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寝子島は撮影されている ~はたらくって、すばらしい。
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【Voicelog_001.wav】
「世に有象無象ひしめく都市伝説ってやつだが、それらを取り巻くルール、誕生と消滅のサイクルは思いのほか、シビアなもんだ」
「誰もが知るようなメジャーどころは、そりゃあいいさ。連中のような噂なら放っておいたって広がるし、そうして人々に認識されたなら、自然とその存在は、揺るぎないものへと確立されていく」
「だが、そうじゃないヤツは? 町の片隅で、子どもがクラスメートの気を引くためについた他愛も無いウソ、くだらないローカルな怪談話として生まれついたような、哀れで矮小な小物の行く末は? 一体どうなる?」
「消えていく。ただ忘れられ、消滅するんだ。そうしてまた次々に新しい噂が生まれては、消えていくんだ」
「うすら寒い話さ。全くもって、これが他人事じゃあないってあたりが、特に」
【『Fireman』(2)】
上へ上へと登るたび、熱気はより一層に強くなり、ビルの崩落具合も目に見えて険しくなり、足元はおぼつかなくなっていきます。たとえこれがゲームの中だと分かっていても、自然と危機感は増しました。
開けた廊下の突き当り、分かれ道にたどり着いたところで、
志波 武道
ははっとして、ごうごうと鳴く炎の向こうから届く音へと、耳を傾けます。
「!」
背後には、すぐにも迫る火の手。途端、武道の纏う空気は引き締まり、いつもの軽口は鳴りを潜めて。
「……畜生。こうくるのか……みんな、すまない。先に行っててくれ」
「武道ちゃんセンパイ……?」
その表情にただならぬものを感じた真央や仲間たちは、怪訝そうに彼を見つめます。
「これは、俺のカードだ。『孤立した生存者』……手分けして救助しなきゃ、とても時間が足りない。だから、俺が行く……みんなは、他の生存者を頼む!」
返事も待たず。背中へ追いすがる仲間の声を振り切って、武道は駆け出します。カードに記されていた文言に従うなら、それを引いた者、つまり武道はたったひとりで、要救助者を助け出さなければならないようです……それも、可能な限り迅速に。
ちょっとした障害は、バックパックに装備されている手斧で粉砕し、行く手を阻む炎は消火銃で吹き飛ばし。がん、がんと何かを叩く音を頼りに進むことしばし、その音もやがて、ずいぶんと小さくなったところで、
「……誰、か……いるの? 助け……」
「っ、そこか! 今行く!」
崩れかけた壁の向こうから聞こえる、女性のか細い声。
カードのもたらすアクシデントだとしても、単独行動にはもちろん、危険が伴うことでしょう。事実、女性は今にも炎に飲み込まれようとしている部屋の中にうつ伏せていて、踏み込むのは大いに、勇気と決断が必要でした。
けれど。武道は、迷いませんでした。
「救うさ。ゲームだろうと何だろうと……必ず!」
構えた手刀で、自身の両手のひらを交互にひと突き。皮膚感覚を麻痺させると、
「う、おおおおおお……ッ!!」
崩れた瓦礫、燃え盛る炎に炙られ熱されたそれを掴み、持ち上げて、思い切り壁へと叩きつけました。何度も。耐火服のグローブ越しにも感じるほどの熱は、手のひらへ軽い火傷を残し、後で痛んでしまうのかもしれません……けれど今は、なりふり構ってはいられません。
がん! と亀裂へめがけてコンクリート片をぶつけること数度、やがて壁は崩れ、姿を見せた欧米人らしい女性が、力ない瞳で武道を見上げました。
「た、助けに、来てくれたの……? 消防士さん……」
「ああ、必ず助ける! さあ、一緒にここを出よう」
バックパックを下ろし、消火銃を投げ捨てると、ぐったりとした女性を力強く背負い、武道は駆け足で、来た道を引き返し始めました。
燃え盛る炎へとトリガーを引いても、ぷしゅ、と頼りない飛沫が散っただけで、先ほどまでの散弾銃のようなあの勢いはもはや、見る影も無く。
「水はこれで打ち止めよ、どうする!?」
「ちっ。仕方ねぇ……」
神薙 焔
が振り返ると、からん、からから……砕けた床の穴を転げ落ちていったのは、
如月 庚
のヘルメットです。彼はグローブまでも外して放り捨てると、メットをかぶり乱れた前髪を乱暴にかきあげ、露わになった額の傷を、ついと指でひとつなぞり。
「なら、こうするまでだ……!!」
半身を引いて身構え、拳に宿る光は蒼い軌跡を残して揺らめき……気合一発。鋭い正拳を真正面から打ち込み、行く手を阻む壁を、どがん! と一撃粉砕!
