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デイ・トリッパー 〜赤い調香師〜
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「何でもいいから外へ出るのよ!」
大道寺 紅緒
の声に背中を引っ叩かれて、混乱しながらも明るい場所を目指した。
鍛錬の最中に呼び出されていた
楪 櫻
が持ったままだった模造刀を反射的に振り回すと、
八神 修
と
佐藤 英二
が素早く脱いだ上着で蛇を掻き分ける。何人かがそれに続いた。
御剣 刀
も同じく防護した腕を振りながら、同時に蛇を蹴って進んだ。「蛇の頭を踏みつぶして確実にとどめを刺しておきたいけど——」そんなことまで手が回らない。
「数が……多いなッ!」
鬱陶しさごと振り払うように数匹をまとめて蹴飛ばして、ついに恐ろしい洞窟からの脱出を果たした。
紅緒が外を指定したのは推測だったが運良くそれは正解で、皆が光に身を晒した時、追っ手の蛇たちは見えない壁に阻まれるように急停止し、暗闇へ引き返して行った。
「此処は『境界』——、混濁した夢が別たれる地」
紅緒の言葉は独特の感性が不断に盛り込まれ分かり辛い。しかし英二は重要な部分を理解していた。
「もう一度洞窟に戻って、蛇に集られている人達を連れて……ここに飛び込んだら目覚める感じかな?」
「可能性としては十分でしょうね。
犠牲者達を拘束している以上ポベートール(*悪夢の神)は『彼』であるけれど、その手が及ばないところまで運べれば——」
「『彼』、か……。
大道寺さん、あの少年……イリヤ君だと思う?」
「個人として回答させて貰うのなら『No』ですわね。英二さんも
イリヤ・ジュラヴリョフ
の性格は理解しているでしょう、彼の感受性の高さは並以上ですもの。他人が傷つくことを自分のこと……、いいえそれ以上に想う人間に見える。
そんな彼があれ程の犠牲者を出し、私達を笑顔で傷つける理由がない。
夢の中にも外にも、イリヤの『兄さんたち』は居ませんでしたわ」
恵御納 夏朝
——その別人格と自称する夏夜は、ろっこんの重量変化を起こすシールの枚数を確認しながら「やっぱり」と呟いて、修へ首を回した。
「あの少年はレナート先輩の弟?」
「かもしれないと言う話しをしている。だが生憎と俺はイリヤ君を詳しく知らない。
御兄弟が迎えに来てくれると良いんだろうが、知らせても知らせなくても……あれでは辛い思いをするのだろうな」
会話を耳にしながら
ロベルト・エメリヤノフ
は歯噛みしている。
「双子たちはどこだい? いつもは過保護なくせに肝心なときに」
(でもこの状況をどうにかしないと文句も言えないね、助けないと後味悪いだけ)
志波 武道
も同じく深い考えに頭を置いていた。
イリヤの二人の兄がこの場に居たら、とても冷静ではいられないだろう。きっと我が身を投げ打ってでも助け出そうとするに違いない。
二人がかつてそうした事を、その結果を知っているからそう思うのだ。
(知った分なんとしてもイリヤを助けたい)
彼が密かに握りしめた拳を、櫻は静かに見つめていた。「志波——」と呼びかけ、彼がこちらを見るのを待った。
「櫻ちゃん……、はは、シャレにならないなコレハ」
「もし志波が動けなくなったりしたら真っ先に手を貸すつもりだ」
「——頼む」
武道は大切にしたい恋人に危険な場所にいてほしくない不安と、頼りになる相棒が側にいる心強よさを綯い交ぜにして頷いた。
そうする間に、紅緒たちは白い少年について早口の話し合いを続けていた。彼はいつものイリヤだとは言い難いが、容姿と紅緒の名を呼んだことから全くの無関係とは結論付けられない。
そこで
呉井 弦月
は推測を立てた。
「何かが犠牲者たちにとりついて、弱らせているのかもしれません。先輩がああなった原因も同じものじゃないですか、何を吹き込まれたか分からないけれど……」
イリヤも現実の世界では他の犠牲者たちと同じように昏倒していた。彼も取り憑かれた一人なら、精神に干渉されている可能性が出てくる。
