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【星幽塔】第五階層 福音の王国と揺れる天秤
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【交戦開始】
くおおおおん……と、どこか遠く、消え入りそうな咆哮が響く。もはや眼前に、竜の姿はあるというのに。
「こいつはまた。思ったよりでかいな」
天馬を駆り、
シグレ・ナイトウォーカー
はその上空を旋回しながら、目を細めつぶやく。
見慣れた物に例えるなら、恐竜の骨格標本に似ているだろうか……背に一対の翼はあれど。頭頂の高さは優に十メートルを超え、曲線を描く背骨には突起物が天を突くように並び、長大な尾が樹々の合間を抜けるように伸びている。半ば開いた顎には鋭い牙が並ぶが、そのうちの幾本かは抜けて失われている。
骨格は完全なつながりを持たず、ところどころに途切れて、右の前足や背骨などは完全に分断されているが、それらをどろどろの黒い粘液が包み込み、支えている。粘液はこぽ、こぽんと泡立ち、時折、まるで生きているかのようにざわついて蠢く。
スカルドラゴンは瞳の無い頭部で、騎士の光を繰る飛行部隊たる彼らを見定めたものの、さしたる興味も無いように歩みを続ける。シグレが仲間たちを振り返り、叫んだ。
「あいつの進行を遅らせながら、罠へと誘い込む! 行くぞ!」
「おう、剛さんに任せてや!」
「言われるまでもねぇ」
服部 剛
、
神嶋 征一郎
がそう返した向こうには、炎竜に乗る
八神 修
、
常闇 月
、
椿 美咲紀
が共にうなずくのが見えた。
「……攻撃開始だ。抜かるなよ!」
号令を機に、先行する飛行部隊は編隊を崩し、先制攻撃が始まった。
口火を切ったのは、剛。
「行くで、チビドラ! きついの一発、かましたれ!」
黒銀の竜が翼を打ち、風を切って急降下。スカルドラゴンの鼻先を捉えると、
「食らえッ!!」
剛の気合に応えるように、騎竜は唸りを上げ、口腔から衝撃波を放つ。幾重もの波が空気を貫き駆け抜けて、巨体を打ち据えのけぞり、スカルドラゴンは初めて彼らに気付いたように、緩慢に首をもたげた。
「あの粘液には注意やな、近づき過ぎないように……ッ!?」
間一髪。死角から、粘液に覆われた尾の一撃。騎竜が反応して飛び上がっていなかったら、叩き落されていただろう。
「……食らったら、ひとたまりもないな。みんな、気ぃつけぇ!」
「分かってるさ……!」
天馬が駆け、シグレは剛と入れ替わるようにスカルドラゴンへ肉迫。優美な翼を翻し、風圧で粘液を吹き飛ばそうと試みるも、これは無効。取って返して距離を離すと、ぐるり、手のひらの中で回転したのは、長大なバレルを持つ猟銃だ。
「俺が隙を作る。しくじるなよ?」
ど、と肩へ押し当てたストックから伝わる衝撃。弾丸は頭部、眼窩のあたりの粘液を食い込む。ボルトを引いて排莢、押し込み装填、すかさず第二射を放つ。ほぼ同じポイントを弾丸は撃ち抜き、粘液は爆ぜた。
「言われるまでもねぇと、言った……!」
隙を突き、グリフォンの背にまたがる征一郎が踏み込む。垂れ下がる枝葉の間を抜け、シグレの開けた粘液のかすかなくぼみ目がけて、
「そこだッ」
水平二連装の散弾銃の引き金を、続けざまに引き絞る。手首へ伝わる衝撃と同時に、頭部の粘液がいくらか吹き飛んだ。
「……ち。やはり、再生するか」
粘液はざわざわと泡立ち、欠けた部位を補おうとしているようだ。立て続けに攻撃を仕掛けなければ、徐々に回復されてしまうだろう。
と、
「!! しまっ」
ぐり、とスカルドラゴンの頭部が征一郎を見据え……気付くと口元の粘液が開き、骨格の顔に並ぶ牙がいやに目について、
「ぐ……!!」
飛び出した球状の粘液が、征一郎とグリフォンを直撃した。
どろどろの粘液がぶつかり弾けて、征一郎を包み込む。がくん、と力が一気に抜けていくような、根こそぎ全て奪い去られるような、強烈な不快感。グリフォンの翼が羽ばたくことを止め、ふらりと宙を揺らぐ。
「せーちゃん、無事か!?」
剛の騎竜が一直線に飛び、失速したグリフォンへ近づくと、ぐったりとした征一郎の腕を掴み支える。粘液はわずかに触れただけでも剛から力を奪おうとしたが、構ってはいられない。
「せーちゃん、征一郎!」
「……大丈夫だ。すまねぇ」
どうにか体勢を立て直し、グリフォンは再び翼を羽ばたかせたものの、先の液弾の一撃だけで、ダメージは決して小さくない。
距離を保ち、征一郎は間合いギリギリから散弾を放ち、剛は騎竜の衝撃波で、緩慢に進行するスカルドラゴンを押し留めようと攻撃を仕掛けていく。
「あの粘液……」
シグレは不意に、懐から取り出した小瓶の中身と、スカルドラゴンの表皮にうねる粘液を見比べる。小瓶の中身で揺れるのは、エメラルドグリーンの光を帯びた、かの聖水酒だ。
「アンデッドに聖水が有効ってのは定石だが、さて?」
彼には一つ、試しておきたいことがあった。小瓶を放り、スカルドラゴンの頭上へそれが差し掛かったところで、狙い澄まして長銃のトリガーを引き、撃ち抜く……小瓶は弾けて、碧緑色の輝くシャワーが、粘液へとまんべんなく降り注ぐ。
聖水酒は、粘液へと吸い込まれるように取り込まれ、瞬く間に黒く変色しながら浸透していった。
