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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
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モノクロームと老婦人
「これは間違いなくテオの能力……つまりまた事件発生か！ 事件とあらば、俺も行かなきゃいけねえな！」
モノクロームの世界を目にした風雲児 轟は、不測の事態に備えるため即座に『戦衣着装』し、自作ヒーロー『ザ・ストレイト』に変身した。
切り分けられた世界。周囲には人目はない、均整の取れた身体に、たやすく衣装を纏う事が出来た。
「しかし、いつもならテオから、何かしら指令みたいなのがくるけど。今日は何もないな？」
人のいない街は、とても静かだ。
自分の靴音だけが、妙に耳に残る。
悲鳴の一つでもすれば、すぐにでも駆けつけるのだが。
「状況から考えると、この全部灰色になってる状態が、ヤバイってことか。
そして、テオから連絡が無い……つまりテオも、今回の事件に巻き込まれてる可能性が高い！」
そいつはやばい！ 早速調査開始だ！
高い靴音を立てて、轟が走り出す。
「また、変なとこ来たな……テオの仕業だな、あんにゃろめ」
急に色褪せた世界に、旧市街の魚屋『魚新』の長男坊であり、オリジナル商品『寝子島ちくわ』PR用の着ぐるみ『ちくわくん』の中の人、新井 すばるもまた、端正な顔を歪めた。
テオが世界を切り分けた、ということは何かあったのだろう。
誰だって、そう考える。ボクだって、そう考える。
ならば支度をせねば。
「って、チクワしか持ってねーっ! しかも、ミニサイズ1本……」
すばるにとってちくわは、ウェポンでもある。
彼のろっこん『ちくわ☆ビーム』は、ちくわから冷凍ビームを撃ち出す能力なのだ。
「まずい……また巨大なサンマとか出て来たら、この装備じゃいかにも心もとないな……」
仕留め損なったあのサンマも、いつか戻ってくるかもしれないのだ。
「ふふふ、しかしこういう時に、探偵は慌てやしないのだ」
すばるは、余裕の素敵スマイルを見せる。
誰も見ていないのが残念でもあるが、幸いここは店。
器具も食材も、十全だ。
「丁度いい、鬼ほどでかいちくわを作って、敵に備えよう」
うん、探偵全く関係ないな。なんて、すばるはセルフ突っ込み。
鬼ほどでかいちくわを製作する、手は休めず。
すばるは考えをめぐらせる。
白黒の世界……。
そんな世界に切り分けられた、敵とはいかなるものなのか。
考えろ、ボクのスーパーコンピューター！
「ちーくーわ、ちーくーわー、ちーくわ……」
整然と並んだ、顔の付いたちくわがくるくる回りながら、踊る様を想像しながらどうぞ。
チーン、ひらめいた!!
すばるのスーパーコンピューターが、答えをはじき出した。
「ははぁーん、読めた！ ラスボスはパンダだな！！」
きっと山ほど大きなパンダに違いない。
「よし笹でも練り込んどくか。
己の好物の香りのする、ボクのパトスで昇天出来れば、巨大パンダも本望だろう、うん」
ハトに豆鉄砲ってやつですね、わかります。
「これ焼くのも大変だなって……うお、火の色が白黒でわからん。おのれ巨大パンダめ、妨害工作か」
ううん、わからないけど、きっとそう。
「なぁーに心配ない、この世でちくわを最も愛する男に不可能はない。
長年の勘と経験で、とびっきりの土管ちくわを、焼き上げて見せる」
「おーい、こっちで何か変わったこととかなかったか？」
物音を聞きつけて、轟が魚新に顔を出した。
ド派手な衣装が、あまりに鮮やかで。すばるは思わず、口笛を吹いた。
「これはまた、カッコいいヒーローの登場だ。こちらは大丈夫だよ。今、マイウェポンを製作してたとこさ」
とんでもないサイズのちくわを指差して、すばる。
すばるは魚屋の跡取りの意地と芸術家のセンスで、土管サイズのちくわを完成させていた。
白黒で分かりにくいが、食欲をそそるセクシーな焦げ目がさすがだ。
「ドカンと一発やるには、いいサイズか」
キリッとダジャレも決まって。すばる、サムズアップ。
「ああ……ソウダナ……」
人のいい轟が少し、引きつった。
「うん。綺麗に焼けたけど、敵はまだかな？」
轟の手を借りて、自重でヘタれる土管ちくわを通りまで担ぎ出して、すばるはキョロキョロ。
「なあ、これ本当に撃ち出せるのか？」
「心配はいらないさ、ボクが装備すればバッチリ！」
「装備？ 自分で、穴に入んの？」
それ、なんてちくわくん？
ていうか、轟は知らない事だが、すばるの冷凍ビームのサイズ限界は、腕の太さだ……。
そんな気まずさも、いずれタイムアップで土管ちくわと共に、消えてしまうのだけれど。
せめて持ち帰れれば、世界最大のちくわとしてギネスに載っただろうに。
なにはともあれ。
「パンダやーい」
轟が去り、独りパンダを待つ、ユニークな すばる君に。
月が綺麗ですね（I love you）。
