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『戦慄! 謎のサラリーマンと、恐怖の死亡申告書!』(4)
(さて、出番ね)
成田発、中国湖北省武漢行き。
桃川 圭花
は窓際の席で目覚めると、すぐにもそこが大型旅客機の機内であること、その行き先を確認します。
そして、早くも周囲を満たしているパニックが、窓の外に見えるエンジンからもうもうと噴き上がる、黒煙によるものであることも。
(エンジントラブル? なるほどね。これは、死の局面を体験する番組というわけ……悪趣味なんだから、まったく)
脳裏にぶつくさと愚痴めいてつぶやきつつも、表情は打って変わって、圭花は薄い笑みをこぼします。乗客のざわめきや怒号が、返って頭を冷やしてくれているのかもしれません。これが彼女も幾度か出演経験のある番組の一部であること、その自覚が、圭花に次なる行動を示唆してくれました。
(死亡申告書、だったかしら? 私は受け取ってない、となると、この機内のどこかに……ああ)
見回すとすぐにも、目に付きました。
(いるじゃない。エキストラとは違う、私のよーく知ってる人が)
反対側の窓際の席で、落ち着かない様子できょろきょろとあたりを見回している、それは確かに寝子島高校の世界史担当教師、
大橋 尚
先生その人でした。
「ハイ、大橋先生! 持ってるんでしょ、死亡申告書。ちょっと見せてくれない?」
「……あ、あら。桃川さん? 奇遇ですね、こんなところで……いえそれより、どうしましょう? 飛行機、落ちちゃうって……」
「はいはい落ち着いて、私がどうにかしてあげるから」
そう。そのためにこそ、圭花は今、こんなところにいるのですから。
「ええと。申告書……って、これでしょうか? 飛行機に乗る前に、黒いスーツの男の方に渡されて……」
圭花は手渡された紙っぺらの文面を、素早く一瞥。そこには大橋先生の名前と、その死因がばっちりと記されています。
ふん、と小鼻から吐息をひとつ。
「『大型旅客機の墜落による、全身への強い衝撃』ね、なるほど」
「や、やっぱり墜落しちゃうのかしら……?」
「チ、チ。逆に考えてみて、先生? 機体が空中分解とか、空の上で爆発して木端微塵になったりはしない、ってコト」
つまり、圭花が何らかの手を打つ余地は、まだ残されているということ……とはいえそれも希望的観測で、大橋先生の墜落死を回避しようとするからには、何らかの不測の事態が起こらないとも限りません。
「どうやら時間は無さそうだから、先生、手短に言うわね。この申告書は、本物。運命……ってやつが、今ここにあるってこと。お分かり?」
「はぁ、まぁ……」
「けどこの運命ってやつがね、書き換えるのは相当に、大っ変!」
持ち前のウルトラ度胸がモノを言う、こんな局面にこそ、圭花の本領は発揮されるのです。
「障害、逆境、おまけに時間制限付き。絵に描いたような、これって大ピンチ! でもね。素敵なお話って、大抵は無理難題から始まるものだって。そう思わない?」
だからこそ圭花は、あえてにっこり、笑って見せるのです。
直後に圭花が始めた奇妙な作業に、尚先生はもちろんのこと、周囲の乗客たちまでもがぽかんと口を開け、恐怖も忘れて眺めています。
機体を立て直すより、脱出すること。それが、圭花の提案するプランでした。それも、乗り合わせた全ての乗員の、パラシュートによる大脱出!
「まずはシートを……何か切るもの……このペンでいいかしら。よっ、と……こうして切り裂いて」
尚先生の座っていたシートの背もたれへ備え付けのペンを深々と刺し込むと、びりびりとそれを破いて、内部の金属製のフレームを露出させたところで、圭花は眼鏡を外してポケットへ。冷たい椅子の骨組みへ手を添えると、
「ちょーっと、使わせてもらうわよ!」
ばきん! ろっこんを発動、バラバラの部品へ解体してしまいました。
「これを組み直して、パラシュートの骨組みにするわ。あとは布が必要ね、服とか救命胴衣とか……」
「お、おい、あんた!」
と。そんな作業を見つめていた乗客のひとりが、興奮したように圭花へ尋ねます。
「何だか良く分からんが……パラシュートだって? 本当にそれで、脱出できるのかい?」
「だったら、私たちにも手伝わせて! こんなところで死ぬなんて、ごめんだわ!」
そんな申し出は連鎖するように広がって、乗客たちや、果ては客室乗務員やパイロットたちにまで話が広がったらしく、圭花の周囲には次第に、淡くも力強い希望が満ち始めます。
もちろん、断る理由もありません。圭花は、にっこり!
「それじゃみんな、私がシートをバラしていくから、言うとおりに組み直していって」
「桃川さん。私にも何か、手伝えることはありますか?」
「そうね、尚先生には……そうそう、先生のあのいかにもニッチなコスプレ衣装って」
「ニ、ニッチ……!?」
「あれってもしかして、自作? だったら裁縫道具とか持って……」
言いかけたところで。ずずん、と耳をつんざくような巨大な爆音と、凄まじい衝撃が、機体を激しく揺さぶります。飛び交う悲鳴に混じる乗客たちの叫びに窓の外を覗くと、エンジンの片方が翼ごと根こそぎ吹き飛んでいるのが見えて、機体はやがて、イヤな軋みを上げながらに傾き始めました。
「ッ……!! 爆発はナシ、っていうのはハズレか……ううん、私が行動したことで、運命が変わった?」
何にせよ、タイムリミットは刻々と迫りつつあるようです。
「つまり、腕の見せどころってわけね。気張るわよ!!」
全てのシートを解体し、組み立て直して、毛布や服、仕切りのカーテン、床のカーペットまで引っぺがして縫い合わせ。出来上がった即席パラシュートが2人にひとつずつ行き渡るのと、激しい空気抵抗にあおられて機体が尾翼から分解を始めたのは、ほぼ同時刻。微塵の焦りも見せない圭花に当てられてか、全員が驚くべきスピードで作業、協力したことの結果であったと言えるでしょう。
尚先生と自分の腰をがっちりとベルトで固定し、パラシュートを背負いながら、圭花は叫びました。
「オーケー、行くわよみんな! 準備は良い? 良くなくったって飛ぶけどね!」
冗談めかしたそんな言葉に、不安そうな顔は、ひとつとてありません。彼女の勇気と度胸に支えられて、乗客たちはいずれも、笑みすら浮かべているのです。
「せー、のっ!!」
その日。地上の人々は、煙を吹いて空を裂く飛行機と、広がる色とりどりの布が、はらりはらりと宙を舞う姿を目撃しました。飛行機は緑深い山中に激突し、爆発炎上。小規模な山火事に発展したものの、奇跡的に、死者はただのひとりも出なかったということです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
81人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月23日
参加申し込みの期限
2016年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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