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花日和:カーネーションと本屋さん
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新聞部部長の
八神 修
にとって、本は人から人に受け継がれ、伝えられていく知識そのもの。修にとって本屋は天国に等しい場所だった。
「今日は、これと……」
材料工学の本をいくつか見繕い、書店にキープしてもらう。重い荷物を持っての買い物は腕がつかれる。店を出ていくときには配達を手配することにしていた。
いつもは理工学書が中心だが……今日は気が向いて、ペットコーナーに向かうことにする。子猫や子犬が増えた修の家。困った時のためにも頼りになる本が必要だった。
「修ちゃんも雑誌を買いに来たのだ?」
「後木か。ここで会うなんて奇遇……、いや、必然か」
知り合いの
後木 真央
に声をかけられ、少し意外に思った修。活動的な彼女に本屋という場所は似合わない気がした……が、ここはペットコーナー。猫好きの彼女がいてもおかしくはない場所だった。
「何買いに来たのだー? 真央ちゃんは『にゃんだふる!』を買いに来たのだ! 今日が発売日!」
「雑誌か……。その手の情報誌も試しに買ってみるか。俺は猫や犬の飼い方の本を買いに来たんだ。そうだな、このあたりが無難だろう」
修が猫や犬用のご飯の作り方や、哺乳類の臨床の本を抜き取っていく。ついでに『にゃんだふる!』も真央のすすめで購入を決めた。
「うっ、抱えてる本が違うのだ、目が眩むのだ」
難しい感じが多い本を見え、真央はくらっと後ろに倒れるジェスチャーをした。
真央はペット関連の他にも陸上に興味があり、シューズのニューモデル特集なども立ち読みに来ている。どうやら、写真が多い記事が好みのようだ。
「そう言えば修ちゃんは歩いているだけで猫塗れになれるって聞いたのだ、羨ましいのだ。そのうち一緒に猫道走りをしたいのだ」
「……猫の生態を調べるのは悪くないが。後木ほどの体力を、俺には期待しないでほしい」
「真央ちゃんは毎朝猫道走りしてるのだ。でもおネコさまが撫ぜさせてくれるかはおネコさま任せだから羨ましいのだ」
「うちの猫で良ければ、機会があればさわりに来ると言い。基本的に人懐こいやつばかりだからな」
「本当なのだっ!? 修ちゃんとってもいい人なのだー!」
真央は両手をぶんぶんと振って喜んだ。ふと、彼女が持っている栞が目に入る。真央は赤いカーネーションの栞を持っていた。
「押し花の栞……? 教室は昨日だったと記憶しているが」
「あ、これなのだ? 教室行ってママ上にプレゼントしようと思ったけれど、真央ちゃん、日にちを間違えちゃったのだ! そしたら、あそこにいる柚乃ちゃんが練習用に作った栞をくれたのだっ」
真央がピッと指をさす。押し花教室が終わり、改めて冬子に挨拶に来ていた柚乃が立っていた。今日は花の販売はしないのだろう。私服らしい、水色のワンピースを着ている。
「もらったものをプレゼントにはできないけど、栞もらえたの嬉しかったのだー! 真央ちゃん、ちゃーんとお礼を言っといたのだ!」
「そうか、よかったな。……後木、すまない。少し兎沢に用があるから、俺はこれで」
「了解なのだ! 真央ちゃんも、せっかくお街に来たんだから買い食いして帰るのだ」
「ああ、気を付けて帰れよ。雑誌の感想は後程伝える」
元気に走る真央の後ろ姿を見送ると、修は柚乃に声をかけた。
「やあ、兎沢」
「あら。こんにちはですの、八神さん」
「ちょうど見かけてな。この前の質問の答えを俺なりに考えたから、伝えていくよ」
柚乃は以前、修に『化学で生まれた青いバラは幸せか?』と質問していた。明確な答えがあるわけではなく、個人の考え方を探るための質問である。
「商業用の花のほぼ全ては人の手によって品種改良された物だ。より美しく、より大きく、より可憐に。それは人が花に求める『性能』だ」
「……」
「生まれは選べない。だが幸せは生まれによって決まるものでもない。ようはいかに咲くかだ。そしてそれは人間も同じだと俺は思う」
修の言葉を最後まで静かに聞くと、柚乃は、そう、と静かに呟いた。
「私はあなたの言葉を聞いて、『幸せは自分で決めるもの』と仰りたいのだと解釈しましたの。素敵なお返事だと思いますけど……私の性格では、理解はできても共感はできないですわ。白か黒かをはっきりさせたい性格ですから」
柚乃は修を挑発しようと思って、こういうことを言うのではない。ただ、イエス・ノーで回答が得られなかったため、はぐらかされたようには感じたようだ。
「私は青いバラ、幸せだと思いますの。人に愛されるために生まれた品種ですわ。夢の中でしか生きていけなかった植物が、現実の世界にもあらわれる。私は、そういうのにロマンを感じますの。夢をかなえるために、自分がいいと思うことをやればいいと思っていますわ」
修の言外の問いかけに、柚乃も遠回しに返答をした。
「……それでは、八神さん。私はこれで。失礼いたしますわ」
「ああ」
軽く会釈をして柚乃は去って行った。
ふー、と修は息を吐く。先ほどのペットの本はレジに預けてある。支払いはカードで一括。量が多いから配達を頼むとしよう。
「理解し合うというのは、難しいな」
考えていたことが、うっかり口に出てしまった。
大天使 天吏
は鳥が好きな寝子島高校の2年生だ。何かの用事のついでにふらりと立ち寄ったシマリス書店で、鳥の写真集を見ようと店内を移動していた。ネットで頼むのもいいが、表紙を見て直感で本を買うのも好きらしい。気になった鳥の写真集をいくつか購入すると、いつの間にか人が増えていることに気づく。
「……イベ、ント?」
写真集コーナーの近くに行列ができている。今日はサイン会でもあるのだろうか? 男性客が中心だが、何人か若い女の子も並んでいた。天吏はそのうちのひとりである
伊賀 解理
に、こんにちは、と挨拶をした。
「……どうして、こんなに人が並んでいるの?」
「え?