がらがらと崩れ落ち、見通しの良くなった壁の向こうからは、せき込む三つの顔が現れました。どうやら彼らが、逃げ遅れた最後の生存者たちであるようです。
「た、助かった!」
「もうこのまま、煙を吸うか炎に巻かれるか、死んでしまうものとばかり……早くここから、連れ出してくれ!」
「ああ、分かってる。立てるか? そっちのあんたは……喉をやられたか。こいつを使いな」
庚はバックパックから携行用の酸素ボンベとマスクを取り出して、苦しそうに呼吸している男へあてがい、足をひねったらしい青年には肩を貸して、立ち上がらせました。どうやら何とか、歩くことはできそうです。
焔もひとりの手を取り、引き上げたところで……再びずずんと、全身に重い衝撃。炎に包まれたビルはいよいよ、限界へと近づきつつありました。
最後の頼みの綱を託されたのは、
後木 真央
。
「後木さん、どう? 見つかりそう?」
「ちょっと待ってほしいのだ、『避難はしご』カードを引いたからには必ずどこかにあるはずなのだ、だから……!」
窓際の瓦礫を手斧で破壊し道を作り、散ったガラスを厚い耐火服の靴底で踏みしめながら、真央はそれらしきものを探します。
そもそも、このゲーム……『What a amazing jobs!』には、明確なクリアの手順というものが提示されておらず、引いたカードの生み出す状況も、プレイするごとに変化するようです。だからこそ真央の引いたカードは、脱出という目的へ直接的に結びつくものであり、大きな助けとなるはずなのです。
もし何か別のカード、たとえば険しい困難をもたらすアクシデントカードをもう一枚でも引いていたなら、一体どうやってこの場から脱出したものか? そう考えて、ふいに真央は、こんなにも熱気に包まれながら、ぶる、とひとつ肩を震わせました。
そしてそれだけに、ガラスの軒並み吹き飛んだ窓枠の側、据え付けられた金属製ボックスに記されている、『FIRE ESCAPE LADDER』の文字を見つけた安堵感は、この上なく真央の表情を明るくさせることとなりました。
「あった! あったのだ庚ちゃん焔ちゃん、ここから脱出できるのだ……」
「……良かった。それはグッドニュースだな、真央ちゃん」
「あっ、武道ちゃんセンパイ!? 無事だったのだー!」
姿を見せたのは、ひとり孤独な生存者を助けに向かった、武道でした。
「この人、ここで働いてた職員だそうでな。ビルの構造に詳しくて、近道を教えてくれて助かったよ」
彼に背負われている生存者の女性、ちらりと微笑んだ彼女を助けたことにより、武道の置かれた状況は劇的に改善されたのだとか……それもまた、アクシデントカードの効果のひとつ、ということなのでしょう。
にわかに訪れた楽観ムードも、一瞬のこと。再びずしん! 今度は立っていられないほどの震動が走り、思わず彼らは膝をつきます。びしびしと、イヤな音に焔が振り返れば、
「まずいわ! 床が……ビルがもう持たない!」
「後木、はしごを下ろせ!」
「わわわ分かったのだ任せるのだ、うりゃーーーっなのだ!!」
庚の声に、真央は弾かれたようにボックスの蓋を跳ね上げ、中に納められている鎖と鉄棒のはしごを引っ張り出して、窓の外へと投下。がしゃん、がらがらと派手な音を響かせながら、今、地上への脱出路は築かれました。
とはいえ、ビルの上層部が完全に崩落してしまえば、はしごを支えるものも無くなってしまうでしょう。武道は、背負った女性の身体をロープで自身に縛り付けながら、他の生存者たちへ、
「あなたたちが先だ、急いで、でも慌てずに降りてくれ。この人は俺が連れていく」
「あ、ああ……ありがとう、恩に着るよ、消防士さんたち!」
幸い、彼らはパニックになることもなく……もしそうしたカードを引いていたとしたら、どうなっていたかは分かりませんけれど。ともかく順次速やかに、まずは生存者たち、続いて女性を背負った武道、真央、焔、庚の順にはしごを降りていき……どうにか無事に、地上へと到達!
「おお、戻ってきたぞ!」
「やったな、あんたたち!」
周囲を取り囲む消防士たちや警察官、野次馬たちの盛大な拍手に出迎えられたところで、『Fireman』のお仕事は見事に、クリア! となったのでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
前回シナリオ
寝子島は撮影されている ~ひめこの世界
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年05月01日
参加申し込みの期限
2016年05月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年05月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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