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パーフェクトワールドⅡ ~苺の宮殿に堕天の鴉は嗤う~
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一行と翼獣の仲間が見守る前で、ルークは
椿 美咲紀
へと、親愛の情を示すように頭を擦り寄せた。
そうして、真っ正面から美咲紀の目を見つめる。
その眼差しが湛える色に、美咲紀の表情がぱあと華やいだ。
「ルーク、力を貸してくれるの?」
問いに、ルークは喉を鳴らすことで応じてみせる。
ありがとう、とルークをぎゅうと抱き締める美咲紀。
それを見守りながら、
八神 修
も口元に穏やかな笑みを乗せて言った。
「俺からもありがとうを。心から感謝するよ」
こちらもまたその様子を目に、
恵御納 夏朝
は胸中に安堵の息を吐く。
(よかった……一閃さんのことを利用せずに、わかってもらうことができて)
心苦しさを感じながらも、彼を助ける利点もあるという説得材料を胸に抱えていた夏朝。
(彼は、世界を元に戻す為の……『鍵』かも、って)
ならば、彼を救うことは翼獣達の為にもなると踏んでいる夏朝である。
けれど、駆け引きのようなことをせずに済んだ事実は、彼女の心を安らがせた。
一方、こちらも美咲紀たちの様子を見遣って、きゅっと口を結ぶは
卯木 衛
。
(そうだ、俺達で運ぶのは大変だけど……翼獣達なら)
胸の内を、そんな想いが過ぎる。
それでも衛は、すぐに傍らのカイに声を掛けることができなかった。
翼獣達の痛みを、衛は自分のことのように感じていたから。
(……けど、あの人もそのままにはしたくねえ)
衛は、そっとカイの方へと視線を遣った。
それに気付いたカイが、衛の目に映る懊悩を見て取ってか優しく頭を擦り寄せる。
くぅ、とカイが鳴いた。衛の名を呼んでいる。
思うままに進めと言われたような、そんな気がした。
「……ごめん、ほんっとごめん! あの人……君の背中に乗せてもらえないか?」
その声に背を押されて、衛はカイへと、抱えた想いをそのままぶつける。
君達が怒ってんのもわかるしもっともだと思うけど、と、それが最初の言葉。
「だけど、なんていうかどうしてもほっとけないし、このまま置いてくのも、なんか違う気がするんだ」
紡がれる言葉は、洗練されたと言うよりは、ごつごつとしたものだ。
想いがそのまま音になった、原石のような言葉達。
それは、衛を心から信頼しているカイを納得させるのに、十分なものだった。
くぅ、とまたカイが鳴く。拳を握って俯く衛の顔を、ぺろりと舐める。
「っはは、くすぐったいって……カイくん、ありがとう、本当に」
ちょっぴりだけ泣きそうになりながら、衛はカイと額を合わせて、そう零した。
「話、纏まったみたいだねぃ。翼獣達に異論がないなら、オレもその方向で構わないよぅ」
ムクも納得してるみたいだし、と、
呉井 陽太
は傍らの相棒の頭をぽんぽんとする。
「で、この先のことだけど、ルークとカイが協力してくれるなら、交代で、ってどうかな」
「いいんじゃねぇか? 翼獣達の負担はなるべく少ない方がいいしな!」
陽太の言葉に、
楢木 春彦
が彼の背をぱしんと景気よく叩いた。
他の面々も、陽太の提案に頷きを返す。
「じゃあ最初は……カイくん、お願いできるか?」
衛の言葉に、勿論だ、とカイは喉を鳴らした。夏朝が、
「僕の能力で一閃さんを軽くしたら、翼獣さん達の負担、減らないかな?」
と、名無しの翼獣を撫でながら小首を傾げる。
呆気に取られている様子の犬杜 一閃の前で、
御巫 時子
はほうと息を吐いた。
「良かったです……これで一安心、ですね」
優しく表情を和らげる時子とは対照的に、くつと小さく喉を鳴らすは
御剣 刀
だ。
「逃げられなくなったな、一閃。放っていってもらえると思ったんなら、甘かったな」
軽口を叩いた後で、刀は、「初のことだけど」と言葉を続けた。
「合流したら話してみな。同じ場所に落ちてたら桜庭がお節介焼くだろうから、話できるんじゃないかな」
ケンカしてでも話さないと分からないこともあるからな、と刀。
のろのろと刀を見上げた一閃が、サクラバ? と不思議そうに繰り返す。
「そう、
桜庭 円
。森で会っただろ? はぐれてしまった俺の仲間だ」