姫神 絵梨菜
が、初めての写真集を出すからだよ。今日はそのイベントなんだ」
「姫神……。テレビに出る人?」
「いや。グラビアアイドルだそうだ。僕は女だから詳しいわけじゃないが、同じクラスだから応援して帰ろうと思って」
「私もこの列に並ぼうかな。女の子の写真集って、読んだことないから気になるよ」
「ああ、それはいい。きっと姫神も喜ぶ」
天理が解理の後ろに並んだ。イベントが始まるまでに簡単に自己紹介をすませる。
聞けば、解理は元々、理工学書や参考書が好きでシマリス書店を贔屓にしていた。天理も普段は生物や化学の雑誌、英語の論文などを読んでいたので話す内容には事欠かなかった。
……と言っても、本日解理の胸に抱えられている本は料理の本なのだが。
「……あなた、お菓子作りが好きなのね」
天吏の言葉に、ぎくりと解理が背中をこわばらせる。続いて言い訳をするように早口で言葉を連ねた。
「い、いや決して趣味ではないんだ。ただ、彼が趣味で作ったものをくれたから僕も何かお返しをしたい、じゃなかったするべきだと思ったまでの事。お菓子を貰ったのだからお菓子で返すのが自然だろう。だから、たまたま目についたこの本を購入してみようかなと考えた次第なのだ」
「……買えば、いいんじゃない?」
……。
天吏に悪気はなかった。
「違う、違うんだ。僕が違うといったら違うんだ!」
「……そう? あ。イベント始まったみたい」
係員の指示に従って人が流れていく。解理たちも指示に従って、イベント会場に入っていった。
「わー。緊張するーっ。お客さん、いっぱい来てくれるかなぁ」
パイプ椅子に座って待機中の絵梨菜。本日発売予定の写真集では可愛らしい制服姿やチアガールのコスチューム、大胆な水着を着たセクシーショットをお披露目していた。今日はイベントということもあり、アイドルのような可愛らしい私服で準備をしている。
サイン、失敗しちゃったらどうしよう……。
私、ちゃんと笑顔で応対できるかな?
心配ごとは山ほどあった。
「姫神さん。そろそろ出番ですよ。大丈夫かしら、緊張はしていない?」
サイン会の担当をしていた冬子がそっと声をかける。女性アイドルのサイン会なので、女性店員の冬子が担当に選ばれたようだ。
「は、はいっ。店員のお姉さんこんにちはっ。
今日はよろしくお願いしますっ。芸術科のアイドルの子達はいつもこのお店にはお世話になってるんだよって、事務所の先輩が言ってました!」
「ふふ。こちらこそ、いつもお世話になってます。あのね、姫神さんと同じクラスの子も駆けつけてくれたみたいよ。バイトの子が教えてくれたの」
「えっ。本当ですか!」
「ええ」
応援しに来てくれたんだ……!
