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モノクロームと老婦人
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▼暗躍する人々
所変わって、旧市街。
切り分けられた世界で、
草薙 龍八
は寝子島署に足を向けた。
「警察署を調べられる機会は、滅多にないからな……可能な限り調べつくそう」
情報戦を制するものが、戦いの行方を制することは少なく無い。
とはいえ、今回構築された世界は、寝ぼけたテオの生み出したもの。
現実世界に酷似しているとはいえ、色はなく、細部にいい加減さが目立つ。
いつもなら放課後の今時分は、賑わっているはずのねこったーの画面も、静止したままだ。
回線自体が、テオが世界を切り分けた時に、沈黙してしまった。
「やはり電子化されてるデータは、閲覧できないな。
しかし書類なら見れるし、建物の構造や間取りの把握だけでも、十分成果になる」
平時なら、決して部外者の立ち入りが、許されない区画。
しかしここは、一部を除いた人の姿が排斥された異空間。
「ここならフツウを壊す要因には、ならないはず。破空法も遺憾なく使えるな。
拳銃保管庫や、押収物保管室の錠を壊して……」
龍八が、めぼしい戸棚の鍵を実力行使で破壊し、書類を取り出してみるも。
「なんだこれは、読めんぞ!」
全体に、モザイクがかかったように読めない。
「くっそ!」
書類の束を、足元に投げ散らかすと、龍八は舌打ちした。
書棚を蹴っ飛ばしてやりたいが、傷に響くのでやめた。
「……間取りは、現実と変わらないはずだよな。
侵入して、拳銃や銃火器の所在を確認……試し撃ちができるか」
カラン……!
何かが転がる、硬質な音。
「……誰だ!」
龍八は咄嗟に振り返り、包帯の厚く巻かれた掌を前に突き出す。
一触即発。
龍八に掌を向けられ、影から凝視していた人物が、軽く手を上げた。
「や、やあ」
ぎこちない作り笑いに、心当たりがあった。
「……なんだ」
龍八は構えを解くと、一つ息を落とした。
「アンタか」
何度となく、バッティングしている謎の美女。
『TRANSMUTE』で変身後の、
大田原 いいな
の姿が、そこにあった。
「大層な出で立ちだが。謎の美女さんも巻き込まれたのか? 難儀な事だな」
頭からつま先まで、じっくりと眺められ、いいなは返答に窮した。
実はさっきまで、いいなは
コスプレ部
で、着せ替え人形になっていた。
まさか切り分けられるとは露知らず。
上品なボルドーのゴスロリ服に、茶の編み上げロングブーツを履かせられたところで、逃げ出してきたのだ。
お陰で、このモノクロ世界で、いいなは一層浮いた存在に見える。
そんな、いいな。思いがけない龍八の反応に首を傾げた。
(『謎の美女さん』? 仇敵草薙、フザけておるのか? それとも本当に儂に、気づいてない?
ゴールデンウィークに、まりんぱらだいすで
目の前で変身した
から、儂のこんな姿を見たら絶対笑われると思っておったのに)
ならばと、しらばっくれて鎌をかける。
「ね、ねえ。少年、何やってるの? ここ、誰もいないのかな?」
「何って、警察署の間取りや構造の把握さ。情報は、善悪関係なく利用できるからな」
興味なさそうに答え、建物の奥を目指す龍八に、尚も いいなは食い下がる。
「待って! 脱出の仕方って分かる、少年?」
「は……? というか、その少年っていうの、やめてくれないか」
「だって、私より少し背は高いけど、少年でしょ? ……言い方が嫌なら、名前教えて?」
いいなが答えを探るように、龍八の瞳を覗き込む。
男性恐怖症の彼女。以前なら、絶対に出来なかった芸当であろう。
一寸、間をおいて。龍八はスタンダードな発音のファーストネームであれば、名乗っても不都合はないだろうと考え、いいなに名を告げる。
「じゃあ、龍八くんだね♪ そうだ、良かったら護身術も教えて?
だってキミ、強そうだし。私こんな姿だから、色々追っかけ回されて困っているの」
いいなは話をあわせながらも、先日目の前で変身したのに、いいなと謎の美女がイコールになっていなかった龍八に、心の中で『貴様気付いとらんかったんかーいっ!』と突っ込んだ。
しかしせっかくのチャンスなので、ちゃっかりとおねだりすることにする。
「護身術なぁ……生兵法は大怪我の元と言う。ちゃんと習うなら、現実の警察署で習うといい。
女性向けに、時々講習会などもやってるし。簡単なのは、相手の足の甲を踏んで、溝に肘打ちだな。
アンタなら、後ろから抱きつかれることがあるかもしれないし。
後は催涙スプレーと、防犯ブザーを普段から所持して……ああ、そう言えば」
壁に背を預け、楽な姿勢を取りながら、龍八はまじまじと いいなを見た。
「こちらも名乗ったんだ、アンタの名前も聞いていいか?」
「え、ええと……私の名前?」
急に問われて、背筋を正す。
思い出すのは
あの日
、今は亡き本当の父と見上げた『
いーな星
』。
獅子座の尾に当たるデネボラを、二人はそう呼んだ。
「……デネボラとでも呼ん……」
いいなの背が、いきなり低くなった。
妙齢の女性に合わせたドレスの丈は、ぶかぶかだ。
ろっこんの効果が、このタイミングで切れたのだ。
「縮んでしもうた……!」
「って、謎の美女は、いいなかよ……全然気が付かなかったわ」
目の前での変身も、二度目。流石の龍八も、気づいたようで。
驚くやら、呆れるやら。半眼でいいなを見下ろした。
「そうじゃ、儂じゃよ」
「やれやれ……」
琥珀の瞳に居直ってそっぽを向く、いいなを映し。龍八は思考を巡らせる。
仇敵と呼ぶ自分にまで、こっそり教えを請うようでは、彼女のトラウマも相当なものなのだろう。
おそらく異性として扱われるのは、NG。
でも何故、ろっこんがこれなのか。わざわざ苦手な男性を、魅了しているようなものだ。
地雷を踏むかもしれないが、思い切って尋ねてみる。
「いいな……異性として扱われるより、性的対象として見られるのが……NGか?」
大真面目に問う龍八に、いいなはドレスのスカートを弄びながら、頷く。
「……貴様は鋭いの……。儂は、性愛の対象として見られるのが嫌じゃ。
身近な輩にそう見られて以来、制服のすかあとが穿けぬのじゃ」
それが義理の父であることを、いいなは語らなかったが。
ふむ、と龍八は天井を見上げる。
「どうせ世の中、男と女しかいない……今のままではいずれ限界が来る……」
「……じゃな、限界が来るからじゃろうの、儂にこんな力が付いたのは」
押し黙る、いいな。
しばし、二人の間に気まずい沈黙が流れる。
「性別は気にするな。いいなであることには、変わりはない」
掛けられた言葉に、振り仰いでも。
そこにかすかに期待した、暖かい笑顔があったわけではないが。
見つめる瞳の中には、確かに温度は感じて。いいなの胸は、少し熱くなる。
「さて。せめて間取くらいは、調べなきゃな」
歩き出した龍八が、一寸僅かによろめくのに、思わず伸ばそうとした手を引っ込めて。
代わりに、言葉を紡ぎ出す。
「……あ、『アリガトウ』」
長いドレスは、まだいいなの身の丈には合わないけれど。
龍八が背中で聞いたその言葉が、彼女の心と寄り添う日は、案外近いのかもしれない。
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担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月14日
参加申し込みの期限
2013年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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