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『戦慄! 謎のサラリーマンと、恐怖の死亡申告書!』(5)
「……何だね、君たちは?」
尋ねた
恵御納 久隆
の問いには、答えるそぶりもなく。夜の路地にて、ぐるりと久隆を取り囲んだ彼らは、互いにぼそり、ぼそりとひと言ふた言を交わしただけ。日本語では無いようにも思えます。
久隆の目線が険しいのは、感情の見えない彼らの瞳が、少なくとも敵意に満ちていること。手に手に携えた刃物や鈍器が、すぐにも自分に振り下ろされるであろうことが、否応なく確信できたからです。その証拠に、
「君たちが何者かは知らない。事情も分からないが……、ぐッ」
背後からハンマーで殴打され、その衝撃に息は詰まり……けれど膝は突かずに、
「……私も黙って、殺されるつもりは無い!!」
ナイフを手に伸びてきた腕を巻き込むようにして取り、ぐるりと反転。背中をぶつけるほどの勢いで懐へ潜り込み、腰を跳ね上げ、背負い投げ。固いコンクリートに叩きつけてやれば、襲撃者はたちまち目を回して動かなくなりました。何者かは分からずとも、少なくとも、人間ではあるようです。
久隆は屈強な格闘家のような肉体を備えながらも、一介の会社員に過ぎません。ただ、日々鍛錬を欠かさず、常に備えを怠ることもありません。生き延びるために。
守るために。
「そのために、私は生きて……帰り着く!!」
あえてきゅっと締め直したネクタイ。はちきれんばかりのスーツは、彼にとっての言わば、戦闘服のようなものかもしれません。
強固にして堅牢な決意を崩すのは容易ではないと悟ったのか、襲撃者たちはぽつぽつと言葉を交わしながら、慎重にこちらへ狙いを定め、にじり寄ります。
死亡申告書。思い返すと手渡されたそれは、かつて娘から聞いた、奇妙な深夜番組を想起させました。
(まさか……これがそうだというのか?)
死因。『正体不明の集団による襲撃に伴う失血死』。
「もちろん、受け入れるつもりは無いが……ね!」
振り下ろされたバットを掴み取り、腕ごとぐいと押しやると同時に相手の股下へ足を差し込みバランスを崩し、地面へと引き倒して昏倒させ。背後から迫るナイフへ意を決して突っ込み、するりと避けて身体ごとぶつかりながら相手の胸元を取り、足を引っかけ大外刈り。鎖のようなものを持った男には、振り回すそれであえて片腕を取らせてから、剛腕で無理矢理に引き寄せ体落とし。昔取った杵柄……と言うには素人覚えではあるものの、身に着けた柔道の技は、こんな局面で命を繋ぐのに大いに役に立ってくれました。
とはいえ、
「ッ、ぐ……!」
右のももに、浅くない切り傷。鈍器を叩き込まれた左肩は、骨にひびのひとつも入ったかもしれません。気を抜いたつもりは無いものの、少しでも隙を作れば、即座に彼らの武器が久隆を苛みました。つまらないチンピラの集まりのようにも見えながら、その実彼らは組織立っていて、久隆が幾人を投げようと、意識を駆り取ろうと、一糸乱れることもありません。
真正面から逆手に突き出されたナイフを、手近にあった板切れのようなものでとっさに防ぎ、蹴りを入れて突き放したところで、
「……ありがたい。使わせてもらおうか」
道端のゴミ捨て場に打ち捨てられている、まだ使えそうなテレビ、脚の折れ曲がった椅子、古めかしい木造りの机に、巨大な桐箪笥。そんなものに紛れて転がっていた、パイプベッドの骨組みか何かだったのだろう金属製の棒を拾い上げると、風を切って迫るバットを受け止め、弾き返し。大上段に構えて、
「何があろうと、私が諦めることはない。君たちが全て倒れるか、私の気力が尽きるか……つまりは、根比べというわけだ」
傷を負い、多勢に無勢……一見して圧倒的な劣勢にも関わらず、久隆のスーツの内側に張り詰めた闘志は衰え知らず。みちみちと弾けそうなほどで、取り囲む男たちはこの時ようやくにして、彼の雄々しい気合に気圧されたようなそぶりを見せ始めました。
結局、どちらも退かず。
数十分か、それとも数時間もそうしていたのか、久隆の時間の感覚はとうに曖昧で、どれほどそうして耐えていたのかも分かりません。けれど、ともかく……彼の周囲には、意識を失くした襲撃者たち。彼を除いて、もはや動く者はありませんでした。
荒く息をつき、半ばからぐにゃりと曲がった金属パイプをがらんと放り捨てると、久隆はよろけて壁に肩を預けながらに、ゆっくりと家路をたどります。
「……悪いが……私はまだ、死ねなくてね……」
夫であること。父であること。その自覚や信念、矜持といったものがある限り、いくら傷つこうとも、何度膝を突こうとも、彼の心が砕けることは無いでしょう。
ふと思い出し、地面に落ちていた鞄を拾い上げて中から一枚の紙切れを取り出すと、それをまんじりと眺めて。ふ、とひとつ苦笑のような笑みをこぼしてから、横倒しになっていたゴミ箱を元に戻し、紙切れをそこへ入れ。久隆は、むん! と気を張って背筋を正し、何事も無かったように立ち去りました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
81人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年07月23日
参加申し込みの期限
2016年07月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年07月30日 11時00分
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