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モノクロームと老婦人
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▼テオなら俺の隣で寝てるぜ
牛乳、卵、生クリーム、お砂糖、それにバニラエッセンス。
透明な硝子の容器を、腕一杯に抱えて。
普堂 しおり
は、桜花寮の調理場を目指していた。
「今日は、焼きプリンの練習しちゃおっと♪」
たくさん作って、皆で頬張れば、きっと楽しいに違いない。
お楽しみを頭の中で思い描きながら、足取りも弾む しおりだったが。
「にゃぎゃあああぁぁぁっ!!!?」
調理場から、猫の悲鳴が聞こえてきた。
「!? 今、猫のさかり声が聞こえたような……?」
そして世界は切り分けられる。
「ほへ。世界が黒胡麻プリンになった。この強引な展開……テオさんまた事件っすか!?」
事件というわりには、どこかおどけた調子で、声が聞こえた方へ向かう。
「あ、トシコさんー! 大丈夫?」
調理場の入り口から出てきたトシコは、痛そうに時々立ち止まっては、腰をさすっている。
「あら、しおりちゃん……あなたも来てしまったの? 私だけだと思っていたわ」
しおりを見たトシコは、えらく驚いたようだ。安心させるように、力強く頷いてみせる。
猫型ストラップを手首に巻き、トシコに手を貸した。
「ありがとう、イタタ……助かるわ。ここでも、しゃんと歩けないものなのねぇ……」
「ここでもって……転んだの? 大丈夫?」
老婦人を支え。歩調を合わせながら、しおりも歩き始めた。
「さっき、猫の鳴き声が聞こえたけど」
「ああ、それね。私ったら、うっかりして、猫ちゃんの尻尾を踏んじゃったのよ……悪い事をしたわ」
しおりは、なるほどその拍子に世界を切り分けたのか、と肩をすくめる。
「あれテオ、女子寮で寝てたんだ? 男の子なのに」
「あの綺麗な猫ちゃん、テオくんて言うのね。ちょくちょく寮の周りで、見かけるわよ」
ふうんと頷いてから、しおりは納得した。
そう言えばテオは
野々 ののこ
を護っているのだった。
ののこは桜花寮に住んでいるから、テオが女子寮にいても、なんらおかしくはない。
「そのタッパー、誰かに届けるのかな。私も一緒に行きますー」
旅は道連れ、世は情け。
トシコの周りには、しおりの他にも人が集まり始まる。
「……おばちゃん、どうしてここにいるの?」
シーサイドタウンの手芸用品店で、趣味のぬいぐるみ作りの材料を購入して帰宅する途中だった、
笹暮 真秋
が駆け寄ってきた。
真秋の肩には、お気に入りのぬいぐるみが、ちょこんと鎮座している。
そしていつも文字が変わるという、変Tシャツの文字は『お正月まであと○日』。
しおりと同じように彼も桜花寮住まいで、高齢で動きの鈍いトシコを見かねて、何度も手伝いを買ってでているため、トシコの覚えがいい。
「マシュー君……あなたも死んじゃったの……!?」
「……え? どうしてそうなるの?」
「あ、そう言えばトシコさん。さっき『ここでも歩けない』って」
きょとんとする真秋に、しおりは先ほどのやり取りを説明した。
「……あー、なるほどなるほど。……うーん……多分、ここは夢の中なんじゃないかなあ」
無表情な中に、あるかなしかの微笑を浮かべて。
真秋は静かな声を降らせる。
テオが世界を切り分けた話は、ただでさえ混乱したトシコには理解しづらいだろうし。
きっと知る必要も無い。
「……転んだって言っても、頭を打ったわけじゃないよね? きっと僕ら、同じ夢に迷い込んだんだよ」
「同じ夢……?」
「うん、そんな感じだね。心配しなくても、しばらくしたら目が覚めるから。
今も暗くて、雨が降りそうに見えるけど、きっとすぐに晴れますよっ♪」
しおりはトシコの手を取った。まだあどけなさを残す顔に、精一杯の笑顔を浮かべて。
「……あのね、トシコさん。
この島には不思議がたくさんあって、やりたい事もいっぱいで。時々、私達の帰りが遅かったり、怪しく見えちゃうかもしれないけど……。必ず無事に戻るから、心配しないで待っててね!」
しおりが言い終わらぬうちに、あちらから燃えるような赤い髪をなびかせて
神薙 焔
と、何やら憤慨した様子の
吉祥寺 黒子
、そして
畑生 言嗣
が悠然とやって来るのが見えた。
「またテオ君の仕業かね? 全く飽きさせないものだ」
額に落ちてきた髪を後ろに流しながら、言嗣が言う。
「畑生、余裕かましてる場合かよ! いきなりなんだよ! この灰色世界は!!