絵梨菜の頬がほんのりと上気した。
「私、大丈夫です。出ます!」
「頑張って」
「はい!」
控室から舞台に移動する。客席にはたくさんのお客が集まっていた。解理の姿を認め、本人にだけわかるように微笑みかける。
……よしっ。寝子島のみんなを悩殺だよっ☆
知ってる人に見られるのは緊張するけど、ひとりじゃないってことだよね。
渡されたマイクを笑顔で受け取ると、絵梨菜は明るい声で挨拶を始めた。
「みなさーんっ。今日は私の写真集のイベントに来てくれてありがとう!」
黒髪のツインテールが楽しげに揺れた。
「もうすぐ5時だよな」
スキンヘッドのいかつい高校生。
追分 義一
はアルバイト募集の張り紙を見て、面接をすることになっていた。約束の時間はもう少し。時間10分前に面接の約束をしていることを申し出て、冬子に会議室まで通された。
「ごめんなさいね。少し散らかっているのだけど」
「いえ。気にしないでください」
通された部屋はホワイトボードのある会議室で、何やらキャンペーンの相談がされていたようだ。スケジュールには『本日・絵本読み聞かせ』と書かれている。
「あれね。寝子高にいる生徒さんとバイトの子が考えてくれているのよ。はじめは私ひとりで頑張る予定だったのだけど、とっても応援してくれてるの。おかげでとても素敵な企画になったわ」
「ここって、寝子高のやつも多いんすか」
「そうね。1年以上働いてる人もいるわ。さて、面接を始めましょう。追分君はどういった理由でうちで働いてみたいと思ったのかな?」
義一は軽く呼吸を整えた。
「俺、寝子高の芸術科に所属してんすけど、この書店、芸術書の類がけっこう多いんで。仕事しながら覚えられるかなと思って。
んで、図書委員もやってるんで書店でバイトしてたら話題の本に触れる機会も多いし、図書室にどの本を入荷したらいいか分かりやすいんじゃねえかなと」
単純に、義一は本を触るのが好きなのだ。漫画を社割で買えるかも、という期待もあるが口には出さずに胸にしまっておく。
「なるほどなるほど。最近好きな本はある?」
「最近だと、軽めのは『魔法少女☆ネッコロガリーナ』関連とラノベの『哺乳類は進化しました』『猫耳一族の華麗なる陰謀』が好きっす」
あとは脳の右側を使って描く系の芸術書も好きだが、ちょっとマニアックな気がしたので言うのはやめておいた。義一は日曜日以外だったら、学校終わってからの数時間、週3日程度のシフトを希望している。
「漫画やラノベが好きな子なのかしら。意外と、今のシマリス書店にはエンタメ系に強いアルバイトさんがいないの。よかったら、まず短期で3か月くらい働いてみない? そこから向き不向きを考えて長期で働くか、考えてみたらどうかしら」
「え。そんな簡単に決めていいんすか……?」
「ふふ。本当なら電話で連絡するのだけどね。今回は寝子高芸術科の生徒さんにとてもお世話になったから、私の判断であなたを採用します」
「……ありがとうございます」
義一が笑う。滅多に笑わない彼の笑顔は少し引きつっていた。
「追分君、笑うの苦手なのかしら。笑った顔の方が、私はかわいいと思うわ♪」
「え……と」
こんなことを年上の女性に言われたことがないので、ふいっと目をそらしてしまった。
そんな義一の様子を見て、冬子がくすくすと微笑んでいる。
「ふふ。そうだ、今日、あなたの先輩たちが絵本の読み聞かせをするの。ちょうどもうすぐだから帰る前に少し見て行かない?」
「あ。はい。見ていきます」
冬子と義一は面接に使っていた会議室を出ると絵本コーナーに向かった。宇佐美 望月、
冴木 竜司
が子供に絵本を読み聞かせ、
青物 といき
が助手をしている。
余談だがといきの実家である旅館は、ホテルの格付けをしているニャシュランにて高級旅館の評価を得ていた。吐息は実家が順調か気になって、さっきこっそり確認したらしい。
「今日読むのはティラノの『食べちゃいたいくらい』と、『うえきばちざます』だ!」
「ほーらよく見てみな。何もないところから……ワン・ツー・スリー! みっつのアメが出たぞー!」
望月が呼び込みをし、竜司が子供にお菓子を与えていた。助手のといきが冬子に気が付き駆け寄ってくる。
「あ、冬子さん! と、うちの学校のやつかにゃ? もうすぐイベント始まりますよー。席、確保しといたんでふたりともこっちにどうぞだにゃ!」
「あら。お仕事中だけど、ちょっぴりお邪魔しようかしら。追分君もご一緒しない?」
「うす」
義一はやや冬子のペースに巻き込まれながらもスタッフスペースにて先輩たちの絵本読み聞かせを見学する。
竜司と望月は、恐竜の絵本を感情たっぷり、植物の絵本はノリよく読んでいった。子供たちは時には騒ぎながら、時には静かに絵本の世界を楽しんでいた。
……バイトつっても、同じ作業ばっかやるわけじゃねーんだな。
金銭面を解決したくて探したアルバイトだったが、続けていくことで新しいもの見えるかもしれない。シマリス書店で働く未来が、少し楽しみになった。
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あとがき
担当マスター:
相馬 円
ファンレターはマスターページから!
お世話になっております、相馬です。
今回、いつもよりお時間をいただいてしまい申し訳ありません!
押し花教室が人気なのが意外でした。
次回の舞台は飲食系を考えています。
多分、ファミレスかハンバーガーショップです。定番!
ではでは! 相馬でしたーっ。
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相馬 円
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ブロンズシナリオ(100)
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なし
シナリオジャンル
日常
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定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年05月03日
参加申し込みの期限
2013年05月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月10日 11時00分
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