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オープンスクール 〜みんなで寝子島中学校へ行こう〜
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多目的ホールと呼ばれる教室では、3年1組と2組の合同授業が開始されていた。劇の準備を始めている生徒たちは、すでに集まり始めた保護者を気にしていた。
「衿花さんのところは誰か来る予定?」
イリヤの質問に、
貴家 衿花
は眼鏡を軽く押し上げた。その仕草は彼女をクールに見せる。
「母がくる予定よ」と素っ気なく答えたものの、レンズの下の目元がいつもより柔らかく弧を描いていた。実は楽しみにしている顔だな、とイリヤは真顔で頷いた。
「な、何よその『コクリ』は。別にわたしは——」
二人が周囲の生徒を巻き込んで楽しそうにするのを遠巻きに、
新江 天懸
は壁に息を吐きかけている。
(あー……どーせ俺の所には誰も来ねえだろ)
それが寂しいとか、悲しいとか、虚しいとか——感情をのせず傍観するように思った。普段通りの授業だと思えば、普段通りに出来る。
今日の授業は2つのクラスの中でグループに分かれて劇を披露する。どの作品もタイトルの最初に『英語劇』とつく通り、台詞の全てが英語の授業だ。
役どころがメインであるほど台詞は増えて、難易度も上がる仕組みだ。出番の多い役に抜擢された天懸の台詞は、頑張っても苦しい量だったから台本を返しながらまた長いため息が出てしまう。
「やっぱ英語は、日本人には難しいんかなー」
「そうかな」
イリヤが相槌を打って返してきた。天懸は自分が将来メジャーリーガーになりたいと英語を勉強していたことは内緒にして会話をすすめた。
「今回のは丸暗記は出来ても発音がな」
「“Let me in……”のところ?」
イリヤは天懸が教師に何度か発音を指摘された箇所をあげたが、すかさずフォローする。
「でも天懸はまだいいよ。僕はRがロシアのР(*エル)みたく巻き舌になっちゃう時があるから。ちょっと違うんだよね」
するとここで泉が会話のちゃぶ台をひっくり返した。
「発音なんかどうでもいいって。通じりゃいいんだよ」
「そうだけど、学校の授業ってそういうものなんだから——」
忌憚の無い泉へ眉を下げたイリヤ。その腕がぐっと後ろに引っ張られた。
「トイレいこーぜ」
天懸は既に扉の方へ身体を向けている。
「え? でも僕らもそろそろ——」戸惑うイリヤを強引に連れて、天懸は教室を出て行った。
その時イリヤは足をもつれさせながら、不思議な光景を——否、人物を目にしていた。
奇妙な表情をしているとイリヤは感じた。
柔らかく空気を含んだ金色の髪の少女の眼帯で隠された反対側の瞳は、天懸と同じ灰色だった。
合同授業の劇は既に1組目が始まり、全クラスの授業が開始されている。
誰もいない男子トイレの入り口で、天懸は廊下を振り返った。まるで恐ろしいものに追いかけられて怯えているようだ。
「……姉が、いた」
「眼帯の、綺麗な金髪の人だね」
イリヤは天懸の様子に動揺するでもなく、突然の言葉に質問を返すのでもなく冷静に言う。
天懸は弾かれたように彼を見た。以前イリヤに打ち明けた家庭の事情は掻い摘んだものだったが、あれだけでも何かを察してくれたのかもしれない。
(……イリヤは『観察者』だ……)
イリヤはどこかが姉に、
大天使 天吏
に似ている。
自分に対する淡々とした態度や言葉の端々から、天懸が恐れる『観察者』独特の空気を感じる。
しかし一方で——。
天懸は知らず、希望に追い縋る目をしていた。イリヤはそれを察したように彼の冷たくなった片手をとって、熱を与える。
「天懸、あなたは今、迷子の子供みたいだ。
……僕は手を握ることは出来るけれど、それでも苦しいなら無理をすることは無いよ」
じっと見つめたまま、イリヤは天懸の答えを待っていた。その沈黙を静かな音が割った。
コンコンと2つのゆっくりしたノックで背後の入り口扉を逆手で叩き、泉は自分の存在を知らせた。
「——大丈夫か?」
声をかけてから足をすすめ、イリヤが天懸の手を握っているのを一瞥したものの、それについては何も言わなかった。
「調子悪いんなら保健室行けば? 先生には言っとく」
「ああ」天懸は呻くように声を吐いた。
「大丈夫だ。戻る」
教室に戻る廊下で、天懸はイリヤの横顔を見た。
(傍観者vs傍観者。俺みたいな、傍観される価値もない人間を、二人はどうやって見極めるのだろう)
彼を恐れる一方で——、自分を『友達』と言ってくれた言葉を信じたかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月01日
参加申し込みの期限
2016年06月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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