this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
冬のイチゴの甘い思い出。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
つぎへ >>
いつもはそれなりに賑わっている『somnium』は、休みの今日は人も居ないせいか、がらんとした印象があった。こっちだよ、と高明さんが案内してくれる厨房へ、足を向けながらきょろきょろと店内を見回した、
羽生 碧南
が小さく呟く。
「こんなところにお店があったんだ。……素敵なお店ね」
その言葉が耳に入ったらしい、伊都子さんが「ありがとう」と嬉しそうに微笑んだ。『somnium』の雑貨の仕入れや製作は、伊都子さんがやっているらしい。
後でお茶でも淹れましょうね、と嬉しそうに言って厨房を出て行った、老婦人にぺこりと頭を下げて
リスティーナ・フェレル
は、わくわくする胸をそっと抑えた。ジャムを作るのは、ずいぶんと久しぶりだ。
高明さんの言う事には、置いてある道具はどれでも好きに使って構わないという。お借りしますと頭を下げて、必要な道具を選び出して行く皆に混ざってリスティーナも、記憶にある道具を1つずつ探して行き。
「小さい頃、おばあちゃんとよく作ったんです」
「……そう」
まずは、摘んだフユイチゴの塵取りから丁寧に、丁寧に手を動かしながら呟いた、リスティーナに言葉少なに頷いたのは、
大天使 天吏
だった。視線は作業台に置いた、小さな鍋に注いだままだ。
これに一杯になる程度には、彼女もフユイチゴを摘んでいた。1人暮らしをしているから、ジャムを作るには砂糖を使って煮込めば良い、というくらいも理解している。
けれども天吏が考え込んでいるのは、どうにかしてフユイチゴの自然な甘みを残しながら美味しいジャムにできないか、と考えていたからだった。砂糖を減らしてみれば良いだろうか、それともそもそも甘味の種類を変えた方が良いのか――
悩む天吏の言葉を聞いて、そうですね、とリスティーナも記憶を辿った。祖母と一緒に作った時は、砂糖は少なめで、確かワインも入れて、あとは煮詰め過ぎないように気を付けたのだけれども。
「ご夫婦にも聞いてみましょうか……?」
「そうですね……あぁ、でも……」
頷きかけた天吏はけれど、その前に他の人にも聞いてみようと厨房を振り返った。色々な意見を聞いて他者と交流する事も、人間らしい振る舞いの1つだろう。
他にジャムを作っている人は、と探す天吏の眼差しが、甘い湯気の立ち登り始めた鍋を見ている
八神 修
を捉えた。だが、修のすぐ傍にはプリンカップや粉振るい、小麦粉なども置いてある。
あれもジャムに使うのかしら、どうやって? と目を瞬かせた天吏に、ああ、と修が鍋から目を上げて笑った。
「プリンを作ろうと思って。せっかくジャムを作るんだし、他にもクッキーに乗せて焼いたら……あ、志鳥先輩、もっと火を弱くしないと」
「わわッ!?」
「あぁ、やりますから先輩は混ぜるのに集中して下さい」
突然声をかけられたのに、慌てる紫乃に苦笑して、コンロの火を調節する修である。八神くんは頼りになります、と喜ぶ言葉には、こちらも苦笑を返しておいた――まったくこの先輩は、時々後輩の面倒を見ているような気分になる。
とはいえ、家ではなかなか出来ない体験、普段は食べない珍しい果物実を使ったお菓子作り。この楽しい時間をもたらしてくれた、彼女にも感謝をしているのだけれども。
その、修の反応をどう受け止めたのか、紫乃は天吏を振り返って「そう思いませんか?」と真剣な顔で同意を求めてきた。これにはどう返すのが『正解』なのか解らず、天吏は曖昧に首を振る。
そんなやり取りを少し眩しく見つめたリスティーナは、他の人はどうなんだろう、と辺りをちょっと見回してみた。すると修と同じように、他のお菓子を作っている人はちらほら居て。
そのうちの1人である
高梨 彩葉
が作っているのも、定番だというフユイチゴジャムではなくて、ロールケーキ。まずは酸っぱめのフユイチゴに合わせて、生クリームをちょっと甘めにホイップしている所。
「あとは生地を作ってー、焼いてー……」
「あ、あなたもロールケーキを作るの? 私も、これを作る予定なの」
鼻歌まじりの彩葉の言葉を、聞いて
羽生 碧南
が「ほら」とスマホで検索したレシピを見せた。同じロールケーキとは言っても、碧南が作るつもりなのはマーブルロールケーキだ。
イチゴの果汁では難しいようだけれど、フユイチゴは一般的なイチゴよりも色が鮮やかなことが多い。ジャムを煮詰める際の汁なら、なお鮮やかに色が出るのではないだろうか。
「ダメでも普通のロールケーキになるだけだしね」
「うん。面白そうだねー」
レシピを見せながらそう話した、碧南に彩葉もこくこくと頷いた。そうして、自分も頑張ろう、と小さく頷く。
無事に美味しく焼き上がったら、他の人や、場所を貸してくれたご夫婦におすそ分けしよう、と思う。それからもちろん、残った分は持って帰って、恋人と一緒にゆっくり食べるのだ。
だから恋人にも皆にも、美味しいと言ってもらえるように。そう、ほんわり想って知らず微笑む彩葉や碧南、他の皆の顔を見て、良いな、と何とはなしにリスティーナは心の中で呟いた。
視線を、手元の鍋に戻す。そうして丁寧に灰汁を取っていくうちに、懐かしい甘い香りが立ち始めると、自然と笑みが零れたのだった。
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
冬のイチゴの甘い思い出。
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年04月19日
参加申し込みの期限
2016年04月26日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年04月26日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!