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冬のイチゴの甘い思い出。
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「これ……かな……?」
植物図鑑と見比べて、
リスティーナ・フェレル
はうーん、と考え込んだ。
この茂みの小さな赤い実が昔、父方の祖母から聞いたフユイチゴなのだろうか。よく似ている気もするけれど、確かにそうだとも言い切れない。
どうなんだろうと考え込む、リスティーナがカゴを手に山へとやって来たのは、そのフユイチゴを探すためだった。休日の今日、のんびりと時間の空白を埋めるように菓子の本を眺めていたら、フユイチゴという言葉に目が留まったのだ。
日本にはフユイチゴという、ジャムにすると美味しいイチゴがあるのだと言っていた祖母。それを思い出したら何だか懐かしくなってしまって。
調べてみればフユイチゴの旬はまさに今頃だったから、学校近くの山にこうして登り、首尾よく見つけた赤い実と図鑑を何度も見比べている。そんなリスティーナの背に、不意に声がかけられた。
「なにしてるんですかー?」
「え……?」
驚いて振り返ったら、そこには
高梨 彩葉
が居る。その手に持った袋の中には、今まさにリスティーナを悩ませていた、あの赤い実が入っていて。
あ、とついそちらを見つめてしまった、リスティーナの視線に気付いて彩葉は「ああ」と袋を振ってみせた。
「フユイチゴなんだよー。お菓子を作ろうと思ってねー」
山の方でフユイチゴが取れると彩葉が聞いたのは、ここ最近の事である。元々お菓子作りが好きな彩葉だから、ならそのフユイチゴを使ってお菓子を作りたい、と思った。
だから、狩り尽くさない程度にあちらこちらを歩き回り、幾つもの茂みからフユイチゴを摘んで。そうしていたら、なんだか顔をきょろきょろさせているリスティーナを見かけたから、気になって声をかけたのである。
そんな話を聞いてリスティーナが、そうなんですか、とどこかほっとしたような顔になった。聞けば、彼女もフユイチゴを取りに来たけれども、初めてなので本当にこれがフユイチゴか解らず困っていたらしい。
それなら、と彩葉は頷きこう言った。
「よければ一緒にフユイチゴ取りませんかー?」
「ええ、喜んで」
誘った彩葉に、誘われたリスティーナがこっくり頷く。それじゃあ、と言いかけた彩葉は目の端に、他にもきょろきょろと辺りを見回している人物が居るのに気が付いた――寝子高の制服を着た女子だ。
あれ、と彼女がその女生徒を振り返ったのと、その相手に幾人かが声をかけたのは、同時。
「こんにちはー……あれ?」
「志鳥先輩……え?」
「先輩また迷子……ん?」
三者三様、かけた声で初めて他の相手に気付いたらしく、
屋敷野 梢
も
羽生 碧南
も、もちろん
八神 修
も思わず顔を見合わせた。そんな3人に「え?」とのんびり振り返った当の紫乃はと言えば、ちょっと目を丸くしてから「こんにちは」と丁寧に頭を下げ。
ぐるりと3人を見回して、きょとん、と首を傾げた。
「皆さん、お散歩ですか?」
「――え、……っと、そう、体力作りのために歩いてたのよね」
そうして尋ねられたのに、頷いたのは碧南である。バスケ部に所属している碧南にとっては、休日と言えど体力作りは欠かせないから。
寝子高の裏山を歩いていたら聞こえてきた、ガサゴソいう音に何事かと来てみたら、桜花寮でもたまに見かける紫乃が居る。となれば、また迷ったんだろうと見当を付けるのは、さほど難しい事ではない。
そう言った碧南に、羽生もか、と修が小さな嘆息を零した。何となれば彼もまた、部活の自主練中に山に向かう彼女を見て、また迷ってるのかと追いかけてきたのだから。
何しろ転入早々迷っていたし、桜花寮で
七夜 あおい
と話している時にも、射撃部に居る時にもほぼ、迷っている所しか見ていない。その、迷子体質のおかげで友人になったのだけれど。
しらず、碧南と修の間に互いを労うような、戦友のような雰囲気が流れた。それからふと気がついて、じゃあ梢も? と振り返った2人の視線に、けれども彼女は「いえー」と手をぱたぱた振って否定する。
「私は冬の九夜山の生物調査のために来たんですー。寒いけど、こういう植物が開けてる時もいろんな発見があるんですよねー。小鳥とかも見やすいですし!」
そう言いながら、手に持った双眼鏡もひょいと掲げて言ったのは、いかにも生物部部長の梢らしいセリフだ。この時期、野鳥などもあちらこちらで見かけたりするようで、その数や種類を把握しておくのも大切な活動らしい。
ついでに言えば彼女の好きな蝶の一種、アカタテハなどは成虫で越冬しているから、今日のように暖かな昼間は飛んでいる姿が見られたりする。そういう姿を見るのもまた、生物部の特権というか、醍醐味というか……
すごいですよね! とつい熱の入った説明をしてから、話がずれていた事に気付いてコホン、と取り繕うように咳払いをした。
「――つまり、そんな感じで歩いていたら、この季節にはあまり見かけない寝子高生が居たものですから、もし生物に興味があるなら勧誘を……と思って声をかけたんです。――で、何をしてたんですかー?」
「あ、えぇと……」
3人の理由に、赤くなったり感心したように頷いていた紫乃が、いきなり戻ってきた話に慌ててカバンの中を皆に見せる。そこには、赤くて小さな実がいっぱいだ。
あれもしかして、と後ろから見ていたリスティーナと彩葉も目を見開いた。それを裏付けるように紫乃が、はにかんだ様子で「フユイチゴを見つけたから採ってたんです」と告げる。
フユイチゴ、と誰からともない呟きが漏れた。
「へぇ……こんな所にもフユイチゴあったんですねー」
「おいしそう……」
梢と碧南の言葉に、紫乃が我が意を得たりとばかりに「美味しいんですよ!」と笑顔になる。そんな紫乃にちょっと笑って、じゃあ手伝いますよ、と修が申し出た。
だったら、と彩葉が手を挙げる。
「皆で一緒に摘みませんかー?」
「良いな、高梨。先輩も良いですよね?」
「はい! ふふ、賑やかになりましたね」
「ですね。まぁ、迷子属性もこういう美味しいものが見つけられたり、良いことありますよね」
「ですね。八神くんも今度、一緒にお散歩しませんか?」
修の言葉に紫乃が、にっこりと嬉しそうにそう言った。それに修は軽く肩を竦めて、悪くないですね、と返したのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月19日
参加申し込みの期限
2016年04月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
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