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●シーサイドコール・アンドコール
一年中シャッターを切り続けるカメラマンにも休日はある。
ヒュー・ヒューバート
にとってはそれが今日だった。
写真の整理をしようか。それとも布団に寝転がっていようか。どのみち寒い2月の空の下、自宅で過ごすのがよかろうと考えをまとめかけていた所にかれの携帯電話が鳴った。
画面には
城山 水樹
の名前が表示されている。
はて、自分が休みであることを伝えていただろうか。ヒューは電話を取ってみて、一瞬耳を疑った。
『時間空いてる? じゃあシーサイドタウンまで来て。水着持参!』
水樹はヒューの恋人である。
付き合ってどのくらいになるかはさておき、手を繋ぐだけで一呼吸いるような間柄である。
急に電話で呼び出して突発デートとは珍しい。
それに、なんて言った?
「水着……持参? 真冬だぞ」
スマートホンの通話終了ボタンをタップして、水樹は小さく息をついた。
電話の向こうで彼が正気を疑うようなことを言っていたが、とにかく来れば分かると押し通してしまった。
「テンション、上げすぎたかしら」
だがもう水樹は止まらない。
冬の空に海が生まれたその瞬間から、水樹の脳内ではストップザシーズンかつインザサンなのだ。
スキップまじりで自宅のドアを引っ張り開け、靴を放り出す勢いで衣装ケースに飛びついた。
オフシーズンの服はどこへしまっただろうか。いや、わざわざシーズンごとにしまうような主婦力の高い収納術は持ち合わせていない。
水着っぽいものを水着っぽい箱に突っ込んでいる筈。
ケースを開くとぎっちりと水着が詰まっていた。
読者モデルあがりの水樹は控えめに言って服持ちだ。水着だけでもどれだけあるか数え切れない。
だが迷っている暇はなさそうだ。
「目を瞑って最初に掴んだものを……っ」
水着を掴み取り、目を開けて。
水樹は小さく呟いた。
「わお」
水樹は冗談は言うが、意地悪な嘘をつくような女性じゃない。
突拍子も無いことを言っても、その通りにしてみれば理由が分かったりするものだ。
「とはいえ、こんな理由だとはな……」
シーサイドタウンの水着売り場は大盛況だ。
女の子同士で水着を選び合ったり、カップルが水着を手にとってきゃいきゃいしている。
真冬に。
その理由は窓の外。空に浮かんだ広大な海にある。
既に多くの人が空海に飛び込んではすいすい及んで遊んでいる。
なるほど、こんなものを目撃すればテンションが上がるのもむりはない。
ヒューはオフシーズンに水着が売れまくってほくほく顔の店主に適当な水着を選ばせて買うと、早速待ち合わせ場所へと向かった。
ヒューは義理堅くて真面目な男だ。
たとえ真冬に水着を持って海辺へ来いと言われたとしても、とりあえずは言うとおりにしてくれる。
それを持って観覧車で待ち合わせだと言っても、疑うこと無くやってくる。
「待ったか?」
ついさっき購入したであろう水着ショップの袋を手に、ヒューが観覧車の下へやってきた。
「ぜんぜん」
ヒューを待つ時間が永遠にも思えるほどに待ち遠しかったが、そう伝えて喜ぶ彼でも無いだろう。
「観覧車、乗りましょ」
水樹は後ろの観覧車を親指で指し示した。
大観覧車は寝子島シーサイドタウンのシンボルとも言える建造物だ。
頂上まで行けば島を見渡すこともできる。
けれど今は観覧車が途中から空海にとっぷりと浸かって、海へと続くゴンドラの様相をていしていた。
窓の外が海で満たされた頃、水樹は上着を脱いで椅子に置いた。
「どうした、暑いのか?」
「ちょっとね」
等と言いながら、水樹はおもむろにシャツを脱ぎ捨てて見せた。
目を剥くヒューを見下ろして、片眉を上げてみせる。
服の下には、ちゃっかり水着を着てきたのだ。
苦笑するヒュー。
そうそう、その顔が見たかった。
「ヒューも着替えて。さ、行きましょ」
水樹はそう言って、観覧車の外を指さした。
普通観覧車というものは内側から開くしくみにはなっていない。どんな理由であっても、途中で外に出ては危険だからだ。
とはいえ今回は事情が事情。観覧車の上側で扉を開ける係がノックで扉を開けるか聞いてきた。
水樹はプールにやってきた子供のように大はしゃぎだ。
行かない理由が無いだろう。ヒューは肩をすくめ、スタッフに扉を開けるように言った。
さすがは空に浮かぶ海といったところか、扉をあけても観覧車の中にまで水が入ってくることはなかった。まるでゼリーのような境界に手を沈めると、とぷんと身体が空海へと入っていく。
「ヒュー」
水樹が手を伸ばす。
その手を握る。
まるで当たり前のように手を握りあい、二人は熱帯魚の泳ぐ空海を進んでいった。
上には空。下には町。まるで鳥だ。
しかも横には恋人ときている。
きっと同じ気持ちなのだろう。水樹は子供のようにはしゃいで、もう一方の手を出してきた。
両手を繋ぐ。
くるくると回る。
どこが空で、どこが陸なのか分からないような、二人だけの流れの中に身を任せた。
水樹が何か言った気がする。
ヒューも何か応えたように思う。
そして二人は、当たり前のように、浅く柔らかく、唇を重ねた。
電話をとったあの瞬間から、こうなることを決めていたみたいに。
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担当ゲームマスター
青空綿飴
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年08月22日
参加申し込みの期限
2016年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年08月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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