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花日和:カーネーションと本屋さん
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平日の午後6時ごろ。シーサイドタウンの一角を左足と両腕をギプスで固めた少年、
草薙 龍八
がゆっくりと移動していた。目当ての細長いビルの前で立ち上がり億劫そうに最上階を見上げる。
「シマリス書店……各フロアはよくあるコンビニ程度の広さだが、豊富な品ぞろえで寝子島では使いやすい本屋だな」
基本的には広く浅くだが、芸術、参考書、理工学書が充実しているのがポイントか。テロ活動に必要な資料をそろえるには便利な店だな。
さっさと必要な物をそろえよう。そう考えて松葉杖を動かした瞬間、龍八の体に激痛が走る。普段ならわずかなはずの振動が傷んだ内臓に大きな衝撃らしい。
「クソッ……面倒くさい体だ」
脂汗を流しながら毒づく。
……欲しい本を買うには、店員の手を借りたほうが良いな……人に頼るのは気が進まないが。
よたよたと、おぼつかない足でシマリス書店の自動ドアを開いた。
1階、雑誌・新刊売り場のレジ近く。アルバイト用の深緑のエプロンをつけた
御剣 刀
が手袋をはめて仕事をしている。積んである本を乾いた柔らかい布でぬぐって、汚れやほこりを落としているようだ。
ひとつのフロア自体はあまり広くないので客が入ればすぐにわかった。ん、あいつは……と入店した少年に目が行く。知った顔だ。作業の手を止めて彼に近づくことにした。
「草薙じゃないか。買い物か」
「……あんたはどこでもバイトをしているな」
「お金はあるだけあったほうがいいんだよ。俺の食費とかのために」
話しかけながら龍八の顔の青さに気づく。入院レベルの大けがだから当たり前だ。
「本を探しているなら手伝うよ。その怪我じゃ、エレベーターのボタンを押すのも苦労するだろ」
刀のバイトは本の整理が中心だったので、どこに何の本があるかは大体わかっている。タイトルを五十音順に整理しているうちに覚えてしまった。棚に並んでいない本でも在庫のあるなしはある程度覚えているし、ガイド役にはうってつけだろう。
刀の申し出に、龍八はやや不満そうに頷いた。
「欲しい本は電子工作の入門書。あとは簡単な応用の本……それと、野草の本だ。キャンプの時に食べられる草が分かるようなものが欲しい」
あとは電子工作キットが欲しいが……これはネット通販で手に入れればすむ問題だ。今日は必要最低限だけ買えればいい。
龍八の希望を聞くと、刀はわかったと言ってゆっくりとエレベーターに向かって歩き出した。上に向かうボタンを押して、ドアが開くと閉まらないように手で押さえてやる。
「その本なら4階と5階にある。なんなら、俺が持ってこようか?」
「いや、せっかくここまで来たんだ。実際に売り場まで行くことにしよう」
「あまり無理はするなよ」
「心に留めておく」
ちょうどいい内容の工学書はすぐに手に入り、サバイバル技術の復習のための野草の本もいくつか手に入れた。植物知識は定期的に勉強し直さないと、毒の有無の区別がつかなくなってしまう。食費を抑える効果も見込めるし、書籍に投資するのに躊躇はなかった。
動きが制限されているため、頭しか動かせないのが辛い。
「ご利用ありがとうございました。本は……流石に郵送でいいよな」
「軽いやつだけ一冊持って帰る。あとは郵送で」
「わかった。気を付けて帰れよ。この島も物騒な事件が増えてきたからな」
刀の忠告に、龍八の口元が皮肉っぽく吊り上がる。
「ああ。明るいうちに帰るとするよ」
勤勉なテロリストは自身の手段を増やす材料を得ると、足を引きずるようにして帰って行った。
龍八の案内が終わると、刀は再び1階で作業に戻った。ふと外を見る。入り口のあたりが砂っぽいようだ。
春は風が多いからな……。
「青龍寺先輩、俺、入口掃除してきます」
「はい。いってらっしゃい」
バイト仲間の先輩・
青龍寺 琴理
に一言告げると、レジ横にある箒とちりとりを持って出て行った。
「あれ……? 刀さん?」
掃除をしていると聞いたことのある声が。顔をあげると制服姿の
東雲 人里
が立っていた。彼女とは同じ喫茶店でアルバイトをしている。
「東雲か。買い物か?」
「ええ。今日は299のバイトがお休みだから、本を探しに来たの。刀さん、このお店でもバイトをしてるのね」
小首を傾げながら言われて刀は苦笑した。
