルに乗せられた肉のセットを手にする。
「来島さん、キッチン借りるよ」
言うなり、手慣れた様子で料理の仕込みに入る。この場ではこれが一番落ち着く作業だとばかり、シンク脇のまな板を水で洗い、肉の包みを開く。フライパンを火に掛け、熱が回るまでの間に肉の下拵えに入る。
耳まで赤くなりながら黙々と調理作業をする彰尋の手元を見つめていた悠月が、ふわり、純粋に微笑んだ。
「鴻上ならいい嫁になれるんじゃないか」
「嫁、……嫁かー……」
悠月の心からの賛辞に、けれど彰尋は本当に困った顔をする。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年11月14日
参加申し込みの期限
2016年11月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年11月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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