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冥界行き魔行列車の旅
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【襲来】
ちらり。かたん、かたん。一瞬のことでありながらも、
新田 亮
は窓の外に垣間見た笑みが、かつて幾度となく目にしたものであったことを悟りました。
「…………師匠」
ニヒルな笑み。腕組み、頼もしいあの立ち姿。それは幼く虚弱であった亮へボクシングという一縷の光明を授け、鍛え上げてくれた、懐かしい師匠の笑顔でした。
なぜ自分がこんな列車に乗っているのか、亮には分かりません。直前に何をしていたかは思い出せず、気付くと幾人かの顔見知りも見える車両内で、のんびりと座席に腰かけていました。
けれど不思議と、不安はありません。おまけに懐かしいあの顔を再び目にしたとあっては、深くあたたかい懐古の情が瞬く間に亮を包み込み、彼は深くシートへ背を預けて、思い出へと浸ります。
「ああ……色んなことがあったよな。なあ、師匠……」
そう、辛く厳しい、あの特訓の日々。耐え切れずへたり込んだ亮を、師匠はいつも叱咤し、奮起させてくれました。亮が何か落ち込んだ時には、真摯に彼を励まし、勇気付けてくれました。一緒に食べた夕飯の味を、亮は未だ忘れることができません。これからだって、きっと忘れることは無いでしょう。時には亮をダシに好みの女性へアプローチしたり、亮の母を口説いていた姿なども印象的です。酒好きがたたり、飲み過ぎで病院に担ぎ込まれたのも今となっては、
「って後半ロクな思い出がねぇ!!」
指導者として優秀な人物ではありながら、酒と女にはだらしない……そんな思い出の中の師匠に、亮はもちろん感謝しつつ、何だか素直に尊敬できないというジレンマがあったりもするのでした。
とはいえそんな顔であっても、もう一度だけでも見ることが出来たのは、素直に嬉しいことではありました。亮は列車の外、氷片がかすかにちらつく林の向こうをちょっぴり良い気分で見つめながらに、
「ま……ありがとな。師匠」
つぶやきました。
車内アナウンスが告げた駅の名前は、『亡者の林道駅』。何とも不気味な響きに、幽霊やらお化けやらが苦手な亮はひとつ、ぴくりと眉を動かしたものの、
「へー! 寂しいところですけど、何となーく綺麗ですねー」
「あっ、ほら。死者の方が、こっちに手を振ってますよ」
「……何してるんだ?」
外の景色を見物する
屋敷野 梢
と
綾辻 綾花
の気ままな様子を見ると、何だか少し気が抜けてしまいました。近くには扇子をはためかせる
鴻上 彰尋
や、目を赤く晴らしながらも穏やかな表情を浮かべた
深倉 理紗子
もシートに腰かけていて、
「川を下る死者たちが、こちらへ手を振ってるんだ」
「あの人たちにも……きっと、いろんな人生があったんでしょうね」
彰尋に手で勧められて、どこか感慨深く言った理紗子の横へ腰かけた亮も、窓から林道を覗きます。
寂寥が満ち満ちていながらも、惹き付けられずにはいられない、それは美しく儚げな光景でした。真っ白な枯れ木は葉の無い枝を銀色の空へと伸ばし、まるで何かを求める手のひらのよう。音も波も無く流れる川は、すうと透き通った桃色で、ぼんやりとほのかな光を帯びて闇に輝き、舞い散る燐光はまるで蛍を思わせました。
小舟の上で櫂を繰る渡し守は黒いフードをかぶり、その顔は見えません。運ばれてゆく乗客は蒼く揺らめく死者たちで、消え入りそうな笑みを浮かべながら、こちらへ向けてゆらゆらと手を振っています。
小舟はいくつか桃色の川に浮かんでいて、いずれの死者も一様に同じ笑顔で、同じ角度で手を振って、ゆらり、ゆらり。流れていきます。
「コープスタウンへ向かう死者たちですな」
ヒョヒョ、と笑う老人は背中に梟のような翼があり、まるで悪魔か何かのようで、亮は少しばかりぎょっとしたものの、この状況にあっては今さらのような気もして、あえて突っ込むことはありませんでした。
「死んだ師匠まで見えたんだからな、何が出てきてもおかしくないか……それで?」
うなずいて続きを促すと、老悪魔は気分良さそうに、桃色の川の由来を語ります。
「皆さんは日本人ですな、あそこは良い国だ。でしたら、三途の川、などと呼べば聞き覚えがあるのではありませんかな? 現世と冥界を隔てる川がある、という思想は実に、普遍的なものでして。この川もまた同じ……とはいえ、魔行列車に乗り冥界へ至る者もあれば、ああしてゆっくりと、かつての生を想いながら川を下る者もいる。自らの死を受け止めるに足る時間には、個人差があるものですからな」
何だか分かるような、分からないようなうんちくです。けれどともかく、小舟の上の死者たちの薄い笑みを見つめていると、どこか神妙な気分にもなってきて……彼らは思わずゆらゆら、手を振り返しました。
車内に奇妙な気配が漂い始めたのは、列車が亡者の林道駅を出発して走り始めた、直後のこと。
のんびり、列車旅行を楽しんでいる綾花と梢は首を傾げて、
「……? 何でしょう?」
「悲鳴みたいでしたけど……」
「やァっと来やがったか。待ちかねたぜェ……俺ァこの時のために、ンな列車くんだりに乗ってンだ」
粗野な物言いは、老悪魔の隣に腰かけた、もうひとりの悪魔。
「……何のことだ?」
不穏な空気に身構えた亮へ、青年悪魔はニヤリと牙を剥きだし、その正体を告げました。
「死神どものお出ましだ。暴れるぜェ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
ホラー
バトル
オールジャンル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年09月11日
参加申し込みの期限
2016年09月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年09月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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