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冥界行き魔行列車の旅
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【死神の鎌】
(……どうしてボクは、この列車に乗ってるんだろう)
疑問に暮れる
桜庭 円
のいつになく静かな面持ちは、相棒の子猫を少しばかり、心配させてしまったようです。にゃあ、ぺろりと頬を舐めたにゃーくんの首を撫でてやりながら……それでもやはり円の意識は、ほの暗い窓の外にありました。
縁の深い故人が。すれ違う一瞬だけ、そこへと。現れて。
(ふたりは……どうしてるかな)
真っ先に思い浮かぶのは、大好きだったおじいちゃんとおばあちゃん。
ふたりに、もう一度会いたいから? だから自分は、この列車に乗っているんだろうか?
もっとも、一瞬の再会を望むと望まざるとに関わらず、円はどこか冥界という場所へ、心惹かれていたのでしょう。ちらちら、きらきら、氷晶が瞬く向こうへ流れる景色。枯れた木々。沈みかけのような、今まさに昇るところであるような、遠い銀色の光。半ば闇の中へ沈みながら、それでいて明るくぼんやりと輝いていて。今は遠ざかりつつある桃色の川は、ほのかにぼうっと燐光を放ち揺れていて。
(儚くて……綺麗で。何だか、優しい感じ。とても不思議……)
やがて周囲の音は徐々に意識の外へと押しやられて、円は見入り……そんな風に物思いにふけりかけた彼女を引き戻したのは、
「…………あああああああああっ!」
静寂を切り裂いて響いた、悲鳴でした。
「……何? 何だろ、今の声……」
「ああ。やっぱり今回も来たのか。参ったなぁ」
近くでぽつりと、眉を寄せてつぶやいた乗客は、円の怪訝そうな視線に気づくと、ひょいと肩をすくめて、
「死神さ。冥界の管理人たちさ。本来は、方々の世界から死者を迎える役割を担ってるんだけど……連中、思いのほかうっかり屋でね。時々、生者を死者と思い込んで、連れて行こうとするんだよ。ほら……あんな風に」
まだどこか思考の余韻に揺れながら、円が乗客の指差す方向へ、目線を寄せると。
「……! 弥生せんせー?」
胸元を押さえて、青い顔でうずくまる
樋口 弥生
の姿が、そこにはありました。
ひらひらとたなびく、真っ黒なローブ。目深にかぶったフードの下、顔はちらとも垣間見えず。足は無く、ふわりと宙を漂いながら大振り、どこか緩慢に振り下ろすのは、
「ッ、痛ぅ……!」
まるで絵に描いたような、巨大な鎌。
獅子島 市子
を切り裂いた刃はこの世のものではないのか、切り傷からは赤い血が滲むでもなく、服が引き裂かれるでもなく、代わりにぼんやりと蒼い光を帯びた線が一筋、市子の二の腕へと刻まれます。
「死神だ? 何のために彼岸と此岸っつー線引かれてると思ってんだ……ったく!」
そう。その姿はまさしくイメージ通り、まごうことなき死神です。魔行列車の車内、そこかしこに何体もの死神たちが出没し、乗客へと無造作に、携えた大鎌を振るい始めていました。
市子の傷は浅く、どこか落ち着かないような不快感は伴うものの、大したことはなさそうです。けれど、彼女が身を挺してかばった弥生先生の胸には、市子がその姿を見つけるより先に、ざっくりと深く、長大な蒼い傷跡が残されていました。
弥生は心ここにあらずといった様子で、しきりに何かをぽつぽつとつぶやいていて、
「……私……私も、あっちへ……あそこへ……暗くて、銀色に光っていて……」
「樋口サン。大丈夫……っぽくねーしこれ、ヤベーじゃん」
手を取りぐいと引いて立たせたところへ、再び振るわれる大鎌。身をかわした市子は、再び力なくへたり込んだ弥生を背にかばいつつ、取り出したのは手持ちのランプ。ぽう、とそこへ火を灯すと、眼鏡の奥に細めた瞳で迫る死神を見据えて、念じます。静かに。
「……何でこんな列車乗ったか、詮索しねーけど。さ」
彼女にも、会いたい誰かがいたのでしょうか。それとも自身と同じく、唐突にこんな場所へ放り込まれただけでしょうか……弥生はひどく、惹かれているように見えました。冥界に。死者たちのうろめく、美しくも寂しげなこの世界へと、どうしようもなく。
市子にもまた、会いたい誰かに心当たりはありました。懐かしい祖母の顔が、ふわりと胸の中を占めかけて……けれど市子は、首を振ります。
今優先すべきは自分より、目の前の友人です。
「ライブ招待する約束、まだ果たしてねんだ。樋口サン。連れ帰んよ……必ず」
「うん。そうだよ。一緒に帰ろうよ……弥生先生」
気付くと弥生へ寄り添って、彼女の手のひらへそっと優しく自らのそれを重ねた、円。市子と目が合い、ふたりはこくりとうなずき合います。日頃世話になっている先生であり、友人であり、彼女を守りたいという意思は共通であるようです。
「とにかく樋口サン、今はフツウじゃねーみたいだし。連れて逃げんぞ!」
「おっけー、いこっ先生!」
ふわりと浮かび、薙ぎ払われる大鎌をくぐり抜け、ふたりは弥生の手を引きながら、車両の中を駆け出します。
「……銀色の……あの光……冥界が、私を呼んで。私も……あそこへ……死者に……」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月11日
参加申し込みの期限
2016年09月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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