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【星幽塔】第五階層 福音の王国と揺れる天秤
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【浄化】
聖なる森へ生まれた巨大な篝火の激しい揺らめきを前に、彼らは傍らの聖騎士がこぼす、亡失するような言葉を聞いた。
「…………ああ。燃える。燃えていく……」
粘液は融解を始め、徐々に力を失い地へと滴り落ちていく。ごうごうと炎は鳴り、まばゆくきらめき、その光量にあおられてか、
『キヒッ、キ、ま、まぶし……キヒィィィイイイ』
黒影たちは、追い散らされるように森の奥へ逃げ去っていった。
遠く儚く、細い咆哮が、おおおおん……くおおおおん……空へ響く。
しかし、
「おいおいっ、まだ終わんねーのかよ……!?」
思わず漏れた
桐野 正也
の言葉を、熱風がかき消していく。
スカルドラゴンは動きを止めず、黒い粘液もまだ活動を止めてはいない。その上、目の前の冒険者たちからまったくの興味を失ったように、スカルドラゴンは森の向こう……失われた結界の向こう側へと、一心不乱に歩み始めた。
「……悪いけど。逃がすわけにはいかないわ」
誰しも。力なく巨体をよろめかせながら、それでもずるり、ずるりと前へ進もうとするその姿には、哀れを感じたことだろう。
桃川 圭花
の眼鏡の奥、その瞳にとて、悲哀と寂寥の色が無かったとは言えまい。
もはや、言葉は無かった。圭花は手のひらを翻して逃げ去るスカルドラゴンを指し示し、最後の攻勢が始まった。
壬生 由貴奈
、
水上 桜
が立て続けに矢を射掛け、援護射撃を背に
握 利平
や
サキリ・デイジーカッター
が追いすがり、拳と刃を叩き込む。狙いは残った右前足、粘液は半ば溶け落ちて、白い骨格が覗いている。
飛行部隊が進行方向へと先回り、天馬とグリフォンは宙を駆け、
シグレ・ナイトウォーカー
と
神嶋 征一郎
の放つ銃弾が交錯するように撃ち込まれる。
服部 剛
の斧槍が振り抜かれた後には、騎竜の衝撃波が間髪入れずに叩き込まれた。
苛立つような、尾の一撃。負傷した身体を抱える利平とサキリの回避が遅れ、直撃を受け吹き飛び、続けざま、伸びた触手の槍が全方位へと放たれる。ナイト・オブ・リブラスと
時高 クレオ
へその切っ先が届きかけるも、正也が割り込みカイトシールドを構え、受け止めた。槍は盾を貫通し正也の胸元へ突き立ったが、浅い。利平とサキリも一度は膝を突いたものの、すぐにも立ち上がる。圧倒的な攻撃の破壊力は、着実に衰えていた。
椿 美咲紀
の手元で、ロッドにあしらう白翼へ走査線のように緑光が閃き、負傷者を豊かな癒しの力で包み込む。美咲紀、それに
常闇 月
と
八神 修
は互いに視線をかわし、うなずき合うと、月は稲妻のように走り抜け、修は炎竜と共に舞い上がる。ダメ押しのように油の小瓶と小麦粉を入れた小袋を投げつけると、魔火の炎と炎竜の放つ火球で着火。炸裂弾のように、豪火は爆ぜた。
地を這うような冷気が吹き、辺りを包み込む。が、極低温のフィールドは、
桜庭 円
がガントレットから熱波を放ち相殺。笑顔で親指を立てると、
御剣 刀
が呼応し、加速。癒しの光で応急処置を施されたとはいえ、ぼろぼろの肉体は軋み、激痛が全身を駆け巡る……彼は最後の一刀、渾身の一閃を叩き込み、円へ笑みを返した後、意識を失いその場にくずおれた。
おおおん……おおおおおん。くおおおおおおん……。
気の遠くなるようなもどかしい戦いが、しばし続いた後。決定打を放ったのは、
呉井 陽太
と
楢木 春彦
だった。苦し紛れの液弾を、陽太はワイヤーガンのアンカーを地へと撃ち込み鋭く回避しながら、魔水の光による水の奔流を右前足へと浴びせかける。垂れ落ちる粘液の向こうで、ぱしり、と骨格が音を立てた。高熱にさらされた骨格を急激な冷却による温度差で収縮させ、ひび割れを生じるほどに脆くさせたのだ。
「これで!」
空気の足場を蹴り、大剣を振り上げ宙から踊りかかった春彦が、
「終わりだああああああッ!!!!」
勝負を決した。両の前足を失い、巨躯はゆっくりと、ゆっくりと傾き……やがて轟音を奏で、地へと沈む。
真っ先に異変に気付いたのは、クレオだった。
「っ、ナイトさん、お願いっ!!」
ざわ。ざわ、ざわ。ごぽり、ごぼんと、未だ骨格へこびりつく粘液が、蠢く。
