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\ オーバータイム!/
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オープンスクール 〜みんなで寝子島中学校へ行こう〜
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授業が終了し、校舎から人々が排出されはじめた。廊下で親と合流している生徒たちを横目に通り過ぎ、校門近くまで歩いてきた弦月は、ピンクのワンピースが風に揺れるのを見つけてげんなりした。
恥ずかしいから先に帰っててよって言ったじゃないか。おまけにワクワクしているのが丸分かりだ。
「母さん……」
観念して声をかけると、母親は満面の笑みで彼を出迎えた。
曰く、言われた通りに正面玄関まで来てみたら、他の生徒たちは親と一緒のものが多かった。これじゃ一人で帰る弦月が寂しがるかもしれないし、皆もそうなら恥ずかしくないと思った。
「わかった、わかったから……一緒に帰るよ……」
両手を挙げる気分で歩き出す。
出来ればこんな様子は誰にも見られたくないと思っていると、酷いタイミングで衿花とバッタリ遭遇してしまった。
「……あ。こんにちは」
いささか不自然に頭を下げてしまったが、衿花の方はいつもよりも澄まして「うちの母です」と紹介してきた。それがクラスメイトに失敗を見られ、今度こそは上手くやると決意した結果とは、弦月は知る由もない。
先輩は凄いなと尊敬を交え、自分も彼女に倣って母を紹介する。
「母です。えっと母さん、こちらは——」
衿花のことを母に紹介しながら、弦月は横目で衿花と彼女の母を見た。
(貴家先輩のお母さんは、落ち着いていて優しい雰囲気の方だな。
うちの母さんは先輩にどう思われるだろうか……。貴家先輩も貴家先輩のお母さんも、うちの母さんと気が合うと嬉しいな)
子供達による紹介が終わると、母親同士は和やかに会話を始める。二人とも目尻を落としていた。
衿花がそっと近寄ってきて、声を小さくしながら話しかけてくる。
「呉井君のお母さんって話に聞いた通り、本当に元気で楽しそうな方だわ」
「元気すぎるくらいです」
「こうやって他の家の人と会うのって不思議な気分ね」
「そうですね」
互いに自分の母親を振り返って、二人は同じ気持ちで微笑みあった。
* * * * *
同じ頃。校庭の隅では武道が友人を見つけていた。
「あ、やっぱり来てるよねそっくり兄ーズ! ドーモ!」
彼らの連れだろう英二や、たまたま一緒になったと言う誉と紅緒と陽毬と挨拶を交わす。
「俺高校編入組なんだよね」と言うと、皆も高校生から寝子島にきていたことが分かったが、エリセイとレナートだけは別らしい。
「OBなの? お世話になってたセンセとかいるのー? ほら部活とか!」
「在籍してたのは少しだけだから、部活は入ってないよ」
「担任の先生は別の学校に異動してると思うけど」レナートが校舎を仰いだ。「他の先生なら残ってるかもね。リーセさっき見てた?」
「いや、イリヤしか見てない」
「だよね」
二人は揃って肩を竦めた。
「あの頃目まぐるしかったから、周りなんか見てなかったよ」とエリセイ。
「今も見てないだろ?」
「見てない。鏡ばっかり見てる」
双子は互いの顔をじっと見つめて、ゲラゲラ笑い出した。
「先輩達の顔はともかく」英二がうまく会話をつなげた。
「イリヤ君の授業は見ていて微笑ましい気分になりましたね。英語の授業の時は特に。
ああでも、劇の時——、イリヤ君なんで怒ってたんでしょう?」
「イリヤ君どうかしたの?」
心配そうな陽毬の方を一瞥して、エリセイは指先で顎を撫でた。
「イリヤは感受性が強いんだよ。何か嫌なものを感じたのかもね。イリヤがっていうより、あの友達の方が」
「天吏さん変わってるから」
レナートは一言で全てを説明した。
「つってもイリヤも最近変よ。あれ、島外のモールでなんとか言う声優さんのイベントで泉がバックバンド出るってタカタカくんたちと出かけてった日。帰ってきた時からなーんかこうフワフワしててさぁ——」
エリセイが言っているのは、恐らく先週末の事だ。
いつもアルバイトたちへ笑顔で挨拶しているイリヤが、何故かあの日は碌に声すら発することなくそそくさと二階へ駆け上っていったのだが……。
「ねー、なんだろうねあれ、レーナ」
「知らねーよ」レナートはふいっと顎を逸らした。
「そうなんですか……。あ、先輩たちこの後どうします? イリヤ君達も誘って皆でラーメンでも食べませんか?」
「何話してたんですか?」
イリヤがひょこっと顔を出した。もう既に店へ戻っているが叔母も来てくれたお陰でかなりの上機嫌だ。
「ラーメン食べに行かないかってハナシ」武道が繰り返した。
「じゃあ泉も」
そう言ってイリヤは少し後ろに離れていた泉の手をほとんど無理やり引っ張って元の位置へ戻ってきた。
「泉、今お母さんが留守なんです。だから一緒に」
「お袋居ても料理しねーけどな」
「自炊はしないの?」と英二。
「パスタくらいなら作れますけど、面倒くさいからほぼ惣菜と冷凍とレトルトと外食っスね」
「え、それじゃ栄養——」と言いかけて泉の脳天を見上げ、英二は考え直した。成長に必要な栄養は十二分に足りていそうだ。
「養育費が有れば子供は育つ」本人曰く金の方も問題なさそうだ。
「でもお弁当もパンばかりだから、最近はたまに僕が作ってあげてるんですよ。美味しいでしょう?」
イリヤは泉の顔を覗き込んで、ふふんと鼻を鳴らした。
「胃袋掴まれてます」
「このまま上手くやって18歳になったら結婚して貰うんです」
「は!?」
真面目な顔で計画を打ち明けられて、英二と誉と武道は揃って吹き出した。
「泉はアメリカ人(*国籍)だから結婚できるでしょう。養って貰うんだ。高校に入ったら専業主夫を目指して頑張りますね。そしてしがらみのない生活へ」
イリヤが泉の腕にわざとらしくくねくねして甘えて見せると、いつのまにか反対側の腕にはエリセイがくっついていた。やはりくねくねだ。
「じゃあ俺も泉に養って貰うー」
「ハーレムはないからリーセはダメだよ。これで印税の天才は全て僕だけのもの」
「イリヤ、逆になってるぞー」
「ふふ、ふふふ」イリヤの腹黒な笑いを聞きながら、陽毬が親友の方へつま先を向けて挙手した。
「はい! 紅緒ちゃん、私も印税で養われたいです!」
「もっと多くのヒット作を出せたら考えてあげますわ。それにしてもこの人数でラーメン屋って微妙ですわねえ」
「じゃあファミレスでも行く?」を皮切りにあれこれ上がった店の名前に、紅緒は「貴方がたは素敵なカッフェーとか言えませんの?」と首を横に振った。
そうして揃って校門を抜けて行く時、高校生のレナート・ミハイロヴィチは低く呟いていた。
「子供の成長を見るのって、なんでこう……胸が苦しいんだろう!!」
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あとがき
担当マスター:
東安曇
ファンレターはマスターページから!
シナリオにご参加頂き有難うございました東安曇です。
今回は中学校を舞台にしてみたのですが如何でしたでしょうか。リアクションをお楽しみ頂ければ幸いです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月01日
参加申し込みの期限
2016年06月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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