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弘明寺 能美子
は歩くだけで周囲の目を惹き付ける。女性にしては身長が高い。姿勢の良さは一定で崩れることがなかった。
「何もないところね」
あからさまな不満を口にした。更には不機嫌な表情で好意的な視線を片っ端から排除する。
「こんな田舎の本屋でもファッション誌ぐらいおいてあるわよね」
歩道の真ん中を能美子は歩いた。ゆったりとしていても遅くはない。メトロノームのような正確さで足音を響かせる。
その動きに若干の狂いが生じた。
「女性の歌声?」
英語の歌詞は次々と好きなものを挙げていった。それらを思い出せば嫌なことも忘れると、力強さを内に秘めた声が高らかに歌う。
歩みは極端に遅く、遂には止まってしまった。目は睫毛に覆われ、やや背中が丸くなる。
「……ミュージカルで聞いた。パパとママ、私の三人で」
開演を告げるブザーが鳴り響く。突然の音に打たれて我に返った。
「なんで劇場に、いるのよ」
金糸や銀糸が彩る緞帳が目の前に迫る。能美子は前から八列目の中程に佇んでいた。
「早く始まらないかなぁ」
「能美子は女優さんになりたいのよね」
「そうだよ、ママ。だからとても楽しみ」
背後の声に能美子は目を見開いて振り返る。着飾った両親に挟まれて幸せそうに笑う自分がいた。
「……離婚する前は、こんなに楽しそうだったのに」
後ろを振り返って能美子は呟く。立ち尽くしたまま、劇は始まった。
「あの女優さん、歌が上手だね」
「パパもそう思うよ」
「でもでも、わたしの方がかわいいよね?」
父親は母親と顔を見合わせて笑うと、もちろんだよ、と優しく頭を撫でる。
「この時は両親も仲良かったのに」
楽しそうな三人の姿に能美子の表情が暗くなる。耐えられないという風に視線を下げて舞台の方に向いた。
そして苦楽を共にする家族の物語を見た。過去を振り返らずに最後まで目にした。舞台に万雷の拍手が送られる。その一人に能美子も加わっていた。
「帰りは三人で、どこか美味しいところに食べに行きましょう」
「パパもママの意見に賛成だ。能美子はどんなお店がいいかな」
「美味しいお店がいい」
三人の笑い声が重なって聞こえる。能美子は振り返らなかった。
「私も、がんばってみる」
人が疎らになった劇場で能美子は言った。
「あの舞台に、私は立てないかもしれない。でも、今更だけど勇気をもらったから。だから、がんばってみるよ」
現実に戻るまでの間、能美子は拍手を送り続けた。その表情には、ほんの少しの明るさが戻っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年04月25日
参加申し込みの期限
2013年05月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年05月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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