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悪徳は甘美な美酒の味わい
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【悲喜】
ぐるぐる、ぐるぐる、パスタは巡る。宙を舞うミートボール・スパゲッティは、あるいは彼らの人生にも通ずるところがあったかもしれない。
「おい、鴻上よっ。今回はっ、仕事は忘れてっ、遊ぶんじゃあ、無かったかっ?」
「まあまあ、そうっ、言わずにっ。2重に、ここでっ、楽しく遊べるじゃあないかっ」
かちかち、かちり。
鴻上 彰尋
と
夜海霧 楓
の攻防は大皿の上に留まらず、眼前の空中にて麺はぐるりぐるりと塊を成し、それを自らの皿に押し留めんがため、双方2本ずつ、4本のフォークは華麗に翻る。
「ふふ。おふたりとも、お代わりはたくさんありますから、ゆっくり召し上がっても良いんですよ?」
くすりと笑う
桧垣 万里
はそう言い、老人へ小さく頭を垂れる。
「すみません。夢中になってしまっているようで」
「何、構わんよ」
微笑ましく若者を見守る好々爺のような泉へ、桧垣が湯気の立つ紅茶を注ぐと、彼はそれを一口すすり、ほうと息を吐いた。
「ムショの中にも、君たちの話は聞こえてきてね。ずいぶんご活躍のようじゃないか」
「いやいやっ、泉さん、そちらほどじゃ、無いけどねっ……ちょっとっ、取りすぎじゃあないのかなあ、楓っ?」
「甘いな鴻上っ、手品の肝ってのはな、ありえないと油断してる時にこそ、一気にやるもんだっ」
鴻上が泉へちらりと意識を向けた瞬間に、くるくるくるとまとめられたパスタの塊は、どっさりと夜海霧の皿の上へ収まった。
高名な詐欺師と次代を担う若手泥棒三人組、その顔合わせは初めてのことではあったが、互いを聞き知ってはいたようだ。そんな彼らがここ、『カジノ・オーシャン』のレストランフロアにて邂逅を果たしたのは、裏社会の事情に明るい者なら、ちょっとした奇跡として受け止めたかもしれない。
夜海霧は勝ち取ったパスタを丸めて口へ放り込むと、
「で、さっきの話だが。察するに、泉さんよ……あんたたちの狙いは、ここの地下金庫か?」
「ご名答。プランに隙は無いと自負しているが、もう少し人手があっても良いと思っていたところだ。ダメ押しの一手がね……そんな時に、君たちが俺を見つけて声をかけたというわけだ」
乗るかい? と茶目っ気を見せて片目をつぶり、泉は誘った。先日の仕事の儲けを元手に、カジノで思うさま遊び倒そうと考えていた三人は、顔を見合わせる。
が、それも一瞬のことだ。かつん、と鴻上は皿の上のミートボールへフォークを突き立て、
「もちろん、俺たちも一口噛ませてもらおう。何なら泉さん、顔の売れてるあなたには、お好みの変装もサービスするよ」
口へと放り込み、事も無く言った。
クライアントたる彼の不用心さは確かに、
八咫 鏡
の手並みを必要としていたことだろう。あの黒崎が所有するカジノでギャンブルに興じるというなら、なおさらのことだ。
「八咫さん、まだッスか? オレもう待ち切れないッスよー!」
「もう少し待ってください。すぐに済みますから」
南波 太陽
は有体に言って、金持ちのボンボンだ。世間知らずで怖い物無し、若くて思慮に欠けるが、父親にとっては目の中にいれても痛くは無い、溺愛する息子であるらしい。カジノで遊んでみたいという彼の願いをつつがなく叶えてやるべく、その警護にと、父親は八咫を指名してきた。
八咫は南波をあやすように諭し、改めて支配人へ向き直る。
「ですから……海原さん。警備ルートは一本化すべきです。貴方は4F、10Fのいずれかで動かないほうが良いでしょう。そこらをうろうろとすべきじゃない」
「そんなことは分かっている。しかし、私は支配人だ。立場上部下には任せられない業務というものがあることを、理解していただきたいものだな」
施設内の見取り図を眺めつつ
海原 茂
へ進言するも、従うつもりは無いと言う。確かに八咫は、それなりの金と権力を持つ南波の父親がどうしてもと海原へ頼み込んだことで、その息子の警護という形でここにいるだけであり、海原にも律儀に意見を聞き入れる義理は無いだろう。
「……そうですか、分かりました。後悔なさらないと良いですが」
「やーたーさーんー!」
駄々をこねる子供のような南波に、八咫は小さくため息をひとつ。海原へ背を向け、代わりに付き添う部下たちへと告げた。
「各自、一般客の避難誘導ルートを確認しておきなさい。それから各階に伝令を配置、定時連絡を絶やさないように。千歳飴さんはカジノフロアを中心に……聞いていますか?」
「……ん? おお。すまない、聞いていなかった」
ぼんやりとスマートフォンなど弄っていた、
千歳飴 楓子
。
前回の功績
……と呼んだものか、ともかく彼女も幾人かの部下を擁する立場へと昇格していたが、その本質には変わりないようだ。
「カジノフロアの巡回をよろしく、と言ったんです。しっかりお願いしますよ。各員連絡を密に、異常があればすぐに知らせてください。七瀬さんは、私と一緒に南波さんの護衛を」
「ふぇ……よ、よろしくお願いしますっ」
内気そうな黒髪の女性、新人らしき警備員が、ぺこりと頭を下げる。
新入り、七瀬 明日奈は性格こそ弱々しいが、格闘技の腕には八咫も一定の評価を下した。つい先日に編成へ組み入れたばかりで不安要素はあるものの、これだけの巨大施設だ。目の届く範囲が広がるのに越したことは無い。
「分かった。楓子に任せるといい」
どこから来る自信なのか、胸を叩いた千歳飴にもう一度、頼みましたよ? と念押ししてから、八咫は南波を伴いその場を後にした。
去っていく八咫の背を、海原の傍らで見送った
サキリ・デイジーカッター
には、苦悩が満ちている。
「聞いての通り、先日黒崎様に恥をかかせた輩が、私のカジノを狙っているそうだ。君には私の身辺警護を担当してもらう……異論は無いだろうね?」
「……ああ。分かってる」
「そう、君ほどに分かっている者は他にいるまい。仲間だったのだからな」
真顔で嫌味を交えつつ言った海原へ、デイジーカッターは従順にうなずく。
元より、金次第の『荒事屋』だ。かつて行動を共にした彼らと敵対することとて、ありえないとは言えない……しかし彼を取り巻く今の状況は、それとは全く異なる窮地であったろう。
「君が真摯に仕事をこなしている間は、
桜栄 あずさ
の身柄は保証される。肝に銘じておくことだ」
「やれやれ、難儀なことになったものだね。世の中っていうのは、どうしてこうも世知辛いのかな」
恩人の名を軽々しく口にされ、決して心穏やかであるとは言いがたかったが、それでもデイジーカッターは平静に努め、軽口を飛ばす。
先日の一件の代償として、黒崎の人質となった彼女を案ずるのは、後だ。今はどうにかこの局面を凌ぎ、状況を打開する方法を模索しなければならない。密かに、悟られぬように。
(甘く見るなよ……黒崎)
ふつふつと、静かにくすぶる闘志を胸に、デイジーカッターは海原の背を睨みつけた。
(研ぎ澄まされた刃は、時として持ち手さえも傷つけると知れ)
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
悪徳は芳しき香りに満ちて
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
21人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月07日
参加申し込みの期限
2016年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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