市橋 誉
は白い少年が話した言葉に注目していた。
「幸せな世界は、僕だけのもの……、幸せな夢に囚われているという事か」
新江 天懸
は「良く事情は分かんねーが」と躊躇いつつも口を開いた。
「と、友達として助ける必要がある……よな?」
「その為にもあの白い少年を無力化しよう」
刀が皆の行動を統一させると、そこで英二がまた口を開いた。
「『夢の中だから』で済みそうだけど、冬なのに元気だよね、あの蛇達」
「神魂関係で生まれたものと見て良いだろうか」
櫻が無数の蛇に噛みつかれて柄を残し無残に砕け散った模造刀の刀身を見下ろしていると、「あの、さー」と挟まる声がある。
水海道 音春
が一仕事終えたようにゼイゼイ肩で息をしながら口を挟んだ。
「それ俺、思い当たるわ。イリヤ君最近『蛇を見る』つってて——」
数日前の中学での出来事だ。
裏庭の清掃中、突然伸びてきた手に敷地を囲む木々の方へ引き込まれた。振り返るとイリヤが悪戯が成功して無邪気に笑っていた。
「音春見た? 今の蛇! ルビーみたいに綺麗な鱗だった。日本の住宅地にはそういう種類の蛇がいるの?」
「聞いたこと無ーわそんな変なヤツ。大体冬って蛇いるかぁ?」
怪訝な顔をされたイリヤは首を傾げた。
「おかしいなあ……。誰に聞いても見たこと無いって言うんだけれど、僕は最近よく見かけるんだよ。
しかも良い香りがするんだ。兄さんたちが作る甘いお菓子みたいな……」
「あの時っつかここ数日ずっとおかしかったんだよ。ぼーっとして寝ぼけてるみたいな顔で痛い痛い腕捻んな!」
「だから離せつってんだろクソメガネ! いつまでうだうだやってんだよ!!」
突然の怒号、それも口にしたのが普段は年齢不相応なくらい鷹揚自若とした
日本橋 泉
だったのに、皆は目を剥いた。泉を掴んでいる音春の腕は筋が浮き立ち、抵抗を必死で押さえ付けていることが分かる。
「あんなの見たら気持ち分かるけど……いや分かんねーか。でも落ち着こうぜ」
諭された泉は音春の腕を悪態をつきながら乱暴に振り払い、そっぽを向いてしまった。結構な態度だが泉の元来の性格を知っている音春は気にもせずに、状況を手短に説明し始めた。
「さっきまでイリヤ君と一緒に居たんだよ俺ら。でもまじで変でさ、顔面真っ青だったし急に泣き出して居なくなるし、やばい事なるかもって思って追っかけて、ずーっと探してたらコレだった訳で……クソッタレ俺もイラついてんじゃんかよ」
音春は眼鏡を外して感情を抑えようと目を掌で抑えている。
混乱しているのは彼だけではなく、
篠原 翠響
も明らかに人智の及ばない何かにつけ狙われていたらしいイリヤの状態と、この異常な空間の恐ろしさに飲み込まれそうだった。
(なんでただの『ひと』である私がテオに呼ばれたの? イリヤを助けたいけれど……どうしよう
……なんて考えない! 気ばかり焦って衝動的な行動に出ても自滅するだけ)
翠響がパニックを起こさないように唇を噛むと、察した紅緒が「深呼吸なさい」と静かに告げて彼女の背にそっと手を置いた。そして皆の顔を見る。
「外でイリヤや犠牲者たちは呼びかけに応じなかったし震えてもいなかった。熱が30度以下まで落ちている可能性がありますわ。放置すれば不整脈を起こすかもしれないし、25度以下になればいよいよ危険。
分秒を争うのに、悠長に話し合っている場合では無くてよ」
「皆を外へ!」
英二の言葉に皆は意志を一つにして応える。その声は、洞窟の奥まで響いていた。
「……うるさいな……、眠れないじゃない」
蹲る白い影が、気だるく動いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
13人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月04日
参加申し込みの期限
2016年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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