心の中の曲が聴こえる｜リアクション

心の中の曲が聴こえる

　刀が気づいた時には本屋の前に戻っていた。周囲を見回したが他の二人は見つからなかった。解放の順番で時間に誤差が生じるのかもしれない。
「……結局は店が原因なのか」
　刀は呟いたあと、違うな、と自ら訂正した。
「やはり、原因は店主にある。図書室の調べでは、確か今日が命日だったな」
　その場で大きな背伸びをして刀は帰っていった。

　その日を境に『彷徨えるレコード店』の噂は薄れていった。

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あとがき

担当マスター：黒羽カラス
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皆さんが命を吹き込んだ人物は、作中で活き活きと行動が出来ましたでしょうか。
誰しも明かしていない過去があるものです。たとえ話をしたくても、その機会に恵まれないこともあるでしょう。
今回の物語は、日常から窺い知れない自身の本質を広く知ってもらう場でもありました。
もちろん根幹にある、『彷徨えるレコード店』の不思議を追求しても構いません。行動で示した三人が店の真実に迫りました。

協力して物事に当たり、解決する物語には達成感があります。
今回のように個人に焦点を当てれば人物に深みが出ます。
様々な関わりが人物に影響して性格を肉付けしていくことでしょう。

共に育てていきたい、そのように考える私でした。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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