「18時から21時までシフトが入ってる。短期で本の整理を募集してたんだ。もしかしたら、長めに働くかもしれないけどな」
「そうなのね。お仕事がんばって」
「ありがとう……そうだ。今度、押し花教室をうちの学校のやつが主催するらしい。気が向いたら参加してやってくれ」
友人の
笠原 ひびき
、
桜庭 円
の顔がふっとよぎった。人里は、楽しそうね。教えてくれてありがとう。と微笑んで店に入っていった。
人里は店内に入ると、シマリス書店の店内案内を探して壁沿いに歩き始めた。彼女がこの書店に来るのは初めてなのである。
「お客様、何かお探しですか?」
やわらかい声に話しかけられる。バイトの
青龍寺 琴理
だった。
わあ、美人さん。
人里は一瞬、時間を忘れて見入ってしまった。
「あの、お客様?」
「あ。え、えっと! ガーデニングの本を探していまして」
話しかけられて我に返る。慌てて話すと、琴理はふんわり笑いながらと話を聞いてくれた。元々、人里は人見知りなので初めての人と話すと緊張してしまうのだが、今は別の意味でも緊張していた。美人と話すのは異性同性問わず、緊張するときがある。
「綺麗な花壇を作ったんですが、維持するのにはどうすればいいかなって。園芸は初心者なので、わかりやすい本があればお願いします」
「かしこまりました。でしたら私がご案内いたします。園芸は6階ですね」
「はい。お願いします」
エレベーターで目当ての場所まで上がる。園芸コーナーには女性客が多くて、和やかな雰囲気が漂っていた。
「こちらの本はいかがでしょうか。写真が中心でデザインもかわいらしいので、初めて園芸に挑戦するお客様に人気があります」
琴理がすすめた本を受け取って中身を確認する。うん、わかりやすい。
「これ、いただきます。あとは……こっちの家庭菜園の本もいいですね」
「そちらの本には簡単な料理法も載っております。自分が育てた野菜を食べれるのは楽しそうですね」
「そうですよね! ……この本、デザインも素敵だからお店に置いてもいいかもしれません」
人里はハーブやミニ野菜を育てる本を眺めながら小さくつぶやいた。気に入った本をいくつかカゴに入れて琴理に会計を頼んだ。
「ご利用ありがとうございました。素敵な花壇にしてくださいね」
「はい……あの、私、299ってカフェでアルバイトしているんです。学校の近くにお店があって……今度よかったら、遊びに来てください」
緊張しながらバイト先を紹介する。もしシマリス書店で買った本が299に飾られていたら、琴理は喜んでくれると思ったのだ。
「ふふ。ありがとうございます。お店を見つけたらご挨拶に行きますね」
「……はいっ」
人里はにこりと微笑んで軽い足取りで店を後にした。そうだ、これから299に行ってみようか。この時間ならまだ店は開いている。植物の様子だけでも見てこよう。
琴理はレジで人里の背中を見送った。
どうやら、先ほどの女の子は選んだ本を気に入ってくれたようだ。司書になる夢を持つ琴理は、欲しい本を無事に紹介できてよかったな……と穏やかに微笑む。
「あ、青龍寺先輩。浜西さんからあの話、聞きました?」
「え? 何の話かしら」
バイトの後輩・
桜井 ラッセル
に尋ねると、ラッセルは長い金髪を揺らしながらレジ横の小さなチラシを手に取った。
「これですよ。今度、この店で絵本特集やるらしいです。浜西さん、絵が苦手だから俺手伝おうと思って! 先輩も一緒にやりません?」
「動物なら……私でも描けそうです。シマリスのイラストは入れたいですね」
「いいっすね。よーっし、先輩もポスター作りに参加っと!」
張り切る後輩を見ながら琴理はくすりと微笑んだ。
かわいい後輩さんね。
「え? なんか、俺、おかしいこと言いました?」
「いいえ。ただ、明日も頑張ろうって思って」
「???」
心の内を後輩に伝えるのはやめておいた。この店は本が好きな人であふれていて居心地がいい。
琴理は頭上に疑問符を飛ばす後輩ににこりと微笑んで、レジに並んだお客様への対応を始めた。
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担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月03日
参加申し込みの期限
2013年05月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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