モノクロームの世界を目にした風雲児 轟は、不測の事態に備えるため即座に『戦衣着装』し、自作ヒーロー『ザ・ストレイト』に変身した。
切り分けられた世界。周囲には人目はない、均整の取れた身体に、たやすく衣装を纏う事が出来た。
「しかし、いつもならテオから、何かしら指令みたいなのがくるけど。今日は何もないな？」
人のいない街は、とても静かだ。
自分の靴音だけが、妙に耳に残る。
悲鳴の一つでもすれば、すぐにでも駆けつけるのだが。
「状況から考えると、この全部灰色になってる状態が、ヤバイってことか。
そして、テオから連絡が無い……つまりテオも、今回の事件に巻き込まれてる可能性が高い！」
そいつはやばい！ 早速調査開始だ！
高い靴音を立てて、轟が走り出す。
「また、変なとこ来たな……テオの仕業だな、あんにゃろめ」
急に色褪せた世界に、旧市街の魚屋『魚新』の長男坊であり、オリジナル商品『寝子島ちくわ』PR用の着ぐるみ『ちくわくん』の中の人、新井 すばるもまた、端正な顔を歪めた。
テオが世界を切り分けた、ということは何かあったのだろう。
誰だって、そう考える。ボクだって、そう考える。
ならば支度をせねば。
「って、チクワしか持ってねーっ! しかも、ミニサイズ1本……」
すばるにとってちくわは、ウェポンでもある。
彼のろっこん『ちくわ☆ビーム』は、ちくわから冷凍ビームを撃ち出す能力なのだ。
「まずい……また巨大なサンマとか出て来たら、この装備じゃいかにも心もとないな……」
仕留め損なったあのサンマも、いつか戻ってくるかもしれないのだ。
「ふふふ、しかしこういう時に、探偵は慌てやしないのだ」
すばるは、余裕の素敵スマイルを見せる。
誰も見ていないのが残念でもあるが、幸いここは店。
器具も食材も、十全だ。
「丁度いい、鬼ほどでかいちくわを作って、敵に備えよう」
うん、探偵全く関係ないな。なんて、すばるはセルフ突っ込み。
鬼ほどでかいちくわを製作する、手は休めず。
すばるは考えをめぐらせる。
白黒の世界……。
そんな世界に切り分けられた、敵とはいかなるものなのか。
考えろ、ボクのスーパーコンピューター！
「ちーくーわ、ちーくーわー、ちーくわ……」
整然と並んだ、顔の付いたちくわがくるくる回りながら、踊る様を想像しながらどうぞ。
チーン、ひらめいた!!
すばるのスーパーコンピューターが、答えをはじき出した。
「ははぁーん、読めた！ ラスボスはパンダだな！！」
きっと山ほど大きなパンダに違いない。
「よし笹でも練り込んどくか。
己の好物の香りのする、ボクのパトスで昇天出来れば、巨大パンダも本望だろう、うん」
ハトに豆鉄砲ってやつですね、わかります。
「これ焼くのも大変だなって……うお、火の色が白黒でわからん。おのれ巨大パンダめ、妨害工作か」
ううん、わからないけど、きっとそう。
「なぁーに心配ない、この世でちくわを最も愛する男に不可能はない。
長年の勘と経験で、とびっきりの土管ちくわを、焼き上げて見せる」
「おーい、こっちで何か変わったこととかなかったか？」
物音を聞きつけて、轟が魚新に顔を出した。
ド派手な衣装が、あまりに鮮やかで。すばるは思わず、口笛を吹いた。
「これはまた、カッコいいヒーローの登場だ。こちらは大丈夫だよ。今、マイウェポンを製作してたとこさ」
とんでもないサイズのちくわを指差して、すばる。
すばるは魚屋の跡取りの意地と芸術家のセンスで、土管サイズのちくわを完成させていた。
白黒で分かりにくいが、食欲をそそるセクシーな焦げ目がさすがだ。
「ドカンと一発やるには、いいサイズか」
キリッとダジャレも決まって。すばる、サムズアップ。
「ああ……ソウダナ……」
人のいい轟が少し、引きつった。
「うん。綺麗に焼けたけど、敵はまだかな？」
轟の手を借りて、自重でヘタれる土管ちくわを通りまで担ぎ出して、すばるはキョロキョロ。
「なあ、これ本当に撃ち出せるのか？」
「心配はいらないさ、ボクが装備すればバッチリ！」
「装備？ 自分で、穴に入んの？」
それ、なんてちくわくん？
ていうか、轟は知らない事だが、すばるの冷凍ビームのサイズ限界は、腕の太さだ……。
そんな気まずさも、いずれタイムアップで土管ちくわと共に、消えてしまうのだけれど。
せめて持ち帰れれば、世界最大のちくわとしてギネスに載っただろうに。
なにはともあれ。
「パンダやーい」
轟が去り、独りパンダを待つ、ユニークな すばる君に。
月が綺麗ですね（I love you）。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2013年06月14日
- 参加申し込みの期限
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- 2013年06月21日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2013年06月21日 11時00分