またもれいびの攻撃か! クソ……これだからもれいびは……。
せっかく今日は自信作のクッキー、たくさん焼いて
さとみ
ちゃんと、
平助
に配ってこようと思ったのに……。
予定が滅茶苦茶じゃねーか!?」
怒鳴り散らす黒子の腕には、かわいくラッピングされた紙袋が二つ。
「そうかい? ふふふ……なかなか興味深いし、刺激的だと思うがね?」
「何も面白くねーよ! ったく!!」
「吉祥寺君、そんなに怒ってばかりでは、美容と健康に悪いんじゃないかね?」
「余計なお世話だよ!」
睨み上げる黒子を、言嗣は意に介した風もない。
「まあしかし、妙な空間に来てしまったね。周囲は灰色……か。まるで古い写真の中のような世界だね。
まあいいさ、私は私で、気楽にさせて貰おう」
二人のやり取りに、普段は勝気な焔も苦笑い。
「色彩がないだけで、実害はないのかもしれないけれど。確かに、精神的衛生上よくないわね」
もしずっと一人で歩きまわってたら、気が滅入ってしまったかもしれない。
少々賑やか過ぎる気もしなくもないが。焔にとっても、この二人と出会えたのは、幸運だった。
「生命の気配と色彩がないだけで、気温もなんだか下がった気がするわね。
まるで本で読んだ死後の世界。行き先が決まるまで、魂が留め置かれる辺獄のようだわ……」
焔が感じたそれは、奇しくもトシコが感じたものと同じで。
「お、おい……脅すなよ……」
クッキーの袋をぎゅっと抱きしめて、黒子は縮み上がる。
会いたいと願ってやまず、先に逝った両親の影が胸を過ぎるが、予感を嬉しいとは思えなかった。
それよりもこれでお別れなのかもしれないと思うと、さとみや平助、出来たばかりの友人達に会いたい気持ちで、狂おしい。
(待て待て……落ち着け……! こういう時こそ、平常心……クールになれ!)
いつものように、黒子は舌を出す。
「大丈夫、『俺は幸運だ』」
そして大きく、深呼吸。
そうすると、ようやく落ち着いてきた気がする。
「ははは。しかし私の周りは、いつでも極彩色だよ。いや、ここは私色に染めてやろうと言った方がいいかね」
言嗣は変わらず、マイペースだ。
「……あなたはきちんと筋道を立てて話す方法を、考えたほうがいいわね。
煮詰まった考えを、いきなり他人に話すものじゃないわ。悪いけど、言ってる意味がわからないわよ」
「理解ね。まあ私は、どちらでも構わんが……ん?」
無遠慮に踏み込んでくる、焔のエメラルドの瞳から顔を上げた言嗣が、脚をとめた。
「とりあえず近くに人は居ねぇか、探してみるか……どうした? 畑生」
「あれは……そう。桜花寮の母たる存在、トシコ婆さんではないかね」
「あらほんと、人がいるわね」
「ははっ、だから言ったろ? 俺は幸運なんだよ、おーい!」
黒子はすでに走り出している。
「あら、寮母さんなの? 巻き込まれちゃったのね、他にもいるみたいだけど。
どこへ行くのかしら? 困ってるなら手伝わなきゃ」
「ふむ、あの足取り……。はっきりと目的意思と、目標場所があって歩を進めているようだ。
さて……気になるね」
「婆さん、何してるんだ?」
早速尋ねた黒子に、トシコは不思議な体験をしている事、それでも行きたい場所があると打ち明けた。
「……そっか、なら俺と同じだな。
しゃあねぇ、これも何かの縁だ。一緒に行動してやるよ。婆さん、足腰悪いんだろ?」
不安を吹き飛ばすように満面の笑みを浮かべた黒子が、屈んでトシコに背中を向けた。
「ホラ、俺がおぶってやるよ。遠慮すんなって!
こういうのは年長者の特権だ。疲れてそうな顔見せてねェで、大人しくおぶられやがれ!」
「あら、案外優しいのね」
そっと耳打ちする焔に、黒子はそっぽを向く。
「べ、別に……! 困ってる奴を見て、無視するほど腐ってる訳じゃねェし……決して寂しい訳じゃあ……!」
「なあんだ、寂しかったの?」
「だから違うってば!」
「いいわ、じゃあそういうことにしておいてあげる」
悪戯っぽく手を上に上げた焔に、周囲の面子からも笑みがこぼれた。
「はてさて……見てみれば、他にも巻き込まれた者はいるようだ。
ふむ、ここは一つ、協力というのも考えねばならないね?」
言嗣の言葉は提案ではなく、彼の中では決定事項のようで。
別段、反対する理由もないので、一同はそのまま行動を共にする事になった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月14日
参加申し込みの期限
2013年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月21日 11時00分
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