「……馴染むか。やはり、繋がりがあるのか……おっと」
振り上げた前足が、天馬を叩き落そうと薙ぎ払われ、シグレは天馬の手綱を引いて下を潜り抜ける。恐ろしい風圧が頭上を通り過ぎ、
「ウォーカー……! 後ろだ!!」
征一郎の叫びは、間に合わなかった。
「ッが、あ……っ!!」
意識の外から、尾の一薙ぎ。シグレを天馬もろともに、まるで木の葉のように撃ち落とした。
「く、ウォーカー……ッ!」
「あかん、せーちゃん!!」
はらはらと地へ失墜していくシグレを追おうとする征一郎を、しかし剛が制する。
指差した先。スカルドラゴンの全身がざわ、ざわと、まるで沸騰するかのように粘液が活発に蠢き、
「でかいのが来るで、避けぇッ!!」
無数の槍のごとく、射出された粘液の触手は剛の左腕と騎竜の鱗を穿ち、征一郎の脇腹をグリフォンの翼ごと貫いた。
「……持ち、こたえろ……相棒ッ」
見る間に近づいてくる緑の地面に、目を回した天馬の手綱をぐいと引き、シグレは歯を食いしばる。ともすれば自身も意識を消し飛ばされそうなほどの衝撃ではあったが、かろうじて正気を留め、彼は天馬へ覚醒と上昇を促す……が、それも空しく。風圧がばたばたと全身をなぶるのを止めることはかなわず、
「!!」
天馬は地へと堕ち、投げ出されたシグレは草木の上を激しく転がった。
回転は程なく、大樹の幹へ激突することで収まったものの、
「……グ、……っ! か、身体が、バラバラに……ならなかっただけでも、御の字か…………、ッ!!!!」
あばらかどこかを幾本も折ったらしく、激痛がシグレの全身を走り抜ける。
ちらと、横たわる翼の折れた天馬が、ぱあっ、と星屑のような燐光に解けて消えていくのが見えた。スカルドラゴンの殴打の破壊力に加え、粘液によって星の力を奪い取られたことで、姿を保てなくなったようだ。後ほどまた騎士の光を発動すれば、再び元の姿で現れてくれるのだろうが、だからといってあまり良い気分ではなかった。
「だ、大丈夫なのですー!?」
ふと頭上から、元気な、しかし心配そうな声が届く。修の駆る炎竜が降下してきて、飛び降りた美咲紀は樹のたもとへ咲く小さな花を摘むと、舞を踊り、ろっこんでシグレの治療を始めた。
「すぐに、回復するのです……!」
「ああ……悪い、な。神嶋と、服部は……無事か?」
「負傷している。が……どうにか、まだ飛んでいる」
修が答えると、確かにグリフォンと黒銀の竜に乗り、ふたりがスカルドラゴンの攻撃をかいくぐりながら、散発的な攻撃を繰り出しているのが目に入る。先ほどにも増して慎重に、回避重視で敵の注意を引きつけることに専念しているようだ。
「……っ……、八神」
シグレは美咲紀の回復を受けながら、痛みに奥歯を食い締めながら身を起こして修を真っすぐに見つめ、言った。
「罠のほうを手伝ってくれ。まだ時間がかかるだろう……なるべく急げよ。こっちは恐らく、あまり長くは持たん……」
「ああ、分かっている。任せてくれ」
スカルドラゴンは強大だ、それも想像した以上に、遥かに。星の力があったとて、数人がかり程度では、歩みを留めるのにも限度があるだろう。
飛行部隊へ修が足並みを揃えて先行していたのは、実のところ真っ先に交戦するためではない。貴重な回復役である美咲紀と、
「では、八神さん。私も出ます」
月。彼女を、この場へ運ぶためだ。
「頼む、常闇。地上班は間もなく合流するはずだが、それまで何とか持ちこたえてくれ」
「ええ。任せてください」
言わば彼女の司令塔たる、修の言葉と信頼が胸に染み入る。またがる炎竜の首元をするりと撫で、後を託すと、
「……行きます!!」
飛び降りざまにグローブから鋼糸をしゅるりと引き出し、まるで忍者のように走り抜け、瞬く間に接敵。鋼糸へ魔火の炎で包み込むと、身をひねり回転を加えてそれを振るい、スカルドラゴンの粘液を削ぎ落とした。
「美咲紀、後を頼む!」
「はいはーい、お任せなのです……って、ちょっちょっ」
修と炎竜が舞い上がったところで、シグレがおもむろに立ち上がり、回復中の美咲紀は慌てて彼を押し留めようとするが、
「だだだダメですよー、まだ骨折れて……!」
「いや、動けるようになればいい。助かった」
手のひらを握り、開いて、感触を確かめる。ずきりと鈍い痛みが脇腹をかすめるも、美咲紀の治療のおかげか、耐えられないほどでは無くなった。
再び騎士の光で、天馬を実体化する。奪われ、消耗した星の力に、シグレは一瞬意識が遠のきかけるもどうにか踏みとどまり、天馬へとまたがる。
「俺も、お前もな。寝ているばかりではいられないさ……」
「もー、無茶したらダメですよー! 怪我したら、すぐに降りてくるのです!」
心配そうな美咲紀へひらと手を振り、彼はもう一度宙へと飛び立った。
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3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月25日
参加申し込みの期限
2016年10月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月02日 11時00分
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