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悪徳は甘美な美酒の味わい
眼鏡詐欺
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【訴求】
「今回は物見遊山のつもりだったけど、次の仕事現場になるとはね」
「だが、楽しいだろう?」
隣の
泉 竜次
が問えば、
鴻上 彰尋
は決まりきったような答えを返す。
「実にね」
鴻上の変装は、いつだって完璧だ。彼は今、
黒崎 俊介
の顔のみならず、声色、首から指先に至るまでの仕草、その全てを完全にコピーしている。ついでに泉にも軽いメイクと付け髭で変装を施し、別人に仕立て上げた。
おかげで悠々とカジノフロアのVIP席へ案内された彼らの元へは、すぐにも、
海原 茂
が慌てたように駆けつけた。思ったよりも大物が釣れて、鴻上は内心ほくそ笑む。
「……黒崎様。お出でだとは。今日はどのようなご用件で……」
「そう構えないでくれ、海原くん。ただの視察さ。こちらの方が、僕のカジノをご覧になりたいと仰ってね」
黒崎の取引相手を名乗った泉は、かぶったハットをひょいと取り上げ、わざとらしく付け髭を撫でつけて見せた。
鴻上は黒崎を演じつつ、海原に付き従うように立つ、
サキリ・デイジーカッター
へと視線を向ける。目を細めた彼の浮かべる、複雑な表情……海原が黒崎の子飼いであることは、彼とて承知のはずだ。その傍らで護衛などしているのには、恐らく何か事情があるのだろう。
仲間たちへも周知しておくべきかな……と考えたところで、
「これはこれは、素敵な眼鏡をお召しですね。少しお時間、よろしいですか?」
にっこり
海原へ近づきそう話しかけたのは、
芽守 健作
だった。傍らには、アタッシュケースを抱えた
呉井 陽太
が控えている。揃ってにこやかな微笑を浮かべたふたりを、海原は訝しげにじろりと眺め、傍らのデイジーカッターも遠慮のない警戒の目を光らせる。
「ここは、VIP席だ。君たちのような一般人が入っていい場所では……」
「まぁまぁまぁ! ご存じですか? 昨今、眼鏡好きな女性が増えていることを」
にかっ
口を開いた海原へかぶせるように、呉井がずいと踏み込みながらに言う。
芽守が矢継ぎ早に、
「実は私、眼鏡のセールスをしておりまして……と言っても限られたお客様にしかご提供できない、特別な眼鏡なのですが」
にこにこと笑みを絶やさない二人組の男たちは、鴻上や泉にとってイレギュラーな存在ではあった。しかし、
「眼鏡? 必要無い、これで事足りている……」
「良いじゃないか、海原くん。面白そうだ。君、見せてくれるかい?」
海原を制し、あえて鴻上は呉井へ促した。
鴻上と泉はどのみち、仲間たちの準備が整うまで、しばらくこの場へ海原を足止めしておく必要があった。眼鏡のセールス、などと突拍子もない彼らの出現は、良い時間稼ぎとなりそうだ。
呉井が喜々としてケースから取り出した眼鏡とやらは、
「こちらは、ワイヤーアート眼鏡! 無名のワイヤーアーティストが作成した、この世に二つとない逸品ですよぅ。見てください、フレーム全体で女性の裸体を、アーティスティックに表現しているんです。どうでしょう? この妖しくも美しい、魅惑の曲線! この丸みがあなたのコメカミに優しくフィット、至高のかけ心地をお約束しますよぅ」
何とも、奇妙なものではあったが。黒崎の顔で肯定の言葉を述べてやれば、苦虫を噛み潰したような顔の海原も、強くは拒否できまい。
「こちらの仕込み眼鏡は、VIPな重要人物であるあなたにこそピッタリ! ノーズ部のスイッチを押し込むと、テンプルに仕込まれた針が発射されて、不埒な輩をノックアウト! 素晴らしいでしょう?」
「おや、こちらのアンティーク眼鏡が気になりますか? さすが、お目が高い。19世紀のイギリス貴族が職人に作らせた一品で、フレームは純銀製。あしらわれたインカローズは、人の魅力を引き出し異性を惹き付けると言われていますね。実際にこれを身に着けていた貴族は、絶倫伯爵、などと呼ばれていたそうですよ?」
「これ、面白いでしょう? レンズがモザイクアートになっているんです。この眼鏡でモザイクの施された写真や絵を覗くと、モザイクが消えて見えるんです。いえもちろん、アートな目的のために作られた眼鏡ですよぅ?」
などと、荒唐無稽を絵に描いたようなラインナップではあった。居合わせた鴻上や泉、デイジーカッターにも、芽守と呉井がいかなる意図をもってこれらを紹介しているのか、目に明らかだったことだろう。
面白いのは、渋々といった調子で彼らのセールストークを聞いていた海原が、いつの間にやら、真剣に耳を傾けていたことだ。
「ほう。絶倫伯爵……か」
と言って、純銀製……というのも怪しいところではあるが、アンティーク風の眼鏡を試着し、くいと中指で押し上げてみせた仕草は確かに、様になっていた。黒崎の姿をした鴻上が手を叩き、
「似合うじゃないか、海原くん。買ってやってはどうだい?」
「そうですね。確かに悪くはない品だ」
と。そうこうしているうち、準備も整ったようだ。
VIP席へ姿を見せたのは、ふたりのバニーガール。すらりとしたスタイルを見せつけながら尻を振り、カクテルグラスを乗せたトレイを運んでやってきたところで、
「……きゃあああっ!!」
「!?」
ふたりのうち、青い髪のバニーガールがカーペットにつまずき、グラスの中身を盛大に、海原と自らの服へとぶちまけた。
「す、すみません! 今お拭きしますから……」
「ち……何をしている! 黒崎様の前で、何と言う失態を……」
「まあまあ。海原くん」
海原は激高しかけたが、鴻上は手でそれを制してなだめ、どこか意味ありげな笑みを浮かべると、
「失敗は誰にでもあるものだ。そう、誰にでもね……それより、そのままフロアに出ているわけにもいくまい? 支配人室に戻って、着替えてくるといい。君たち、海原くんを手伝ってやりたまえ」
「……は。あなたがそう仰るなら……」
白髪のバニーガールが、転んだ青髪の相方を助け起こし、海原は鴻上へ小さく目礼すると、バニーたちを伴ってエレベーターへと向かう。
付き従うふたりのバニーガール……即ち
アキ
と
レイ
のやけに扇情的な尻を見送ると、鴻上はスマートフォンを取り出し、仲間たちへと連絡を入れた。
立ち去る前に、海原は商談の成立を告げていった。呉井のアタッシュケースに今や眼鏡はひとつも無く、代わりに詰まっているのは重たい札束だ。彼は苦笑いして、
「本当に、買う人いるんだなぁ……」
「呉井さんが作った眼鏡を、私が売る。良い商売になりそうですね」
芽守の語り口は、温厚で誠実そうな物腰が功を奏して実に説得力があるし、そもそもカモになり得る顧客の情報は完璧に下調べ済みだ。それに、職人たる呉井が仕立てた商品は、少なくとも見た目には芽守の言葉を裏付けるほどの精巧さを備えていた。
彼らは詐欺師ではあるが、そこにはひとつの、譲れないポリシーがある。人は騙そうとも、
「「眼鏡に罪は無い」」
ふたりの眼鏡詐欺、その手腕はこれからも、研ぎ澄まされていくことだろう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
悪徳は芳しき香りに満ちて
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月07日
参加申し込みの期限
2016年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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