「……ああ、あの子か。そうか……心配、だろうな」
「俺? 桜庭なら大丈夫だ、信用している」
きっぱりとあっさりと言い切って、刀は少し笑った。心配性なんだな、と。
「あの子も年齢が年齢だから、心配しちゃうのは分かるけどさ」
――いつかは信用して、その行動を見守れるようになるといいな。
刀の言葉に、一閃はほんの僅かだけ、遠くを見るように目を細めた。
「……そんな『いつか』が、あればいいんだが」
「作ればいいだろ? 向こうも一閃がどういう気持ちでどういう事を考えているのか分かってて行動しててさ」
そういうのお互いの関係が進んでいる様で良くないか? と刀は言う。
少し考えた後で、「そうだな」とだけ一閃は応じた。
衛と夏朝が一閃の元へとやってきたのは、丁度その時。衛は、カイを伴っている。
「一閃さん、このシールを貼らせてほしい。一閃さんを軽くしたら、翼獣さん達も楽だろうから」
夏朝の説明に、一閃はこくと頷いた。
大体の話は聞こえていたし、その上で一行の意に背くつもりもないらしい。
同意を得た夏朝がねこシールをぺたりとすれば、彼女の意のままに一閃は軽くなる。
次いで、どこまでも真剣な面持ちで口を開く衛。
「先ずは、この子が一閃さんを乗せます。この子の優しさを裏切る事だけはしないでください」
掛けられた言葉の重みに、「肝に銘じておく」と一閃は痛みを帯びた顔で、確かに応じた。
準備は整い、春彦と陽太が、一閃がカイの背に乗るのに手を貸す。
何とかカイにしがみついている様子の一閃を見て、
「ルークの時は私も一緒に乗れたらと思ったけど、難しそうかしら?」
と、美咲紀が「うーん」と首を傾げた。修が苦く微笑する。
「だな。俺も、ルークの友達に乗せてもらえたらと思ったんだが……」
「怪我は私が治したけど、まだきっと本調子じゃないもんね」
うんうんと頷く美咲紀。修は真っ直ぐに、進むべき道へと眼差しを移した。
「とにかく、行こう。皆を守る為に……」
はいなのです! と美咲紀が辺りに灯を点すような声でそれに応じる。
「大丈夫だよ! 皆がいるもの!」
一閃を乗せたカイの左右には、衛と夏朝が付いていた。
衛は相棒であるカイの為に、夏朝はいつでもシールを貼り直せるように。
「カイくん、大丈夫か?」
カイの頭を撫でながら、衛が心配そうな顔で零す。
けれど、カイの方は堂々としたもので、その姿の頼もしさに衛もそっと目元を和らげた。
「よっし! さっさとここから抜け出そうぜ!」
やる気十分、春彦が拳を高く突き上げる。
その姿に、ムクを撫でてやりながら陽太が優しい苦笑を漏らした。
「春彦くーん、空回りには気をつけてねぃ」
よく知った仲だからこその刺々しさのない軽口に、うっと声を詰まらせる春彦。
2人の会話を耳に留めた衛が、カイに触れる手はそのままにうんうんと頷いた。
「安全第一! 慎重に、だな!」
「ぐ、オカンだけでなく卯木まで……わかってる、急ぐケド仲間が怪我しないよう気をつけねぇとだよな」
リブが、そんな春彦の背をそっと頭で押す。
真っ直ぐ前を向く春彦に、どこまでもついていくとでも言いたげに。
小気味のいいやり取りを目と耳に、刀は静かに思案の底へ。
(先ずは皆との合流……それに、この世界から皆で脱出する方法も考えないとな)
一行の後ろについて一閃の身を案じながら、翼獣達の姿に時子も思う。
(カラスの天敵は鷹などの猛禽類のはず。騎士がカラスなら翼獣は元は鷹? 鷲?)
胸中の問いに答えは出ず、けれど時子もまた、足を止めることなく前に進むのだった。
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担当ゲームマスター
巴めろ
前回シナリオ
パーフェクトワールドⅠ ~音楽教師は白亜の鳥籠に眠る~
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年06月19日
参加申し込みの期限
2016年06月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年06月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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