クレオは即座に狼煙の着火剤を地面へぶちまけ、魔火を放って点火。赤い煙が勢い良く、天へと向かって立ち昇っていく。
「……自爆でもする気か!? みんな、こっちに!!」
「諸君、私の後ろへ!! 我が星の力を解放するッ!!」
正也が手を振り仲間たちを誘導し、リブラスは倒れ伏しながらも不穏な動きを見せるスカルドラゴンを見据え、膝を突き丸盾を構える。
直後に。粘液は無数の巨大な泡沫となって膨れ上がり、絶え間なくごぼごぼと泡立ちながら、はち切れそうなほどに膨張していく。
もはや、時間の猶予は無いようだ。動ける者は負傷者を担ぎ、騎士の光を持つ者はその背に乗せて飛び、赤い煙を目印に集合していく。
やがて、全員がどうにか、そびえるリブラスの甲冑にたなびくマントの後ろへ集った頃。粘液の膨張は加速度的に、巨樹の頂点へすら届きそうなほどに増し、
「天秤座の星の力よ、今こそ我に力を!! 気高き戦士たちを護りたまえ…………マッスル・シィィィーーーーーールドッ!!!!」
やがて、臨界点を突破。ぱん、と風船が割れるような軽い破裂音でありながらも、弾け飛んだ粘液は強烈な爆風を伴い極大範囲へと飛散し、聖なる森を侵していった。
それでも、天秤の光がリブラスの丸盾を中心に広がり、満身創痍の冒険者たちへと影響は及ばず。アステリズムの持つ星の力は、完全にスカルドラゴンの自爆の脅威を相殺し、彼らを守り切ったようだった。
……後に、残されたものは。
「ああ……このような終わりにしか導くことの出来なかった、不甲斐ない私を許して欲しい。せめて、安らかに眠ってくれ…………聖竜よ」
リブラスの苦渋に満ちたつぶやきと、祈り。
天上の枝葉の隙間から差し込む光条が照らし出す、朽ち果てた偉大なる竜の骨格が示す、静謐な威容だけだった。
「……これで、本当に良かったのかな」
傷の痛みに少しばかり顔をしかめつつ、癒しの光の治療を受けながら、サキリがふとつぶやいた。仲間たちが注目する中、その言葉の矛先は、主にナイト・オブ・リブラスへと向けられている。
彼には、疑念があった……ともすれば、それは冒険者らにも同じであったことだろう。
「僕にはね。何故だかこれが、人の所業が生み出した怪物のように思えるんだよ……」
「ええ。間違ってはいないわね」
返答は聖騎士ではなく、翼の音と共に、頭上から降り注いだ。
「みんな、無事……とはいかないみたいだね、激しい戦いだったんだろうな。でも、一人も欠けていなくて良かったよ」
舞い降りた大フクロウから降り立った、
大天使 天吏
と
日暮 ねむる
だった。
シグレが樹の幹を背に、負った傷にも関わらずすまし顔で、
「その様子だと、そっちも成果はあったようだな。といっても、ある程度予想はつくところだが」
「……やはり。スカルドラゴンは、聖竜なのですね」
美咲紀の治療を受けつつ、月も同調する。彼女もまた裏があると半ば確信しつつ、戦いのさなかには考えないようにしていた。
ねむると天吏は、リブラスへといささかに険しい視線を向け、
「僕たちに、何か。説明することがあるんじゃないですか? あなたには」
「あなたは、法王庁と通じていたのでしょう。最初から、全て知っていた……今さら、違うとは言わせないわ」
きつい口調で言った。
未だ意識の戻らない刀を介抱しながら、円は、兜を傾け横たわる聖竜の骨格を見つめるリブラスへ、
「話して……くれるよね? リブラちゃん」
そう、静かに促す。
リブラスはしばしそのまま、まるで虚空を見つめるように、長い間骨格を眺め続けていた。
沈黙が場を支配し、誰もが身じろぎもせずに待つ中……やがて聖騎士は、
「……うむ。そうだ。語ろう……いや、諸君らに聞いて欲しい。懺悔をさせて欲しいのだ……」
重たげに口を開き、告げた。
「聖竜は、あの黒き影の干渉によって、スカルドラゴンという魔物に変貌してしまった。そして……」
「そして、あの影どもを、結界の内側へと招き入れたのは…………この、私なのだ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月25日
参加申し込みの期限
2016年10月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年10月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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