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「うお!? 周りの色がなくなっ……」
突然の事態に、
桜井 ラッセル
は一寸、自分がおかしくなったのかと面食らった。
「ぬ? また何かの異変かねぇ、さくくん」
晩春、お天気が良いからと
真辺 伸幸
は、木陰で本を読んでいた。
ラッセルはその隣、風の通る気持ちの良い場所で、苦手な英語のノートに目を通していたのだが、途中で放棄して、ぼんやりと空を見ていたのだ。
ラッセルの声に顔を上げた伸幸の肌も、羽織っていたライトグリーンのカーデも、先ほどまでと変わらない。
「あ、テオの世界か。ここ……へー、俺らはまんまなんだ」
しげしげを周りを観察し、次いで自分の身体に目を落とす。
ラッセルのブロンドの髪も、色褪せる事無く、淡い輝きを放っている。
「あっれー、ねこったー息して無いぞ!?」
情報収集しようとしたラッセルは、うんともすんとも言わない携帯を、諦めてポケットにねじ込んだ。
「ほんと? ぬんー……。とりあえず俺と、さくくんの色は残ってるねー…」
伸幸の方も、辺りをきょろきょろ見回していたが、やがてへにょりと笑った。
「危険は感じないしー……とりあえずは安心、かなぁ」
小首を傾げ、自分の手をパタパタ。
手元の本も、のんびりとした彼らしく、鷹揚な動作でばさばさと揺する。
「本の色も残ってるー……」
伸幸が見上げれば、空は暖かな灰色に感じられた。
「やあ、黒と白の濃淡のみかぁ」
「色の抜け落ちた世界、忘れた世界みてー……その中で俺らだけが色をもってるって……なんか」
同じ空を見上げたラッセルの感想は、伸幸とは違っていた。
ナイーブで多感な彼には、この世界は言い知れない恐怖を与える。
怖いな、色が消えていきそうで。
親しい友人にも、吐き出せず言葉を飲み込む。
その身体が、僅かに震えた。
そんなラッセルに、穏やかな態度を崩さずに、伸幸は七夕をテーマにした絵本から、切り離した赤いセロファンを、掲げてみせる。
伸幸の視界の風景が、情熱的に赤く染まる。
青、緑、黄と色のセロファンを翳せば、色ごとに全く違う表情を見せる世界。伸幸は深い息を漏らした。
「色って賑やかだったんだねぇ」
(セロファンで透かした風景は、単色のまま混ざらず滲まず本当に綺麗だけれど、ただそれだけで……)
現実世界のような、たくさんの色が織り成す複雑さがなくて。
まるで、絵空事。
「人が居ない他にも、寂しく感じた理由はこれかぁ」
「ぬんー、そう言えば。俺のろっこんって、元の世界の自室にも帰宅出来るのかねぇ」
伸幸のろっこん『帰宅ロジック』は、影の中から「帰る」と言った時、自室の机の上に帰宅出来る。
「んー、どっちだろうな? でも、もし現実世界の方に帰っちゃったら、真辺もうカムバック出来なくね?」
「確かにー。別世界の俺の部屋を行き来できれば、話は別だけど……」
考えていても仕方ない、やってみよう。
伸幸が、自分が隠れられる影の中に移動する。
イメージは色彩溢れる『フツウ』の自分の部屋。
この白黒の世界を抜けて、部屋の机上へ帰宅する感覚。
迷わないよう瞼を閉じて、瞼の裏に色づいた猫鳴館のフツウの部屋を思い浮かべて――。
「『帰る』!」
眉をしかめるラッセルの前で、伸幸の姿が掻き消えた。
話し相手がいなくなり、再びラッセルを虚無感が襲ってくる。
「あーっ、もう。俺もこの世界、満喫してやろ!」
自分に言い聞かせるように、ラッセルは首から提げたオルゴールの鍵を握り締めた。
『黄色いピヨコ』で変身した、カナリアが羽ばたく。
カナリアになったラッセルは、早速寝子島を飛び回る。
囲むように海の帯で縁取られた島が、眼下に広がっている。
生き物は、たまに自分達と同じように巻き込まれた人影があるくらいで、他には誰もいない。
木に止まれば、確かな感触。
全身を吹き抜ける風は、来る前と全く変わらない。違うとすれば、体感温度だけ。
(本当に、色が抜けただけみたいだな……いや、ねこったー動いてなかったから、細部はあれこれ違うのか)
何だろう、少し、粗雑?
(真辺はちゃんと、元の世界に帰れたかな?)
その頃。
ラッセルに心配された伸幸は、自室の机の上で正座して、ぬんぬんいっていた。
「なんたるー……脱出できなかったぁー……」
白黒の自分の部屋。
見慣れた光景なのに、なんだかおすましして見える。
過激な友人が
ブチ抜いた壁
が、そっくりそのままなのが異質だが。
「あの無くなった壁も、やっぱり俺の気のせいじゃなかったんだなぁー」
へにゃり、苦笑しつつ。
伸幸は少し、複雑な気分に陥った。
手ごたえはあったようにも、思うのだが……。
答えは、この世界を作り出したのが、他でもないテオだという事にあった。
この世界の影響下から逃れるには、らっかみ
テオドロス・バルツァ
の能力を超える必要がある。
伸幸の『帰宅ロジック』と、テオの『かみさまクリエイション』が、ぶつかり合った結果が、今回のこれだ。
例え寝ぼけていも、まだもれいびがらっかみの力を超えるのは、不可能だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月14日
参加申し込みの期限
2013年06月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年06月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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